うちはマダラの死亡は何話？「何がしたかったのか」最後の言葉まで完全解説

NARUTOに登場する最強の敵、うちはマダラ。

作中では一度死亡したはずですが、なぜ生きてるのかという謎や、圧倒的な戦闘シーンのかっこいい魅力で多くの読者を惹きつけました。

しかし、彼が本当に何がしたかったのか、その野望の果てにどのような最期を迎えたのか、詳しく知りたい方も多いのではないでしょうか。

この記事では、うちはマダラの最後について、穢土転生による復活から衝撃的な死亡の真相、そしてライバルにだけ見せた優しい一面や心に残る最後の言葉まで、物語の核心に迫ります。

アニメや漫画の何話で描かれているのかもあわせて、分かりやすく解説していきます。

うちはマダラの最後へ至るまでの道のり

柱間戦後なぜ生きてる？イザナギの真相

うちはマダラは、かつて木ノ葉隠れの里の創設を共にした千手柱間との「終末の谷」での決戦に敗れ、一度は死亡したとされていました。この戦いは忍界の伝説として後世に語り継がれ、マダラの死は確定的な事実として誰もが認識していたのです。しかし、第四次忍界大戦でマダラが健在な姿を現したため、多くの読者が「なぜ生きてるのか」と大きな疑問を抱いたことでしょう。

その理由は、うちは一族に伝わる禁術中の禁術「イザナギ」にあります。イザナギは、自身の瞳術の力を犠牲にすることで、術者にとって都合の悪い現実を幻に変え、都合の良い現実を創造できる究極の瞳術です。マダラは柱間との決戦に臨むにあたり、このイザナギを自身の右眼に「時間差で発動する」ように、あらかじめプログラムしていました。

つまり、彼は柱間に敗れて死亡したという「現実」を、術の発動によって「なかったこと」にしたのです。その代償として右眼の光を永久に失いましたが、彼は死の淵から蘇生を果たし、歴史の表舞台から姿を消して密かに生き延びることに成功しました。千手扉間が研究のためにマダラの遺体を処分しないことまで見越した、彼の周到な計画でした。

延命と輪廻眼開眼への布石

ただ蘇生しただけでは、いずれ寿命が訪れます。そこでマダラは、柱間との戦いの際に食らいついて奪っておいた柱間の細胞の一部を、自身の傷口に移植しました。六道仙人の長男インドラの転生者であるマダラが、次男アシュラの転生者である柱間の細胞を取り込むことは、六道仙人の力を擬似的に再現することを意味します。

この柱間細胞の移植によって、マダラは千手一族の強靭な生命力と、森羅万象を司る木遁忍術を会得します。そして、寿命が尽きる間際になって、ついに写輪眼の最終形態である「輪廻眼」を開眼させました。

その後、輪廻眼の力で口寄せした十尾の抜け殻である「外道魔像」と自らの体を接続し、チャクラの供給を受け続けることで、本来の寿命をはるかに超えて生き永らえることが可能になったのです。これが、彼が第四次忍界大戦の時代まで生きながらえ、暗躍できた秘密でした。

マダラが本当に何がしたかったのか解説

うちはマダラの壮大な計画と行動原理、そして彼が本当に何がしたかったのかを理解する上で最も重要な鍵となるのが、「月の眼計画」です。彼の最終的な目的は、戦争、憎しみ、裏切りといった、この世のあらゆる苦しみを取り除いた「完全な平和の世界」を、自らの手で創造することにありました。

一見すると、彼はただ戦いを愉しむ戦闘狂のように見えますが、その根底には深い悲しみと絶望が存在します。彼は忍同士が血で血を洗う戦国時代に生まれ、愛する5人の兄弟のうち3人を幼くして失いました。このどうしようもない現実を前に、「誰も争わない、戦いで死なない世界は作れないのか」と苦悩し続けたのです。

この経験から、マダラは人々が互いを理解し合うことによる平和の実現は不可能だと判断し、より強制的かつ絶対的な手段を模索するようになります。そして、うちは一族に代々伝わる南賀ノ神社の石碑を解読したことで、幻術による平和創造という壮大な計画へと傾倒していきました。

月の眼計画の具体的な内容と思想

月の眼計画とは、十尾の力を自身に取り込んで人柱力となり、その強大なチャクラを利用して、月に自身の究極の瞳術「輪廻写輪眼」を投影するものです。そして、月光を介して地上にいる全ての生物を「無限月読（むげんつくよみ）」という永続的な幻術にかけるのが計画の全容でした。

この幻術世界の中では、術にかかった者はそれぞれの理想が完全に実現された幸福な夢を見続けることになります。亡くなったはずの家族や恋人と再会し、叶わなかった夢を実現し、誰もが幸せに暮らせる世界です。マダラはこの計画によって自身が「世界の救世主」となり、人々を現実の苦しみから永久に解放できると本気で信じていました。

しかし、この計画には重大な問題点があります。それは、個人の自由意志を完全に奪い、マダラが定義した「幸福」を一方的に押し付けるものであった点です。それは真の解決ではなく、現実からの逃避に他なりません。そのため、ナルトをはじめとする忍連合軍からは「そんなものは偽りの平和だ」と真っ向から否定されることになります。

誰よりも平和を渇望しながら、その手段として世界を力で支配する方法を選んだ矛盾。この点が、うちはマダラというキャラクターの複雑性と奥深さを際立たせています。

第四次忍界大戦での穢土転生と復活

歴史の裏で「月の眼計画」の準備を着々と進めていたマダラですが、老いには勝てず、自身の計画をうちはオビトに託した後、静かに寿命を迎えて一度死亡します。しかし、物語はここで終わりませんでした。第四次忍界大戦の最中、大蛇丸の元部下であり、彼の研究を引き継いだ薬師カブトが開発した禁術「穢土転生」によって、マダラは再び現世に呼び戻されるのです。

カブトによるマダラの穢土転生は、これまでの術とは一線を画す「特別製」でした。単に生前の姿で復活させたのではなく、カブト自身の研究成果を注ぎ込み、大幅なチューニングが施されていたのです。具体的には、マダラの肉体を全盛期の状態に戻した上で、本来は死の間際に独力で開眼した輪廻眼や、終末の谷で入手した柱間細胞による木遁の力までをも備えさせた、生前をはるかに凌駕する「最強」の状態での復活でした。

穢土転生の支配からの脱却と戦場への君臨

当初は術者であるカブトの駒として、彼の意志に従って戦うことを余儀なくされていました。しかし、マダラほどの忍が、いつまでも他人の操り人形でいるはずがありません。彼は生前から穢土転生の術のリスクと、その術者との契約を自ら解除する「解」の印まで知っていました。

そして、うちはイタチの活躍によってカブトが術の全体解除を行ったタイミングを見計らい、マダラは瞬時に「解」の印を結び、自ら穢土転生の口寄せ契約を破棄します。

これにより、カブトの支配から完全に脱却し、魂の束縛から解放されました。不死身の肉体と無限のチャクラを持ったまま、誰にも制御されることのない、完全に自由な存在として戦場に君臨することになったのです。このマダラの予測不能な行動は、忍連合軍だけでなく、術者であるカブトにさえ戦慄を与え、戦況を絶望的なものへと変貌させました。

輪廻天生による「本物」の肉体への回帰

穢土転生の体は不死身で強力ですが、あくまで死者の魂を塵芥の肉体に縛り付けたものに過ぎず、生命体ではありません。そのため、月の眼計画の最終段階である「十尾の人柱力」になることは不可能でした。

そこでマダラは、自身の後継者であるうちはオビトを言葉巧みに誘導し、輪廻眼を持つ者だけが使える究極の蘇生術「輪廻天生の術」を自身に使わせることに成功します。この術は、術者の命と引き換えに、死者を完全に生身の肉体で蘇らせるものです。

これにより、マダラは穢土転生の偽りの体から脱却し、血の通った「本物」の肉体を取り戻しました。痛みを感じ、血が沸き立つ感覚に狂喜した彼は、計画の最終段階へと駒を進め、十尾を自身に取り込み、六道仙人に匹敵する絶対的な力を手に入れることになったのです。

最強の敵役としてのかっこいい魅力とは

うちはマダラが、NARUTOの数あるキャラクターの中でも特に高い人気を誇り、多くのファンから支持される理由は、その圧倒的な強さと、見る者を惹きつけてやまないカリスマ性、そして時折垣間見える人間らしい側面にあります。彼の「かっこいい」と評される魅力は、単なる冷酷な悪役という言葉だけでは到底収まりません。

規格外の戦闘力と絶対的な自信

マダラの魅力の根幹を成すのは、やはりその規格外の戦闘能力です。第四次忍界大戦では、数万の兵で構成される忍連合軍の第四部隊を、文字通り一人で相手取り、いともたやすく壊滅させました。その後、現代の五影（火影、水影、土影、雷影、風影）が五人がかりで束になって挑んでも、まるで赤子をあしらうかのように圧倒します。

山々を両断するほどの巨大な「完成体須佐能乎」や、空から巨大な隕石を二つも連続で落下させる「天蓋新星」といった、もはや忍術の域を超えたその力は、まさに伝説そのものです。

そして、その強さに裏打ちされた絶対的な自信と余裕のある立ち居振る舞いも、彼の大きな魅力です。強者との戦いを前に「お前も踊るか？」と問いかけ、敵を徹底的に叩きのめしながらも、どこか戦いそのものを愉しんでいるかのような姿は、悪役でありながら多くの読者に強烈な印象を残しました。

複雑な人間性と柱間への純粋な執着

一方で、マダラはただ強いだけのキャラクターではありません。彼は一族の未来を憂い、平和を渇望するあまり道を誤った、非常に複雑な内面の持ち主です。特に、生涯唯一のライバルと認めた初代火影・千手柱間に対しては、異常とも言えるほどの純粋な執着を見せます。

戦場で柱間のチャクラを感知した瞬間に見せた、子供のような狂喜に満ちた表情（通称「フルフルニィ」）や、世界の運命が懸かった大戦の最中ですら、柱間との一対一の戦いを何よりも優先し、心から愉しむ姿は、彼の複雑な内面を象徴しています。

この、世界最強の忍としての威厳と、柱間というたった一人の存在の前でだけ見せる無邪気なまでの闘争心とのギャップこそが、うちはマダラというキャラクターに深みを与え、唯一無二の魅力となっているのです。

うちはマダラの最後の真相と衝撃の結末

直接の死亡理由は黒ゼツの裏切りだった

十尾の人柱力となり、六道の力をその身に宿し、ついに無限月読を発動させたうちはマダラ。自身の生涯を懸けた「月の眼計画」が成就し、彼が名実ともに世界の救世主になったかと思われた、まさにその瞬間、物語は最も衝撃的などんでん返しを迎えます。

彼の背後から、長年にわたり自らの意志の体現者だと信じて疑わなかった腹心「黒ゼツ」が、音もなくその胸を貫いたのです。マダラは最強の力を手にしながらも、最も信頼していたはずの存在からの不意打ちに、なすすべなく動きを封じられてしまいました。

黒ゼツは、マダラが自身のチャクラから創り出した存在ではありませんでした。その正体は、全てのチャクラの祖である「大筒木カグヤ」が、かつて息子たちに封印される直前に産み落とした「第三の子」、つまりカグヤ自身の意志そのものでした。

実は、うちはマダラの人生そのものが、カグヤを復活させるための壮大な計画の駒の一つに過ぎなかったのです。彼が信じてきたうちは一族の石碑の内容さえも、はるか昔に黒ゼツによって都合よく改竄されており、マダラはそれに導かれる形で、カグヤ復活の道を自ら切り開かされていたに過ぎませんでした。

「お前は救世主ではない」という黒ゼツの冷酷な言葉と共に、マダラの体は地上から集めた膨大なチャクラを吸収する器となり、やがてカグヤ復活の触媒として、その意識も肉体も完全に利用されてしまいます。

真の死因と最期の瞬間

その後、ナルトとサスケ、そして第七班の活躍によって大筒木カグヤが再び封印される際、触媒となっていたマダラは、カグヤの体内から全ての尾獣たちと共に吐き出されます。しかし、十尾の人柱力であった者が、その力の源である尾獣を全て体から抜かれることは、チャクラの器を失うことを意味し、それはすなわち死を意味します。

六道の力も、不死身の再生能力も失い、もはや自力で指一本動かすこともできない、ただ死を待つだけの極めて脆弱な存在となってしまったのです。これが、うちはマダラの直接的な死亡理由でした。

宿敵に見せた優しい素顔と和解の瞬間

全ての力を失い、静かに命の灯が消えゆくマダラのもとに、同じく穢土転生が解けて消えゆく運命にあった、生涯の宿敵・千手柱間が寄り添います。憎しみ合い、殺し合い、互いの理想のために全てを懸けて戦い抜いた二人が、生涯の最後に迎えたのは、驚くほど穏やかな対話の時間でした。

柱間が「今なら…ただ戦友として酒を酌み交わせる」と、長年のしがらみを水に流すように語りかけると、マダラもまた、かつて二人がまだ少年だった頃に、川辺で語り合った遠い日の夢に思いを馳せます。そこには、もはや忍界の頂点を目指す野望も、一族を背負う重圧も、世界への絶望もありません。ただ、互いを認め合う純粋な「戦友」としての姿があるだけでした。

この瞬間、マダラは最強の忍でも、世界の破壊者でもなく、ただ一人の人間として、かつての友と心を通わせることができたのです。戦いの中では決して見せることのなかった、穏やかで、どこか優しいとも言えるその表情は、彼の本来の姿を垣間見せた貴重な瞬間でした。

図らずも、人生の最期の最期に、全てのしがらみから解放され、少年時代の純粋な関係性に戻れたことは、彼の孤独で壮絶な生涯にとって、唯一の救いだったのかもしれません。

友に託した最後の言葉とその意味を考察

千手柱間との穏やかな対話の中、もはや尽きかけようとしている命の力を振り絞り、うちはマダラは静かに最後の言葉を口にします。

「戦友…か…」

「まあ…それ…なら…」

「オレ…たち…も…」

この途切れ途切れの短い言葉には、彼の万感の思い、そして生涯にわたる柱間への複雑な感情の全てが込められていると考えられます。

最初の「戦友…か…」という一言は、柱間からの思いがけない提案に対する、深い感慨とわずかな戸惑いを表しているのでしょう。生涯をかけて敵対し続けた相手から、最も純粋な関係性を提示されたことへの驚きが感じられます。

続く「まあ…それ…なら…」という言葉には、多くのすれ違いや、血で血を洗う争いを経た結果、その言葉をようやく受け入れることができるという、ある種の諦観と安堵の感情がうかがえます。自分の夢は敗れ、計画も他人に利用されただけだった。しかし、それでも最後に残ったのがこの関係性であるならば、それも悪くない、という心境の変化が見て取れます。

そして、最後の「オレ…たち…も…」という未完の言葉は、おそらく「（理想の里や世界は作れなかったが、戦友としてなら）オレたちも、ようやく同じ場所に並んで立てるのかもしれないな」といった意味合いに解釈できます。互いに違う道を歩み、決して交わることがなかった二人の夢が、最期の最後に「戦友」という形で一つに結実した瞬間でした。これは、マダラの長年にわたる因縁からの解放と、柱間との真の和解を象徴する、非常に深く、そして物悲しい最後の言葉です。

アニメと漫画の死亡シーンは何話？

うちはマダラの最期、そして千手柱間との感動的な和解のシーンが描かれているのは、原作漫画とアニメ「NARUTO -ナルト- 疾風伝」でそれぞれ以下の話数になります。物語のクライマックスを飾る非常に重要な場面ですので、この機会に改めて見返してみてはいかがでしょうか。

メディア	話数・巻数	タイトル
原作漫画	第72巻 第691話	「おめでとう」
アニメ疾風伝	第694話	「おめでとう」

アニメ版では、原作の描写に加えて、二人の回想シーンなどが挿入されることもあり、より感情移入しやすい演出となっています。特に、声優の内田直哉さんの迫真の演技は、マダラの最期の心境を見事に表現しており、多くのファンの涙を誘いました。

まとめ：うちはマダラの最後は壮大な物語

うちはマダラの生涯と、その壮絶な最後について解説してきました。この記事の重要なポイントを以下にまとめます。