『僕のヒーローアカデミア』における最大の宿敵、死柄木弔。彼の個性は物語を通じて大きな謎と恐怖の対象でした。
ヒーロー社会の全てを破壊しようとする彼の原動力となった個性「崩壊」ですが、その能力には多くの秘密が隠されています。
当初の単純な発動条件から、物語が進むにつれて明らかになる壮絶な覚醒、そしてなんjといった掲示板などでも強すぎると度々話題になりました。
しかし、その個性の正体は、実はオールフォーワンによって個性 与えられたものであり、彼が本来持っていた元々の個性を奪う形で与えられたという衝撃の事実が存在します。
さらに、その能力はオーバーホールの個性の劣化版ではないかという説も浮上しました。
また、死柄木は「崩壊」だけでなく複数の個性を行使します。
この記事では、死柄木弔の個性に関する全ての謎、能力の一覧から悲劇的な過去まで、詳細に解説していきます。
- 死柄木弔の個性「崩壊」の基本的な能力と段階的な変化
- 個性が覚醒に至った経緯とその圧倒的な強さ
- 「崩壊」の衝撃的な正体とオールフォーワンによる計画の全貌
- 死柄木が操る「崩壊」以外の複数の個性とその能力詳細
「崩壊」は最強?死柄木弔 個性の謎に迫る
『僕のヒーローアカデミア』の物語を通じて、主人公・緑谷出久たちの前に最大の脅威として立ちはだかった死柄木弔。彼の象徴とも言える個性「崩壊」は、その圧倒的な破壊力で多くのキャラクターや読者に衝撃を与えました。しかし、その能力は最初から最強だったわけではなく、彼の成長や過去の記憶と深く結びつきながら、恐るべき変貌を遂げていきます。
ここでは、死柄木弔の個性「崩壊」の基本的な能力から、彼の内面の変化と共に能力が覚醒していく過程、そしてその能力の真実について、段階を追って詳しく解説します。
- 五指接触という当初の発動条件
- 記憶の想起で覚醒した崩壊の力
- 強すぎとなんjでも話題の伝播能力
- 「崩壊」の正体は与えられた個性か
- オーバーホールの個性の劣化版という説
五指接触という当初の発動条件
『僕のヒーローアカデミア』Memories
— 僕のヒーローアカデミア/ヒロアカ アニメ公式 (@heroaca_anime) April 27, 2024
【死柄木弔:Destruction】放送スタートしました!
最後までよろしくお願いします。#ヒロアカ #heroaca_a pic.twitter.com/84EwmPUlby
死柄木弔が物語の初期に見せていた個性「崩壊」は、非常にシンプルかつ恐ろしい発動条件を持っていました。
その条件とは、「5本の指の全てで対象に触れること」です。この条件さえ満たせば、彼の意思とは無関係に個性が強制的に発動し、触れた対象を徐々に崩壊させて最終的には塵へと変えてしまいます。この能力は生物か無機物かを問わず作用するため、極めて高い殺傷能力と破壊力を持ち合わせていました。初登場であるUSJ襲撃事件では、ヒーローでも破壊が困難な雄英高校の特殊なシェルターの扉に触れ、容易く崩壊させて教師たちを驚かせました。
この「意思に関わらず発動する」という特性は、彼にとって制約でもありました。日常生活で無関係なものを破壊しないよう、彼は物を持つ際に小指や薬指などを浮かせて4本以下の指で掴む癖がついています。これもまた、彼が常に自身の破壊的な力と隣り合わせで生きてきたことを示す描写でした。
一方で、この発動条件には弱点も存在します。5本の指で「掴む」ことができない対象には、個性を発動させることができません。作中では、プロヒーロー・スナッチとの戦闘において、彼の個性である「砂」に対して苦戦を強いられました。粒子状である砂は掴むことができないため、「崩壊」が無効化されてしまったのです。このように、初期の「崩壊」は強力無比な能力でありながらも、明確な弱点と制約を抱えた個性であったと言えます。

5本指で触れたらあかんって、普段の生活めっちゃ気ぃ使いそうやな。でも、シンプルやからこそ怖さがあるっちゅうことやな。
記憶の想起で覚醒した崩壊の力
今日は #ヒロアカ「ヴィランアカデミア編」クライマックス!
— 僕のヒーローアカデミア/ヒロアカ アニメ公式 (@heroaca_anime) September 18, 2021
敵<ヴィラン>連合vs異能解放軍、死柄木vsリ・デストロ、今日決着!
『僕のヒーローアカデミア』5期第24話「死柄木弔:オリジン」今日夕方5:30読売テレビ/日本テレビ系全国29局ネットで放送!https://t.co/SHIbg5Dvjb
#heroaca_a #ヴィラアカ pic.twitter.com/L2RZkwiEiz
物語が進む中で、死柄木弔の個性「崩壊」は、彼の精神的な成長、あるいは変貌と連動して飛躍的な進化を遂げます。その最大の転機となったのが、巨大組織「異能解放軍」との全面戦争でした。
この戦いの中で、死柄木は異能解放軍の最高指導者であるリ・デストロとの死闘を繰り広げます。極限まで追い詰められた彼は、これまで無意識の奥底に封じ込めていた自身の壮絶な過去の記憶、すなわち本名が「志村転弧」であった頃の記憶を完全に取り戻すことになります。
志村転弧のオリジンと個性の発現
幼い転弧は、ヒーローに憧れるごく普通の少年でした。しかし、ヒーローであった祖母・志村菜奈を憎む父・弧太朗からの厳しい躾と虐待により、その想いを抑圧されて育ちます。家族の誰もが助けてくれない絶望的な状況下で、彼の身体を常に苛んでいた「痒み」が最高潮に達した時、突如として個性が発現しました。
彼の意思とは無関係に、触れたものが次々と崩れ落ちていく恐怖。愛犬のモンちゃん、彼を庇おうとした姉や母、祖父母が次々と塵になっていく中で、転弧は自分を追い詰めた父に対して初めて明確な殺意を抱き、自らの意思で「崩壊」の力を使いました。この時、自分の嫌いなものが全て壊れていく様に、彼は途方もない快感と解放感を覚えてしまったのです。
覚醒の引き金となった「解放」
リ・デストロとの戦いでこの記憶が蘇ったことは、死柄木にとって一種の「解放」でした。彼は、自分を縛り付けていた過去のトラウマや罪悪感の象徴であった「家族の手」を自ら破壊します。これにより、無意識にかけていた個性のリミッターが外れ、「崩壊」は本来の力を取り戻しました。
この覚醒により、これまで「5本の指で触れる」必要があった発動条件は撤廃され、指が1本触れただけでも個性が発動するようになりました。これが、彼の個性が次の段階へと進化した瞬間でした。

過去の辛い記憶がキッカケで力が目覚めるなんて、なんとも言えん気持ちになるなぁ…。ほんま、切ない話やで。
強すぎとなんjでも話題の伝播能力

記憶を取り戻し、精神的な枷から解放された死柄木の個性「崩壊」は、単に発動条件が緩くなっただけではありません。能力そのものが、比較にならないほど凶悪なものへと変貌を遂げました。それが「伝播する崩壊」です。
この覚醒後の能力は、彼が一本でも指で触れた対象だけでなく、その対象に「接触している全ての物体」にまで崩壊の効果が連鎖的に伝播していくというものです。例えば、死柄木が地面に触れれば、彼を中心とした円形の範囲内に存在する地面、建物、人々など、地面に繋がるありとあらゆるものが無差別に、そして瞬時に崩壊し、塵と化します。
異能解放軍との戦いのクライマックスでは、この力を用いて巨大なタワービルを数秒で倒壊させ、泥花市そのものを大規模に破壊し、リ・デストロを戦意喪失に追い込みました。その光景はまさに天変地異であり、破壊の権化と呼ぶにふさわしいものでした。
この能力の最も恐ろしい点は、明確な防御手段がほぼ存在しないことです。土や氷の壁で物理的に防ぐことは不可能であり、衝撃波などで崩壊の伝播を押し返すこともできません。崩壊が及ぶのはあくまで物理的に「接触している」ものだけなので、炎やレーザーといった非物理的な攻撃には干渉しませんが、それは同時に、非物理攻撃以外での防御が極めて困難であることを意味します。
この圧倒的な破壊力と制圧力は、インターネット上の掲示板、いわゆる「なんj」界隈などでも「強すぎ」「チート能力」として度々話題となり、作中最強の個性候補として議論されるようになりました。発動範囲内に足を踏み入れてしまった場合、空中に逃れるか、崩壊が全身に及ぶ前に接触部分を切断するしか助かる道はなく、ヒーローたちにとって最大の脅威となったのです。

こりゃえげつない強さやな!地面に触れただけで周り全部パーなんて、笑うしかないわ。まさにラスボス級やんか!
「崩壊」の正体は与えられた個性か
明日9/11(土)夕方5:30 #ヒロアカ 5期第23話「志村転弧:オリジン」が放送。
— 僕のヒーローアカデミア/ヒロアカ アニメ公式 (@heroaca_anime) September 10, 2021
【#内山昂輝(死柄木弔役) コメント】
「ついに死柄木の秘密が明かされます。彼にこんな過去があったのかと衝撃を受けましたし、それを表現するのは辛いお仕事でしたが、なんとかやり遂げました。」#heroaca_a #ヴィラアカ pic.twitter.com/ikohokRB24
物語が最終盤に差し掛かる中で、死柄木弔の個性「崩壊」に関して、さらに衝撃的な事実が明らかになります。それは、彼の個性「崩壊」が、生まれつきのものではなかったという可能性です。
デクとの最終決戦の最中、二人の精神世界が交錯する中で、読者は死柄木(志村転弧)の父・弧太朗と親しげに会話するオール・フォー・ワン(AFO)の記憶を垣間見ます。AFOは弧太朗の家庭の悩みに乗り、アドバイスをするふりをして、巧妙に志村家の不和の種を蒔いていました。
そして、最も恐ろしい真実が明かされます。AFOは、生まれたばかりの赤ん坊であった転弧に接触し、彼が生まれながらに持っていた個性の因子を抜き取っていたのです。そして代わりに、AFOがストックしていた別の個性を転弧に植え付けました。
つまり、転弧が5歳で発現させ、家族を崩壊させる悲劇を引き起こしたあの「崩壊」の個性は、AFOによって意図的に与えられたものだったのです。彼の人生は、出生の瞬間からAFOの掌の上で操られていたことになります。この事実は、死柄木弔という存在が、単なる悪のカリスマではなく、AFOによって造り上げられた悲劇の産物であることを強く印象付けました。

え、自分の個性や思てたもんが、人から与えられたもんやったんか…。そら、自分の存在が分からんようになるのも無理ないわな。
オーバーホールの個性の劣化版という説
#HBD!!#治崎廻 #オーバーホール #3月20日 https://t.co/UK8TYipcj7#ヒロアカ #heroaca_a pic.twitter.com/rvhsu88lrG
— 僕のヒーローアカデミア/ヒロアカ アニメ公式 (@heroaca_anime) March 19, 2025
「崩壊」の正体がAFOによって与えられた個性であると判明した際、さらにその「元」となった個性についても言及がありました。
AFOが語ったところによると、彼が転弧に与えた「崩壊」は、元々彼の施設にあった個性を改造したものでした。具体的には、「可逆性を取り払い、破滅にのみ突き進む」ように再構築した、いわば粗悪なコピー品だったのです。この説明の際に描かれたイメージは、かつて敵対した死穢八斎會の若頭、オーバーホール(治崎廻)の個性そのものでした。
オーバーホールの個性「オーバーホール」は、対象を「分解」し、そして「修復」することができる能力です。彼はこの力で人を殺し、また生き返らせる(ように見せる)ことや、自身と他者を融合させて異形の姿になることさえ可能でした。分解と修復、破壊と創造の両方を内包した、極めて汎用性の高い強力な個性です。
これに対して、死柄木の「崩壊」は、この「修復」や「再構築」といった可逆性の要素を意図的に取り除かれ、「分解」と「破壊」の側面のみに特化させられた能力であると考えられます。つまり、オーバーホールの個性の「劣化版」あるいは「破壊特化版」と位置づけることができるでしょう。
汎用性ではオリジナルに劣るものの、その分、破壊衝動という一点に突き進む死柄木の本質と合致し、純粋な破壊力においてはオリジナルを凌駕するほどの凄まじい力へと昇華されました。AFOは、転弧の環境と精神を巧みに誘導し、この破壊に特化した個性を与えることで、自身の理想とする「破壊の象徴」を造り上げたのです。

なるほどな、オーバーホールから『治す』力を抜いた感じか。でも、破壊だけに特化したからこそ、あっこまで尖った強さになったんかもしれへんな。
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オールフォーワンとの関係と死柄木弔 個性の真実
死柄木弔の存在を語る上で、彼の師であり、全ての元凶とも言えるオール・フォー・ワン(AFO)との関係は決して切り離せません。AFOはただ死柄木を保護し、悪の道へと導いただけではありませんでした。彼の人生そのものを、まるでチェスの駒のように配置し、自らの目的のために歪めてきたのです。
ここでは、AFOがいかにして志村転弧の人生を狂わせたのか、そして「崩壊」という個性の裏に隠された真実、さらに死柄木が複数の個性を宿すに至った経緯について、物語の核心に触れながら深く掘り下げていきます。
- オールフォーワンが仕組んだ悲劇の始まり
- 本来の元々の個性は奪われたのか
- 複数個性を宿す器としての存在
- AFOから受け継いだ個性一覧
オールフォーワンが仕組んだ悲劇の始まり
◤ #ヒロアカ 今日夕方5:30放送!! ◢
— 僕のヒーローアカデミア/ヒロアカ アニメ公式 (@heroaca_anime) May 18, 2024
スターとの戦いでダメージを負った死柄木。
オール・フォー・ワンが動く…。
『僕のヒーローアカデミア』
7期第3話(No.141)「敵<ヴィラン>」
今日夕方5:30 読売テレビ・日本テレビ系
全国29局ネットでON AIR!!
予告▶https://t.co/kpbziBfmoc#heroaca_a pic.twitter.com/yI18lWc1xF
死柄木弔、本名・志村転弧を襲った悲劇は、単なる事故や家庭内の不和が引き起こしたものではありませんでした。その裏には、AFOによる長期的かつ周到な計画が存在していました。
AFOの目的は、彼の宿敵であるワン・フォー・オールの7代目継承者・志村菜奈の血縁者を利用し、ワン・フォー・オールとオールマイトに対する最大の嫌がらせをすること、そして自分自身の後継者となる「破壊の象徴」を創造することでした。
その計画は、転弧が生まれる前から始まっています。AFOは、志村菜奈の息子である弧太朗に接触し、信頼関係を築きました。そして、弧太朗が抱える母への複雑な感情(ヒーローである母に捨てられたというトラウマ)を利用し、「ヒーローは家族を不幸にする」という考えを増幅させるようなアドバイスを繰り返します。これにより、弧太朗は息子である転弧がヒーローに憧れることを過剰に抑圧するようになり、家庭内に深刻な不和の種が蒔かれました。
さらにAFOは、転弧が生まれると、彼の両親が気づかぬうちにお祝いを装って接触し、転弧が生まれつき持っていた個性の因子を抜き取りました。そして代わりに、前述の通り、破壊に特化させた「崩壊」の個性を植え付けたのです。
つまり、転弧がヒーローへの憧れと父親からの抑圧との間で苦しんだこと、そのストレスが原因で個性が暴発し、家族を殺めてしまったこと、そして誰も助けてくれない街をさまよった末にAFOに拾われたこと。これら全ての出来事は、AFOが描いた筋書き通りの悲劇でした。死柄木弔の「オリジン」は、全てAFOによって仕組まれたものだったのです。

オール・フォー・ワン、やることがほんまに外道すぎるわ!人の人生を根っこから弄ぶなんて、絶対許されへんやろ!
本来の元々の個性は奪われたのか
AFOによって「崩壊」を植え付けられる前、志村転弧が本来持っていた個性はどのようなものだったのでしょうか。この点については、後に公式ファンブックで詳細が明かされています。
転弧が元々持っていた個性は、「円環状の力場を発生させる」というものでした。この個性は、最終決戦でAFOが空中を浮遊する際に使用していた能力の一部と考えられます。ただし、この個性単体では推進力が不足していたため、AFOは他の個性と掛け合わせることで飛行能力を完成させていました。
この事実は、死柄木の悲劇性をより一層際立たせます。もしAFOの魔の手にかかっていなければ、転弧は祖母・志村菜奈の個性「浮遊」に似た系統の能力者として、全く違う人生を歩んでいた可能性があります。彼が憧れたように、その力を使って人々を助けるヒーローになっていたかもしれません。
しかし、その可能性は彼が生まれてすぐにAFOによって「奪う」られてしまいました。彼は自分の人生を、自分の個性を、何一つ選ぶことができなかったのです。この「奪われた」という事実は、彼が抱える虚無感や破壊衝動の根源を理解する上で、非常に重要な要素となっています。

元々の個性やったらヒーローになれたかもしれんのになぁ。運命の歯車がちょっとでも違ってたらって思うと、胸がぎゅっとなるわ。
複数個性を宿す器としての存在
【HAPPY BIRTHDAY 死柄木 弔🎉】
— 僕のヒーローアカデミア公式 (@myheroacademia) April 3, 2025
本日4/4は死柄木 弔の誕生日🎂
その誕生日を記念して、
バースデーアイコンを作成しました❗
全てを崩壊させる為に戦う
死柄木の誕生日をぜひ、皆様もお祝いください‼#僕のヒーローアカデミア#ヒロアカ#死柄木誕生日 pic.twitter.com/BRRA0kMDTg
物語中盤、AFOがオールマイトに敗北し、タルタロスに収監された後、死柄木は後継者として自立し、成長していくことを余儀なくされます。そして彼は、更なる力を得るため、AFOの腹心であるドクター・殻木球大による肉体改造手術を受ける決意をしました。
この手術の目的は、二つありました。一つは、覚醒した「崩壊」のあまりに強大なパワーに耐えられる強靭な肉体を手に入れること。もう一つは、AFOが持つ膨大な数の個性を全て受け継ぐための「器」として、その肉体を最適化することでした。AFOは自身の敗北を予期しており、自らの個性「オール・フォー・ワン」そのものと、これまでストックしてきた全ての個性を、死柄木に託そうとしていたのです。
手術は「地獄の苦しみが4カ月続く」と言われるほど過酷なものでしたが、死柄木はこれに耐え抜こうとします。しかし、ヒーローたちの急襲により、手術の定着率が75%という不完全な段階で強制的に覚醒させられることになりました。
不完全とはいえ、この手術によって死柄木の肉体は超人的なものへと変貌を遂げました。そして、自身の「崩壊」に加え、AFOから受け継いだ複数の個性を同時に宿し、行使することが可能となったのです。これにより、彼は単なる破壊者から、多彩な能力を使いこなす万能の魔王へと進化を遂げ、ヒーローたちを絶望の淵へと追い込みました。

こんだけ色んな個性を一つの体に入れるなんて、想像もできひんくらいの負担やろな。体も心も、よう耐えたもんやで、ほんま。
AFOから受け継いだ個性一覧
不完全な覚醒ながらも、死柄木弔はAFOから多数の強力な個性を引き継ぎました。これにより、彼は「崩壊」という圧倒的な攻撃力に加え、驚異的な耐久力、索敵能力、機動力などを手に入れ、まさに万能の存在となります。
以下に、作中で死柄木が使用した主な個性を一覧で紹介します。

これらの複数の個性と、覚醒した「崩壊」とのコンビネーションにより、死柄木は単独でトップヒーロー複数人を相手にしても圧倒できる、文字通り作中最強クラスの戦闘能力を誇る存在となったのです。

再生するわ、探知できるわ、飛べるわ…なんでもありやんか!こんだけ揃ってたら、そらもう誰も勝てへんて!笑
総括:死柄木弔 個性の変遷と物語
この記事では、死柄木弔の個性「崩壊」とその背景にある真実について、多角的に解説してきました。彼の能力は、物語の進行と共にその様相を大きく変え、彼の内面や宿命を映し出す鏡のような役割を果たしていました。
最後に、本記事で解説した重要なポイントをまとめます。
- 死柄木弔の基本的な個性は、五指で触れたものを塵にする「崩壊」
- 当初の発動条件は「5本の指で触れること」で、彼の意思とは無関係に発動した
- 粒子状の物体など、掴むことができない対象には効果がなかった
- 異能解放軍との戦いで過去の記憶を取り戻し、個性が覚醒した
- 覚醒後は指一本で発動可能になり、崩壊が周囲に「伝播」するようになった
- 伝播能力は防御が極めて困難で、広範囲を無差別に破壊する強すぎる力だった
- 「崩壊」の正体は、オール・フォー・ワンによって与えられた個性だった
- 生まれた時に持っていた元々の個性は、AFOに奪うられていた
- 「崩壊」はオーバーホールの個性を「破壊」に特化させた劣化・改造版と考えられる
- AFOの計画は、志村菜奈の孫である転弧を「破壊の象徴」に仕立て上げることだった
- 死柄木はドクターの肉体改造により、AFOの個性を引き継ぐ器となった
- 「超再生」や「サーチ」など複数の個性を同時に行使することが可能になった
- 不完全な覚醒ながらも、複数の個性と「崩壊」の組み合わせで最強クラスの存在に進化した
- 彼の個性の変遷は、AFOに操られた悲劇的な人生そのものを象徴している
- 最終的に彼の物語は、ヒーローとヴィランの境界線を問いかけるものだった

個性の歴史が、そのまま彼の人生の物語になってるんやな。ただの能力解説やのうて、一人の人間の壮絶なドラマやと考えると、ほんまに奥が深いわぁ。