『NARUTO -ナルト-』に登場する火ノ寺の僧侶、地陸。
猿飛アスマの親友であり、かつては守護忍十二士の一員でもあった実力者です。彼の壮絶な最期は、多くの読者に衝撃を与えました。
この記事では、地陸の死亡シーンの詳細、彼の真の強さや作中で見せた技、そしてアニメの何話に登場するのかといった情報を網羅的に解説します。
さらに、なんjなどファンの間で語られる百式観音との関係性の噂や、穢土転生されなかった理由、担当声優に至るまで、地陸の死亡に関するあらゆる疑問にお答えします。
- 地陸が暁に殺された衝撃的な死亡シーンの詳細
- 元守護忍十二士としての地陸の本当の強さと作中で使用した技
- アニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』での地陸の登場話数
- 地陸が穢土転生で復活しなかった理由と遺体の行方
元守護忍十二士・地陸の死亡までの経緯
- 地陸の基本的なプロフィールと担当声優
- 守護忍十二士としての地陸の強さ
- アニメで披露された来迎・千手殺という技
- 百式観音の使い手という噂の真相
- なんjでも語られるアスマとの関係性
地陸の基本的なプロフィールと担当声優

地陸は、岸本斉史先生による漫画『NARUTO -ナルト-』に登場するキャラクターです。彼は火の国に存在する忍寺「火ノ寺」に所属する高名な僧侶であり、その実力は広く知られています。
僧侶という立場でありながら、その戦闘能力は非常に高く、かつては火の国の大名を直接守護する精鋭部隊「守護忍十二士」の一員として活躍した経歴を持ちます。このことからも、彼が並の忍ではないことがうかがえます。
外見はスキンヘッドに法衣と袈裟をまとった僧侶そのものですが、その佇まいには歴戦の強者としての風格が漂っています。性格は落ち着いており、火ノ寺が暁の襲撃を受けた際も、冷静に状況を判断し、自ら前線に立つ覚悟を見せました。
地陸の声を担当したのは、声優の大塚明夫さんです。大塚さんは、その深みのある渋い声で数多くの有名キャラクターを演じており、『メタルギアソリッド』シリーズのスネーク役や、『ブラック・ジャック』のブラック・ジャック役などで知られています。地陸の持つ落ち着きと、内に秘めたる強さを見事に表現しており、キャラクターに一層の深みを与えています。
以下に、地陸の基本的なプロフィールを表にまとめました。
項目 | 詳細 |
名前 | 地陸(ちりく) |
---|---|
所属 | 火ノ寺 |
階級 | 僧侶(元・守護忍十二士) |
誕生日 | 7月1日 |
年齢 | 31歳(享年) |
星座 | かに座 |
身長 | 179.0cm |
体重 | 59.1kg |
血液型 | A型 |
声優 | 大塚明夫 |
初登場 | 原作35巻 第314話 / 疾風伝 第293話 |
親友 | 猿飛アスマ |
このように、地陸は単なる僧侶ではなく、確固たる実力と過去を持つ重要なキャラクターの一人です。彼の存在が、後の物語に与えた影響は決して小さくありません。

大塚明夫さんの声、ほんまシブくてカッコええよな!地陸のどっしりした感じにピッタリやんか。
守護忍十二士としての地陸の強さ
地陸の強さを語る上で、彼がかつて所属していた「守護忍十二士」という組織を抜きには語れません。この組織は、火の国の大名を護衛するために設立された、大名直轄の精鋭忍者部隊です。
守護忍十二士は、国内の各地から選び抜かれた実力者のみで構成されており、その数は名前の通り12名。メンバーに選ばれることはエリート忍者の登竜門とされ、その実力は国内外に広く知られていました。メンバーは「火」の紋が入った腰布を身につけるのが特徴です。
地陸は、この守護忍十二士の一員として、猿飛アスマと共に大名の警護にあたっていました。この事実だけでも、彼が木ノ葉隠れの里の上忍クラス、あるいはそれ以上の実力を持っていたことが推測されます。
彼の強さを客観的に示す指標の一つが、その首にかけられた賞金の額です。闇の換金所における地陸の懸賞金は、実に三千万両にものぼります。これは、暁の角都がわざわざ火ノ寺まで足を運ぶ動機となるほどの高額です。ちなみに、親友であったアスマの賞金額は三千五百万両であり、二人がほぼ同格の実力者であったことがこの金額からも見て取れます。
角都自身も、地陸を前にして「元守護忍十二士…気を抜くと死ぬぞ」と相棒の飛段に忠告しており、暁のメンバーですら警戒を要する相手として認識していました。火ノ寺の僧侶たちは皆「仙族の才」と呼ばれる特別な力を操るとされていますが、地陸はその中でも筆頭の実力を誇っていたようです。
しかし、守護忍十二士は、リーダー格であったカズマがクーデターを計画したことにより、内部で分裂。メンバー同士が戦うという悲劇的な結末を迎え、組織は壊滅しました。この内乱を生き残ったのは、地陸とアスマのわずか二人だけでした。この過去が、二人の間に強い絆を生んでいたと考えられます。
以上のことから、地陸は単に守りの堅い僧侶ではなく、国家レベルの脅威にも対抗しうる、極めて高い戦闘能力を持った忍者であったと言えるでしょう。



3千万両はすごすぎやろ!角都はんもそら狙うわな~。それだけの実力者やったってことや、ほんまに。
アニメで披露された来迎・千手殺という技
原作漫画では地陸の具体的な戦闘シーンは描かれていませんが、アニメオリジナルストーリーである「守護忍十二士の章」において、彼の戦闘スタイルや技の一部が描かれています。その中でも特に印象的なのが「仙族の口寄せ・来迎・千手殺(せんぞくのくちよせ・らいごう・せんじゅさつ)」です。
この技は、地陸が自身の「仙族の才」を最大限に活用して放つ奥義と言えるものです。術を発動すると、背後に巨大な千手観音のような像が出現します。この観音像は無数の腕を持ち、その拳で対象に猛烈な打撃の雨を降らせるという、非常に広範囲かつ強力な攻撃能力を持っています。
技の性質と威力
来迎・千手殺の見た目は、仏像をモチーフにした荘厳なものですが、その威力は絶大です。一体一体の拳が凄まじい破壊力を持ち、集団の敵を一掃するのに適しています。アニメでは、この技を用いて敵を圧倒するシーンが描かれ、地陸の強さを見事に表現していました。
この技は、単純な体術や忍術とは一線を画す、仙術に近い系統の力であると考えられます。火ノ寺の僧侶が持つ「仙族の才」とは、このような常人離れした力を引き出す才能のことを指すのかもしれません。地陸がその中でも筆頭とされていたのは、この強力な術を自在に操れたからでしょう。
原作との関連性
前述の通り、この技はアニメオリジナルの描写であり、原作で地陸がこの術を使ったという記述はありません。原作では彼の使用術は「不明」とされており、戦闘スタイルは愛用のチャクラ刀を用いた接近戦が得意なアスマとは異なる、特殊な能力を持っていた可能性が示唆されるに留まります。
しかし、このアニメでの描写は、原作で断片的に語られた「地陸の強さ」を補完し、彼がなぜ三千万両もの賞金首になったのか、そしてなぜ暁が警戒するほどの相手だったのかを、視聴者に分かりやすく伝える上で非常に効果的な演出であったと言えます。



この技、アニメで見たときマジでテンション上がったわ~!めっちゃ強そうでロマンあるやんか!
百式観音の使い手という噂の真相
地陸について語られる際、一部のファンの間で「百式観音(ひゃくしきかんのん)の使い手ではないか」という噂が囁かれることがあります。これは、彼の技が別の有名作品に登場する能力に似ていることから生まれた説です。
この噂の真相を結論から述べると、地陸が百式観音を使うという事実はなく、これは完全な誤解です。
この誤解が生まれた原因は、前述のアニメオリジナルエピソードで地陸が使用した奥義「来迎・千手殺」にあります。この技が、人気漫画『HUNTER×HUNTER』に登場するキャラクター、アイザック=ネテロ会長が使用する念能力「百式観音」と見た目が非常に似ていたためです。
なぜ噂が広まったのか
- 見た目の類似性: 「来迎・千手殺」も「百式観音」も、術者の背後に巨大な千手観音像のようなものを出現させ、無数の拳で攻撃するという点で共通しています。このインパクトのあるビジュアルが、両作品のファンの記憶に強く残り、混同される原因となりました。
- 作品の垣根を越えた話題性: 人気作品同士のキャラクターや技が似ているという話題は、ファンコミュニティ、特に「なんj」のようなインターネット掲示板で盛り上がりやすい傾向があります。これにより、「地陸=百式観音の使い手」という面白半分の噂が広まっていったと考えられます。
公式設定との違い
もちろん、これはあくまで見た目の類似性からくるファン間の話題であり、『NARUTO -ナルト-』の公式設定ではありません。『NARUTO』の世界に「百式観音」という技は存在せず、地陸が使用したのはあくまで「来迎・千手殺」です。
このように、ファンの間での考察や議論が、時として本来の設定とは異なる面白い噂を生むことがあります。地陸と百式観音の関係もその一例と言えるでしょう。彼の本当の技は「来迎・千手殺」であることを理解しておくことが大切です。



なるほどな~。確かに似てるから間違える気持ちもわかるわ。でもちゃんと違いを知っとくと、もっと作品を楽しめるんやな。
なんjでも語られるアスマとの関係性
地陸は、その登場回数の少なさに反して、インターネット掲示板「なんj(なんでも実況J)」をはじめとするファンコミュニティでしばしば話題に上るキャラクターです。特に、親友であった猿飛アスマとの関係性や、二人の実力比較は人気の議題となっています。
なんjなどのスレッドでは、地陸はアスマの強さを測る上での「比較対象」として登場することが多いです。具体的には、以下のような文脈で語られます。
アスマの実力を示す指標として
アスマが暁の飛段に敗北した際、「アスマは本当に強かったのか」という議論が活発に行われました。その中で、アスマの親友であり、ほぼ同格の実力者(賞金額が近い)と目される地陸が、同じ不死コンビ(飛段・角都)にあっけなく敗死した事実が引き合いに出されます。
「アスマと互角の実力を持つ地陸ですら、あの不死コンビには敵わなかった。だからアスマが敗れたのも仕方がない」という擁護の意見が見られます。一方で、「守護忍十二士という肩書も、地陸があっさりやられたことを見ると大したことないのでは」といった、アスマの実力に懐疑的な意見の根拠としても地陸の死が挙げられることがあります。
物語上の役割についての考察
また、地陸の死が、アスマの死の「前振り」として機能していたのではないか、という考察もよくなされます。読者がまだよく知らない強敵「暁の不死コンビ」の恐ろしさをまず見せつけるために、アスマの親友である地陸が犠牲になったという見方です。
このように、地陸は直接的な活躍シーンこそ少ないものの、アスマという人気キャラクターの背景を深め、物語の展開に説得力を持たせる上で非常に重要な役割を担っていたと、ファンからは評価されています。彼の存在があったからこそ、アスマの悲劇がより一層際立ったと言えるでしょう。



親友がおるってええよな。アスマはんと地陸はんの絆、ほんまにグッとくるもんがあるわ。
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アニメで描かれる地陸の死亡とその後
- 暁に敗北した衝撃的な死亡シーン
- アニメで地陸が登場するのは何話?
- 賞金首として角都に狙われた背景
- 換金所に運ばれた地陸の遺体の行方
- 地陸が穢土転生で復活しなかった理由
- 読者が考察する地陸の死亡の結末
暁に敗北した衝撃的な死亡シーン


地陸の最期は、暁のメンバーである飛段と角都、通称「不死コンビ」によってもたらされました。この出来事は、暁の脅威が火の国の中枢にまで迫っていることを示す、衝撃的なものでした。
二尾の人柱力である二位ユギトを捕獲した飛段と角都は、次なる標的として火の国に侵入します。彼らの目的は、九尾の人柱力であるうずまきナルトの探索と、角都の「副業」である賞金稼ぎでした。そして、角都が目を付けたのが、三千万両の賞金首である地陸が住職を務める「火ノ寺」でした。
火ノ寺の攻防
火ノ寺の門には「封印鉄壁」という強力な結界が張られていましたが、暁の二人はいとも簡単にこれを破り侵入します。突然の襲撃に寺内はパニックに陥りますが、地陸は冷静でした。彼は自身に賞金がかけられていることを自覚しており、いずれこのような日が来ることを予期していたようです。
地陸は他の僧侶たちに援護を命じ、自ら不死コンビの前に立ちはだかります。「ワシが出る」という彼の言葉からは、仲間を守ろうとする強い意志と、自らの実力への自信が感じられます。
描写されなかった死闘
しかし、残念ながら原作・アニメ共に、地陸と不死コンビの具体的な戦闘シーンは描かれていません。場面が切り替わった時には、火ノ寺は壊滅し、地陸をはじめとする多くの僧侶たちが命を落としていました。
戦闘後の様子から察するに、地陸は持てる力の全てを尽くして戦ったと考えられます。しかし、相手は不死身の肉体を持つ飛段と、複数の心臓を持ち多彩な術を操る角都。数の上では優勢だった火ノ寺側も、この特異な能力を持つ二人には敵わず、全滅させられてしまったのです。
特に、飛段の「呪術・死司憑血」は、相手の血を少量でも奪えば、自身のダメージを相手にそのまま返すことができるという初見殺しの能力です。地陸もこの術の餌食となり、呪いによって殺された可能性が高いと推測されます。彼の死は、暁、とりわけ不死コンビの異常な強さと残忍さを読者に強烈に印象付けました。



ほんまに悔しい最期や…。あんな強い地陸はんでも、不死コンビは相手が悪すぎたな…。悲しいわ。
アニメで地陸が登場するのは何話?
地陸は原作での登場シーンは限られていますが、アニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』では、オリジナルストーリーを含めて複数回登場しています。彼の活躍や人柄をより深く知りたい方は、以下のエピソードを視聴することをおすすめします。
地陸が登場する主なエピソードは、大きく分けて二つの章にまとめられます。
守護忍十二士の章
この章はアニメオリジナルストーリーであり、地陸やアスマが所属していた守護忍十二士の過去が深く掘り下げられます。生前の地陸の人柄や戦闘スタイルを知ることができる貴重なエピソード群です。
話数 | サブタイトル |
277話 | 奪われた永眠り |
278話 | 孤独 |
279話 | 新たな敵 |
280話 | 有為転変 |
281話 | 接触 |
283話 | 二つの玉 |
注: 282話は地陸の直接の登場はありませんが、物語の連続性からリストに含めています。
不死の破壊者、飛段・角都の章
こちらの章では、原作に沿った物語が展開され、地陸の最期が描かれます。暁の脅威と、それに立ち向かう木ノ葉の忍たちの戦いが中心となります。
話数 | サブタイトル |
293話 | “暁”侵攻 |
294話 | 星空の下で |
295話 | 老僧の祈り |
296話 | 次なる段階(ステップ) |
これらのエピソードを見ることで、地陸というキャラクターの背景、アスマとの友情、そして彼の死が物語に与えた衝撃をより立体的に理解することができるでしょう。特にアニメオリジナルである「守護忍十二士の章」は、原作だけでは知り得ない地陸の魅力を感じられる内容となっています。



アニオリの守護忍十二士編は絶対見るべきやで!地陸はんの活躍、めっちゃ描かれてるからな。
賞金首として角都に狙われた背景
地陸が暁の不死コンビに命を狙われた直接的な理由は、彼が高額な賞金首であったためです。この背景には、暁のメンバーである角都の特異な価値観が大きく関わっています。
角都は、金銭に対して異常なまでの執着心を持つキャラクターです。彼にとって、任務や戦闘はあくまで「金儲け」の手段であり、組織の活動資金を稼ぐために、裏社会で賞金首となっている忍を狩ることを副業としていました。
地陸の首にかけられていた懸賞金は三千万両。これは非常に高額であり、金銭を何よりも優先する角都にとって、極めて魅力的なターゲットでした。実際、角都は地陸のことを名前ではなく「三千万両」と呼び、完全に金銭的価値でしか見ていない様子が描かれています。
なぜ地陸は賞金首になったのか
では、なぜ一介の僧侶である地陸が、これほど高額な賞金首となっていたのでしょうか。その理由は、彼がかつて**「守護忍十二士」の一員だった**ことにあります。
前述の通り、守護忍十二士は火の国の大名を守るエリート部隊であり、そのメンバーは皆、国に名を馳せるほどの強者でした。このような重要人物は、敵対勢力や裏社会の組織から見れば、邪魔な存在であり、その首には高額な賞金がかけられることが少なくありません。
守護忍十二士が内乱によって壊滅した後も、生き残りである地陸やアスマは、その実力と経歴から危険人物と見なされ、賞金首としてリストアップされ続けていたのです。換金所で地陸の遺体を引き渡した際、換金所の担当者が「今回は大物だったな」と口にしていることからも、地陸が裏社会でいかに有名な存在であったかがわかります。
つまり、地陸が狙われたのは、単に彼が火ノ寺にいたからではなく、「元守護忍十二士」という輝かしくも危険な経歴を持ち、それが高額な金銭的価値に繋がっていたためでした。角都という賞金稼ぎにとって、地陸はまさしく格好の獲物だったのです。



強いだけじゃなくて、それだけ重要な人物やったってことやな。エリートは狙われる宿命なんかもしれへんなぁ。
換金所に運ばれた地陸の遺体の行方
暁の不死コンビとの戦いに敗れ、命を落とした地陸。彼の遺体は、その後どうなったのでしょうか。物語の描写を追うと、彼の遺体は非常に即物的に扱われ、その後の行方は不明となっていることがわかります。
戦闘後、角都は地陸の遺体を回収します。相棒の飛段は、宗教的な信条から金儲けのための殺しを嫌い、換金所へ行くことに不満を漏らしますが、角都は意に介しません。彼は地陸の遺体を大きな巻物のようなものに封印(あるいは収納)し、火の国にある非合法の換金所へと運び込みました。
その換金所は、人里離れた辺鄙な場所にあり、さらにトイレの中に隠し扉が設けられているという、極めて用心深く運営されている施設でした。角都はそこで地陸の遺体を引き渡し、対価として三千万両の現金を受け取ります。
不明となったその後の行方
問題は、換金所に引き渡された後の地陸の遺体がどう処理されたかです。作中では、この点について一切語られていません。
換金所が遺体をどのように扱うのかは不明ですが、考えられる可能性としては、依頼主(賞金をかけた組織や個人)に引き渡される、あるいは身元確認後に処分されるなどが考えられます。いずれにせよ、彼の遺体が丁重に扱われた可能性は低いでしょう。
この遺体の行方不明という事実は、後の物語、特に第四次忍界大戦において重要な意味を持つことになります。地陸ほどの忍であれば、薬師カブトの「穢土転生」の対象となってもおかしくありません。しかし、彼の遺体はカブトの手には渡りませんでした。この点が、次の見出しで解説する「穢土転生されなかった理由」に直結していくのです。



亡くなった後までお金の道具にされるなんて、あんまりや…。安らかに眠ってほしかったわ、ほんま。
地陸が穢土転生で復活しなかった理由
第四次忍界大戦では、薬師カブトの禁術「穢土転生」によって、数多くの名だたる忍たちが死者の軍勢として復活させられました。その中には、アスマや守護忍十二士の元メンバーも含まれていました。
しかし、彼らと並ぶほどの実力者であったはずの地陸が、穢土転生で復活することはありませんでした。その理由は、カブトが穢土転生に必要な地陸のDNAを確保できなかったからです。
穢土転生の条件
穢土転生を発動させるためには、以下の二つが必要不可欠です。
- 転生させたい死者の肉体の一部(DNA情報)
- 術の「器」となる生きた人間(生贄)
このうち、カブトは地陸の「DNA情報」を入手することができませんでした。
アニメ版では、この経緯がより具体的に描かれています。第四次忍界大戦の準備を進めるカブトは、地陸を穢土転生させることを目論み、火ノ寺を訪れます。彼は地陸の墓を暴こうとしますが、そこにいた僧侶から、地陸の遺体は火ノ寺にはないことを知らされます。
僧侶の口から、地陸の遺体は暁の角都によって持ち去られ、換金所に引き渡されたという事実を聞いたカブトは、DNAの入手を断念せざるを得ませんでした。
遺体の行方が鍵
前述の通り、角都が換金所に引き渡した後の地陸の遺体がどうなったのかは、作中で描かれていません。カブトほどの情報網をもってしても、その行方を突き止めることはできなかったようです。
この一連の流れは、皮肉な結果を生み出しています。角都が金銭欲から地陸の遺体を持ち去ったという行為が、結果的にカブトによる地陸の復活を阻止し、かつての仲間や教え子たちが、変わり果てた地陸と戦うという悲劇を回避させることに繋がったのです。
もし地陸が穢土転生されていたら、その高い実力から連合軍にとって大きな脅威となっていたことは間違いありません。彼の遺体の行方不明は、物語上、非常に重要な意味合いを持っていたと言えるでしょう。



角都はんの金儲けが、結果的に穢土転生を防いだんか。なんや皮肉な話やけど、仲間と戦わずに済んだんは良かったんかもしれへんな。
読者が考察する地陸の死亡の結末
地陸の死は、一見すると物語の本筋から外れた一エピソードのように見えるかもしれません。しかし、多くの読者やファンの間では、彼の死が持つ物語上の役割や結末について、様々な考察がなされています。
地陸の死亡は、単なる一キャラクターの退場ではなく、物語全体、特に親友アスマと、その弟子である奈良シカマルの運命に深く関わる、重要な布石であったと考えられています。
アスマの死への序章
最も広く認識されているのは、地陸の死が「アスマの死の序章」として機能したという考察です。物語の展開上、アスマはシカマルの成長のために、そして「玉」というテーマを次世代に託すために、死ななければならないキャラクターでした。
そのアスマを倒すことになる「暁の不死コンビ」が、いかに理不尽で強力な敵であるかを読者に示す必要がありました。そこで、まずアスマの親友であり、彼と比肩する実力者である地陸を敗死させることで、不死コンビの脅威を効果的に演出したのです。
読者は「あの地陸ですら敵わなかった相手に、アスマは大丈夫なのか?」という緊張感を抱きながら物語を読み進めることになり、その後のアスマの死の衝撃と悲劇性がより一層高まる結果となりました。
シカマルの成長への繋がり
地陸の死は、アスマを通じて間接的にシカマルの成長にも繋がっています。アスマは地陸の訃報に接し、仇を討つために不死コンビとの戦いに臨みました。そして、その戦いで命を落とします。
師であるアスマの死を目の当たりにしたシカマルは、大きな悲しみを乗り越え、忍として、そして一人の人間として大きく成長を遂げます。彼はアスマから託された「火の意志」と「玉」の意味を胸に、自らの頭脳を駆使して師の仇である飛段を見事に討ち取りました。
もし地陸の死がなければ、アスマが不死コンビと直接対決する動機は薄れたかもしれません。そう考えると、地陸の死という一点から始まった連鎖が、最終的にシカマルという次世代の傑出した忍を覚醒させるきっかけになったと言えます。彼の死は決して無駄ではなく、物語の大きなうねりの中で重要な意味を持つ結末だったのです。



地陸はんの死があったから、アスマはんが動き、シカマルが成長したんやな…。一つの死が、次の世代の『火の意志』に繋がっていくんやなぁ。深いわぁ。
まとめ:NARUTO地陸の死亡とその影響
この記事では、『NARUTO -ナルト-』に登場するキャラクター、地陸の死について多角的に掘り下げてきました。最後に、本記事で解説した重要なポイントを箇条書きでまとめます。
- 地陸は火ノ寺に所属する僧侶であり元・守護忍十二士の一員
- その実力は猿飛アスマとほぼ同格と目される
- 地陸の声優はスネーク役でも知られる大塚明夫さん
- 首には三千万両という高額な賞金がかけられていた
- 暁の飛段と角都(不死コンビ)の襲撃により死亡する
- 具体的な戦闘シーンは描かれておらず呪術で殺された可能性が高い
- アニメでは「来迎・千手殺」という強力なオリジナル技を披露
- この技がネテロの百式観音に似ているためファンの間で噂になった
- 地陸が百式観音を使うというのは公式設定ではなく誤解である
- なんjなどではアスマの強さを測る比較対象として話題に上る
- 地陸の死亡シーンはアニメ疾風伝の293話以降で描かれる
- アニメオリジナル「守護忍十二士の章」でも生前の姿が登場する
- 死亡後、遺体は角都によって換金所に運ばれ行方不明となった
- 遺体が行方不明のため第四次忍界大戦で穢土転生されなかった
- 彼の死はアスマの死の序章でありシカマルの成長に繋がった