『NARUTO -ナルト-』に登場する数多くのキャラクターの中でも、ひときわ異彩を放つ犯罪組織「暁」。
その中でも「不死コンビ」として知られる角都と飛段は、多くの読者に強烈な印象を残しました。
この記事では、角都と飛段という二人のキャラクターに焦点を当て、その特異な能力やプロフィールはもちろん、彼らが作中で何巻から登場し、アスマとどのような死闘を繰り広げたのかを詳しく解説します。
また、一部でささやかれる飛段角都編がつまらないと言われる理由や、なんjなどでの評価、さらには名前の由来となった将棋との関係性にも触れていきます。
不死を豪語した二人が迎えた衝撃的な最後と、生き埋めにされた飛段のその後まで、不死コンビの全てを網羅した内容となっています。
この記事を読めば、角都と飛段の魅力と物語の全貌が明らかになるでしょう。
- 角都と飛段のプロフィールと特異な能力
- 不死コンビの衝撃的な最期と飛段のその後
- 作中での活躍やアスマとの因縁
- 飛段・角都篇が「つまらない」と言われる理由やファンの評価
不死コンビ角都と飛段の基本情報
- 不死コンビは本当に仲良しだったのか?
- 二人の特異な能力と戦闘スタイル
- 名前の由来は将棋の駒だった?
- なんjでの不死コンビの評価とは
不死コンビは本当に仲良しだったのか?

結論から言うと、角都と飛段の関係性は、一般的な「仲良し」とは大きく異なります。しかし、単なる険悪な仲だったわけではなく、暁のツーマンセルの中でも特異な信頼関係で結ばれていたと考えられます。
二人の価値観は正反対です。角都は「信じられるのは金だけ」と公言する拝金主義者であり、暁の活動の傍らで賞金稼ぎに勤しみます。一方の飛段は「殺戮」を教義とするジャシン教の狂信的な信者であり、金儲けのための殺しを嫌悪し、戦闘の前後には長時間の儀式を欠かしません。この価値観の違いから、二人の間では言い争いが絶えませんでした。
ただ、角都は過去に短気が原因でコンビを組んだ相手を何人も殺害してきた経緯があります。その点、どんな攻撃を受けても死なない飛段は、角都にとって初めて殺さずに済む理想的なパートナーでした。飛段の方も、角都の戦闘能力や経験を認めていた節があります。
何より、彼らの関係性が良好であったことを示す最大の証拠は、その戦闘における見事な連携です。飛段が不死であることを利用し、角都が飛段ごと敵を広範囲攻撃で巻き込む戦術は、互いの能力を深く理解し、信頼していなければ成り立ちません。また、飛段が窮地に陥った際には角都が助けに入り、角都がダメージを負った際には飛段が本気で心配する描写も見られます。
このように、口では罵り合いながらも、実利と信頼に基づいた唯一無二のパートナーシップを築いていたのが、角都と飛段というコンビだと言えるでしょう。

口ではなんやかんや言うてても、心の中では繋がっとったんやなあ。ええコンビやんか!
二人の特異な能力と戦闘スタイル
角都と飛段が「不死コンビ」と呼ばれる所以は、二人がそれぞれ持つ常識外れの能力にあります。彼らは単に死なないだけでなく、その不死性を最大限に活用した戦闘スタイルを確立していました。
飛段の能力:「呪術・死司憑血」


飛段の不死は、彼が信仰するジャシン教の禁術実験によって得られたものです。首をはねられても即死せず、会話すら可能なほどの生命力を持ちます。ただし、この不死性は殺戮を続けることで維持されるという制約があり、また、切断された体を自力で再生する能力はありません。そのため、首をはねられた際は角都に縫合してもらう必要がありました。
彼の戦闘スタイルの核となるのが、「呪術・死司憑血(しじひょうけつ)」というおぞましい能力です。
- 血の摂取: まず、三段刃の大鎌などの武器で相手を傷つけ、付着した血液を舐めて体内に取り込みます。
- 儀式の準備: 自分の血で地面にジャシン教のシンボル(円と内接する三角形)を描き、その陣の中に入ります。
- 呪いの発動: 以上の条件を満たすと、飛段の身体は黒と白の禍々しい模様に変化し、相手と自身の感覚がリンクします。
この状態になれば、飛段が自らの身体を傷つけると、そのダメージがそのまま相手にも反映されます。不死身の飛段は、自分の心臓を槍で突き刺すといった常人なら即死する行為をためらいません。これにより、相手がどこにいようとも確実に致命傷を与えることが可能になります。
角都の能力:「地怨虞」と五つの心臓


角都の能力は、かつて所属していた滝隠れの里から盗み出した禁術「地怨虞(じおんぐ)」によるものです。これは、体中から黒い繊維状の触手を自在に操る術で、この触手を使って他者の心臓を奪い、自らの体内にストックすることができます。
角都は自分自身の心臓を含め、最大で5つの心臓を体内に保有できます。心臓を一つ破壊されても、ストックがある限り死ぬことはありません。これが彼が長寿と不死性を保ってきた秘密です。
さらに、奪った心臓の持ち主が持っていた性質変化(火遁、風遁、雷遁、土遁、水遁)も使用可能になります。角都は背中に4つの面を背負っており、それぞれの面が心臓を宿した独立した生命体(仮面の怪物)として分離・行動できます。これにより、一人でありながら多彩な忍術を同時に繰り出す、まさに一人対多数の状況を作り出すことが可能です。
また、本体も「土遁・土矛(ドム)」によって皮膚をダイヤモンド並みに硬化させることができ、攻防一体の強力な体術を誇ります。
能力比較 | 飛段 | 角都 |
不死の種類 | ジャシン教の呪術による不死 | 禁術「地怨虞」による心臓のストック |
主な術 | 呪術・死司憑血 | 地怨虞、五大性質変化忍術 |
弱点 | 栄養不足による死、再生能力の欠如 | 全ての心臓(最大5つ)の破壊 |
戦闘スタイル | 近〜中距離での呪術発動を狙う | 遠近問わず多彩な忍術と体術を駆使 |
このように、二人は全く異なるアプローチで「不死」を体現し、それぞれの能力を補完し合うことで、暁の中でも屈指の危険なコンビとして恐れられていました。



どっちの能力もむっちゃ個性的やな。自分やったらどっちが欲しいやろか…うーん、どっちも捨てがたいわあ。
名前の由来は将棋の駒だった?


はい、角都と飛段の名前は、日本の伝統的なボードゲームである将棋の駒に由来していると考えられています。これはファンの間では広く知られた事実であり、キャラクター設定の面白さを深める要素の一つです。
- 角都(かくず): 将棋の駒である「角行(かくぎょう)」が元ネタです。角行は盤上を斜めにどこまでも進むことができる強力な駒で、その変幻自在な動きや攻撃範囲の広さが、黒い触手を伸ばし多彩な術を繰り出す角都の戦闘スタイルと重なります。
- 飛段(ひだん): こちらは「飛車(ひしゃ)」が由来とされています。飛車は盤上を縦横にどこまでも進むことができる、角行と並ぶ最強クラスの駒です。一直線に相手に襲いかかり、殺戮という目的に向かって突き進む飛段の猪突猛進な性格を象徴しているのかもしれません。
『NARUTO』の作者である岸本斉史先生は、他の暁メンバーにも意味深な名前を付けています。例えば、干柿鬼鮫(ほしがききさめ)は「鬼」と「鮫」、デイダラは神話の巨人「デイダラブッチ」を連想させます。これらの命名規則は、キャラクターの能力や性格を暗示しており、物語に一層の深みを与えています。
角都と飛段が将棋の大駒である「飛車」と「角行」の名を冠していることは、彼らが暁という組織において重要な攻撃戦力であったことを示唆しているとも解釈できるでしょう。



なるほどなあ、将棋の駒やったんか。名前の由来を知ると、またキャラクターの見方が変わって面白いわ。
なんjでの不死コンビの評価とは
匿名掲示板「なんでも実況J(なんj)」をはじめとするインターネット上のコミュニティでは、角都と飛段は非常に人気の高いキャラクターであり、その強さやキャラクター性について日夜様々な議論が交わされています。彼らは、その特異な設定から真面目な考察の対象になる一方で、愛すべき「ネタキャラ」としても親しまれています。
ファンからの愛称
まず、彼らにはファンからのユニークな愛称があります。
- 角都: 術を発動した際に体から黒い触手が無数に伸びる様子から「ひじき」、また額当ての模様が「さ」と「ち」に見えることから「さち」と呼ばれることがあります。91歳という高齢でありながら現役バリバリである点から「高性能じいちゃん」とも称されます。
- 飛段: 呪術発動時の白黒の姿から「パンダ」や、格闘ゲームのキャラクターに例えられることがあります。
強さに関する評価
彼らの強さについては、評価が分かれる傾向にあります。
- 飛段の評価: 彼の能力「死司憑血」は、情報がない初見の相手に対しては絶大な威力を誇るため、「最強の初見殺し」と高く評価されています。しかし、一度術のカラクリが知られてしまうと対策が立てやすく、シカマルに敗れたことから「ネタバレしたら弱い」という意見も少なくありません。また、不死身ではあるものの自力での再生能力がない点が、第四次忍界大戦で登場した「穢土転生」の不死身の忍たちと比較され、「飛段ェ…」と不憫に思われることもあります。
- 角都の評価: 作中で「初代火影と戦った」と発言したことから、その実力は非常に高く評価されています。当時の角都はまだ禁術「地怨虞」を会得していなかった可能性が高く、その状態で「忍の神」と生き延びただけでも伝説級の実力者だと考えられています。一方で、ナルトが新たに習得した「風遁・螺旋手裏剣」の威力を示すための「噛ませ犬」的な役割で倒された展開を残念に思う声もあります。
総じて、なんjなどでは、彼らの唯一無二の能力や強烈な個性、そしてコンビとしての絶妙な掛け合いが高く評価されています。作中での活躍や最期が印象的であったため、登場期間が比較的短かったにもかかわらず、今なお多くのファンに語り継がれる人気キャラクターとなっています。



「ひじき」に「パンダ」て、みんな愛称つけるの上手すぎやろ!ほんま愛されてる証拠やなあ。
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角都と飛段の作中での活躍と評価
- 漫画では何巻から登場するのか
- アスマとの死闘とその結末
- 飛段角都編がつまらないと言われる理由
- 不死コンビの衝撃的な最後とは
- 生き埋めにされた飛段のその後
- まとめ:角都と飛段の魅力と物語
漫画では何巻から登場するのか


角都と飛段が物語に本格的に登場し、中心的な敵として活躍するのは、NARUTOの単行本でいうと35巻からとなります。この一連のエピソードは、ファンの間で「飛段・角都篇」とも呼ばれています。
物語の時系列としては、ナルトたちが我愛羅を暁から救出した「風影奪還編」が終わり、新たな第七班での任務を経てからのことになります。
- 35巻: 物語は、不死コンビが雲隠れの里の人柱力・二位ユギトを捕獲するシーンから始まります。その後、彼らは賞金首を狙って火の国へ侵入し、名高い忍寺である「火の寺」を襲撃します。この事件をきっかけに、木ノ葉隠れの里は彼らの存在を本格的に認知し、討伐隊を編成することになります。
- 36巻: 猿飛アスマが率いる第十班(シカマル、いの、チョウジ)と、はがねコテツ、神月イズモが不死コンビと接触し、激しい戦闘が繰り広げられます。この巻で、アスマと飛段の壮絶な戦いとその悲劇的な結末が描かれます。
- 37巻: 師の仇を討つため、シカマルたちがカカシをリーダー代理として再び不死コンビに挑みます。シカマルの知略と、ナルトたちの増援によって、戦いは新たな局面を迎えます。
- 38巻前半: 飛段・角都篇のクライマックスです。シカマル対飛段、そしてナルト対角都の戦いがそれぞれ決着します。
このように、角都と飛段はわずか3〜4巻ほどの登場でありながら、物語に大きなインパクトを残しました。特に、アスマの死とそれに伴うシカマルの成長は、この後の物語においても非常に重要な要素となっています。彼らの活躍を追いたい場合は、35巻から読み始めるのがおすすめです。



よし、35巻から読み返したらええんやな。もう一回、不死コンビの活躍をじっくり見たなってきたわ!
アスマとの死闘とその結末


角都と飛段との戦いの中でも、特に読者に衝撃を与えたのが、猿飛アスマとの死闘とその結末です。この戦いは、単なる戦闘シーンに留まらず、シカマルをはじめとする第十班の成長を促す重要な転機となりました。
戦いの始まり
火の寺を襲撃し、賞金首である地陸を殺害した角都と飛段。彼らが換金所に立ち寄ったところを、アスマ率いる討伐隊が奇襲します。当初、シカマルの「影真似の術」で飛段の動きを封じ、アスマがクナイで攻撃するなど、木ノ葉側が優勢に見えました。
しかし、飛段が不死身であることが判明し、戦況は一変します。さらに、傍観していた角都も参戦し、アスマたちは二人を同時に相手にしなければならない苦しい状況に追い込まれます。
飛段の呪術とアスマの覚悟
戦いの最中、アスマは飛段の三段鎌による攻撃を受け、わずかに血を奪われてしまいます。これが致命的な一手となりました。飛段は奪った血を使って「呪術・死司憑血」を発動。自身の体とアスマの体をリンクさせます。
シカマルの機転で一度は術の範囲外へ飛段を強制的に移動させ、アスマが飛段の首をはねることに成功します。ですが、それでも飛段は死にません。角都が飛段の首を縫合して復活させ、再びアスマは呪いの範囲内に捉えられてしまいます。
アスマは最後まで抵抗を試みますが、飛段が自身の心臓を黒い槍で突き刺すと、そのダメージは完全にアスマの体に反映されました。致命傷を負ったアスマは、その場に崩れ落ちます。
悲劇的な結末
増援の到着と暁への招集命令が重なり、不死コンビはその場を去ります。残されたアスマは、駆けつけたいのやチョウジ、そしてシカマルに見守られながら、最後の言葉を託します。特にシカマルには、木ノ葉が守るべき「玉」が誰なのかを問いかけ、火の意志を継ぐことの重要性を説きました。そして、最期の一服をうまそうに味わった後、静かに息を引き取ります。
師であるアスマの死は、シカマルに深い悲しみと、守るべきもののために戦うという強い覚悟を植え付けました。この悲劇的な結末が、後のシカマルによる飛段への壮絶な復讐劇へと繋がっていくのです。



アスマ先生の最後は、何回見ても胸がぎゅーっとなるわ…。でも、その想いはしっかりシカマルに届いたんやな。
飛段角都編がつまらないと言われる理由
角都と飛段が登場するエピソードは、物語の重要な転換点であり、多くのファンから高く評価されています。しかし、一部の読者からは「飛段・角都篇はつまらない」という意見が聞かれることも事実です。その理由を客観的に分析すると、主に二つの点が挙げられます。
能力の単調さと展開の既視感
一つ目の理由は、飛段の能力が「初見殺し」に特化している点にあります。彼の呪術「死司憑血」は、仕組みが分からない相手には無類の強さを誇ります。アスマが敗れたのも、この未知の能力に対応できなかったことが大きな要因でした。
しかし、一度そのカラクリ(相手の血を摂取し、陣の中で自傷する)が判明してしまうと、対策は比較的容易になります。「血を奪われないように戦う」「陣から引きずり出す」といった攻略法が見えてしまうため、再戦時の緊張感が薄れたと感じる読者がいたようです。シカマルが周到な策で飛段を完封した展開は、知略戦として評価される一方で、不死コンビの脅威があっさりと覆されたように見え、物足りなさを感じさせたのかもしれません。
強キャラのあっけない退場
二つ目の理由は、角都の退場の仕方です。角都は「初代火影と戦った」という伝説的な経歴を持ち、五つの心臓と多彩な術を操る圧倒的な強キャラとして描かれました。カカシや第十班を一人で追い詰めるなど、その実力は本物でした。
それにもかかわらず、彼の最期は、ナルトが新たに開発した必殺技「風遁・螺旋手裏剣」の性能を披露するための、いわば「実験台」のような形で決着してしまいます。もちろん、ナルトの成長を示す重要なシーンではありますが、あれほどの強敵が新技一発で戦闘不能になった展開に、「もっと苦戦してほしかった」「強さのインフレを感じる」といった感想を抱くファンがいたのも無理はありません。
ただ、これらの意見はあくまで一部のものであり、逆の見方もできます。飛段戦はシカマルの頭脳と覚悟が光る名勝負ですし、角都戦は主人公ナルトが師であるアスマを超え、次世代のエースとして覚醒するカタルシスに満ちた展開です。キャラクターの魅力や設定の深さ、物語に与えた影響などを総合的に見れば、「飛段・角都篇」が『NARUTO』の中でも屈指の重要なエピソードであることは間違いないでしょう。



なるほど、そういう見方もあるんか。でも、それも全部含めてナルトの面白さやと思うんやけど、どうやろか?
不死コンビの衝撃的な最後とは
不死を公言し、木ノ葉の忍たちを絶望させた角都と飛段。しかし、彼らは決して無敵ではありませんでした。それぞれの能力の穴を突かれ、二人とも「不死」の名に反する衝撃的な最期を迎えることになります。
飛段の最後:知略による永劫の生き地獄


飛段を倒したのは、師であるアスマの仇討ちに燃える奈良シカマルでした。彼は武力ではなく、持ち前の頭脳を最大限に活かした策略で飛段を追い詰めます。
シカマルは飛段を角都から引き離し、二人きりの状況を作り出します。そして、わざと攻撃を受けて血を奪われたように見せかけますが、この時飛段に採取させたのは、事前にカカシから受け取っていた角都の血液でした。それを知らない飛段は、意気揚々と呪術の儀式を開始し、角都の心臓を一つ潰してしまいます。
動揺した飛段の隙を突き、シカマルは影真似の術で再び彼を拘束。あらかじめ無数の起爆札を仕掛けておいた奈良一族の森の奥深くへと誘い込みます。
「人を呪わば穴二つ…てめーの墓穴だ」
シカマルは起爆札を一斉に爆発させ、飛段の体を木っ端微塵に吹き飛ばします。それでもなお、首だけになった飛段は悪態をつき続けますが、もはやなす術はありません。シカマルはバラバラになった飛段の体を深い穴の底へ落とし、岩で蓋をしました。
殺すのではなく、再生能力のない彼をバラバラにし、誰にも助け出せない地中深くで永遠に生き地獄を味わわせる。これ以上ない、あまりにも凄惨で知的な復讐劇でした。
角都の最後:新世代の力による世代交代


一方の角都は、カカシと第十班の連携によって心臓を二つ破壊されたものの、まだ3つの心臓と圧倒的な力で彼らを追い詰めていました。絶体絶命のピンチに駆けつけたのが、ナルト、ヤマト、サクラ、サイの新第七班です。
ナルトは修行で完成させたばかりの新術「風遁・螺旋手リ剣」で角都に挑みます。一度は失敗するものの、影分身を使った陽動と仲間との連携により、二度目の攻撃で見事螺旋手リ剣を角都に叩き込むことに成功します。
この術は、無数の微小な刃が細胞レベルで相手をズタズタに切り裂くという、あまりにも強力なものでした。角都は残っていた心臓のうち二つを同時に破壊され、完全に戦闘不能となります。
もはや虫の息となった角都に対し、カカシが静かに告げます。
「次から次へと新しい世代が追い抜いていくのさ」
その言葉と共に、カカシの「雷切」が最後の心臓を貫きました。初代火影の時代から生き続けた伝説の忍は、ナルトという新世代の圧倒的な力の前に敗れ、その長い生涯に幕を下ろしたのです。これは、アスマからシカマルへ、そしてカカシからナルトへと受け継がれる「火の意志」と世代交代を象徴する、印象的な最期でした。



二人とも不死身や言うてたけど、最後はなんとも言えん結末やったなあ。ちょっと切ないもんがあるわ…。
生き埋めにされた飛段のその後
シカマルの策によって体をバラバラにされ、奈良一族の森の奥深くに生き埋めにされた飛段。作中ではその後、彼がどうなったのか直接的には描かれていません。しかし、公式ファンブックや後の物語の描写から、その後の彼の運命を推測することができます。
結論から言うと、飛段は生き埋めにされた後も、しばらくの間は生きていたと考えられています。
公式ファンブックでの言及
公式ファンブック『皆の書』に掲載された質問コーナーで、「飛段はまだ生きてますか?」という読者の問いに対し、作者の岸本斉史先生は以下のように回答しています。
「生きてます。でも栄養取らないと死んじゃうし、そろそろ腐ってるねコレ」
この回答から、飛段の不死能力は外傷に対してのみ有効であり、生命活動を維持するための食事や栄養摂取は必要であることがわかります。地中深くで身動きが取れず、栄養を摂ることができないため、いずれは餓死という形で死に至ることが示唆されています。生きながらにして体が腐敗していくという、まさに生き地獄の状態が続いていたようです。
第四次忍界大戦での動向
第四次忍界大戦において、薬師カブトは「穢土転生」で多くの死者を蘇らせましたが、その中に飛段の姿はありませんでした。これは、穢土転生が「死者」を蘇らせる術であるため、この時点ではまだ「生存」していた飛段を蘇らせることができなかったためと考えられます。実際に、穢土転生された角都が飛段の不在について「死んでいないからだろう」という趣旨の発言をしています。
BORUTO世代への影響
続編である『BORUTO -NARUTO NEXT GENERATIONS-』に繋がる外伝小説『木ノ葉新伝 湯煙忍法帖』では、龍奇(りゅうき)というジャシン教の信者が登場します。彼は飛段のことを英雄視しており、ジャシン教の教えが途絶えずに存在していることが描かれています。
このことから、飛段本人は地中で朽ち果ててしまった可能性が高いですが、彼の存在とジャシン教の思想は、後の世代にも影響を残していることがわかります。彼の壮絶な最期は、物語に消えない爪痕を残したと言えるでしょう。



生き埋めって…想像しただけでもゾッとするわ。彼なりに信じるもんがあったんやろうけど、難しい問題やなあ。
まとめ:角都と飛段の魅力と物語
この記事では、暁の「不死コンビ」角都と飛段について、彼らの能力から最後、そしてファンからの評価に至るまでを詳しく解説しました。最後に、本記事の重要なポイントをまとめます。
- 角都と飛段は「不死コンビ」として知られる暁のメンバー
- 二人の関係性は対立しつつも戦闘では見事な連携を見せる
- 飛段の能力はジャシン教の禁術による不死と呪術「死司憑血」
- 角都の能力は禁術「地怨虞」で他者の心臓を奪い操る
- 二人の名前の由来は将棋の「飛車」と「角行」
- 漫画では単行本35巻から本格的に登場する
- アスマ班との戦闘でアスマを死に至らしめた
- アスマの死はシカマルの成長に大きな影響を与えた
- 飛段の最後はシカマルの策でバラバラにされ生き埋めになった
- 角都の最後はナルトの新術で倒されカカシにとどめを刺された
- 不死コンビの敗北は世代交代というテーマも内包している
- 飛段は生き埋め後も生存していたが栄養不足でいずれ死ぬとされる
- 飛段・角都篇が「つまらない」と言われるのは展開への一部の不満から
- しかしキャラクターの個性や設定は高く評価されている
- なんjなどではその特異なキャラクター性がネタにされつつも愛されている



こうやって振り返ると、ほんまに濃いキャラクターやったな!敵やけど、二人のことめっちゃ好きになってまうわ!