漫画『NARUTO-ナルト-』に登場する薬師カブトが死亡したのか、その最後がどうなったのか気になる方が多いようです。
物語の序盤から終盤まで暗躍し、時には強すぎるとも言われるほどの力を見せた彼の正体や、かわいそうと言われる生い立ち、そして師である大蛇丸への裏切りとも取れる行動の真意について、多くの読者が注目しています。
また、カブトが死亡したとされるのは何話なのか、彼は最後にはいいやつになったのか、そして彼が操った穢土転生の一覧など、知りたい情報も多岐にわたります。
この記事では、ナルトのカブトが死亡したという説の真相から、彼の壮絶な人生の結末までを詳しく解説していきます。
- カブトが死亡したとされる情報の真偽
- カブトの強さの秘密である仙人モードと多彩な能力
- イタチとの戦いでカブトの運命を変えた幻術イザナミの詳細
- 第四次忍界大戦後のカブトの意外な最後
薬師カブト死亡説の真相とは?
- 謎多きカブトの本当の正体
- カブトの生い立ちはかわいそう?
- 大蛇丸への裏切りと目的の変化
- カブトが死亡したのは何話?
- イタチ戦と幻術イザナミ
謎多きカブトの本当の正体

薬師カブトは、物語の序盤、木ノ葉隠れの里で行われた中忍選抜試験で初登場しました。このとき彼は、試験に何度も落ちている情報通の先輩下忍として、うずまきナルトやうちはサスケたちに接触します。受験者の情報を忍識札カードで提供するなど、親切で温和な人物を完璧に演じていました。
しかし、その裏の顔は、伝説の三忍・大蛇丸の側近であり、音隠れの里から送り込まれたスパイです。彼は卓越した医療忍者としての技術を持ちながら、情報収集、諜報活動、さらには暗殺までこなす冷徹な一面を隠し持っていました。自来也やはたけカカシからは、第一部の時点ですでに「カカシと同等クラスの実力者」と評されており、その能力の高さをうかがわせます。
さらに彼の立場は単純なスパイではなく、かつて大蛇丸が所属していた「暁」のメンバー、赤砂のサソリの部下としても潜入していました。大蛇丸によってサソリの洗脳術は解かれていましたが、二重スパイとして活動を続けるなど、その経歴は非常に複雑です。
当初の彼は、大蛇丸の目的、すなわち「木ノ葉崩し」やサスケの肉体を手に入れることを最優先に行動し、そのためには他者の命を利用し、奪うことも厭わない冷酷な忍者でした。

めっちゃ複雑やん!スパイの上スパイって、頭パンクしそうやで。ようやっとったわホンマ。
カブトの生い立ちはかわいそう?


カブトの冷酷な性格の背景には、「かわいそう」としか言いようのない壮絶な過去が存在します。彼は第三次忍界大戦の戦災孤児であり、桔梗城の戦場で頭を負傷し、倒れていたところを孤児院を運営する医療忍者・薬師ノノウに保護されました。
この時、彼は親の顔も自分の名前も、一切の記憶を失っていました。彼が被っていた兜(カブト)にちなんで、ノノウから「カブト」という名前を与えられます。また、視力の低さから時計が読めなかった彼に、ノノウは自身の眼鏡を差し出しました。この「名前」と「眼鏡」は、記憶のないカブトにとって、自分という存在を証明してくれる唯一のアイデンティティとなります。
カブトは自分を救ってくれたノノウを「マザー」と呼び、実の母親のように慕っていました。そして、彼女の役に立ちたい一心で医療忍術を学び、幼くして非凡な才能を開花させます。この頃、負傷した木ノ葉の忍を治療した際に、のちに上司となる大蛇丸とも出会っています。
しかし、この平穏な日々は、木ノ葉隠れの暗部「根」を率いる志村ダンゾウによって打ち砕かれます。ダンゾウは、かつて「根」の優秀な忍であったノノウに対し、孤児院の運営資金を盾に、危険なスパイ任務を強要しました。さらに、情報の対価として孤児院から子供を一人「根」に差し出すよう要求します。カブトは、ノノウと孤児院を守るため、自らスパイになることを志願しました。
その後5年間、カブトは五大国を渡り歩く優秀なスパイとして活動します。しかし、ダンゾウは優秀すぎたノノウとカブトの両方を危険視し、二人を共倒れさせる非道な計画を企てました。ダンゾウはノノウに対し、カブトの成長記録として、全く別人の写真を渡し続けて洗脳します。
そして計画は実行され、何も知らない二人は任務中に遭遇し、戦闘状態となります。カブトは相手がノノウだと気づかないまま彼女に瀕死の重傷を負わせてしまいました。治療しようと駆け寄ったカブトに対し、偽の写真で洗脳されていたノノウは、目の前の青年が成長したカブトだと認識できません。彼女が最期に放った「あなたは誰なの?」という言葉は、カブトの唯一のアイデンティティを根底から破壊しました。



これはキツすぎるわ…。自分を『誰?』って言われるんは、胸が張り裂けそうや。よう乗り越えたなぁ。
大蛇丸への裏切りと目的の変化
信じていたマザーにさえ自分を認識されず、存在意義のすべてを失ったカブト。彼が自暴自棄になっていたところに、一連の出来事を見ていた大蛇丸が現れます。大蛇丸は、ダンゾウの陰謀のすべてをカブトに明かしました。
「自分が何者か分からない」というカブトの苦悩を見抜いた大蛇丸は、「この世のあらゆるものと情報、それらすべてを集めつくしさえすれば、自分自身さえ定義できる」という新たな思想を与えます。そして、医療部隊長であったノノウに拾われた少年という「薬師カブト」としての新たな名前と経歴を与え、彼を部下として迎え入れました。
カブトにとって大蛇丸は、崩壊した自分を肯定し、新たなアイデンティティを与えてくれた救い主とも言える存在でした。そのため、カブトは大蛇丸に絶対的な忠誠を誓い、彼の側近として音隠れの里で活動を続けます。大蛇丸の非人道的な実験や「木ノ葉崩し」計画にも、カブトはためらうことなく協力しました。
しかし、この二度目のアイデンティティも長くは続きません。大蛇丸が、彼の器となるはずだったうちはサスケの反逆によって倒されてしまったのです。唯一の心の支えであった大蛇丸を失い、カブトは再び「自分は何者か」という焦燥感に苛まれます。
この喪失感が、彼の目的を大きく変化させました。彼は大蛇丸の死後、その遺体から細胞やエキスを自らの体内に注入するという常軌を逸した行動に出ます。これは、師である大蛇丸への「裏切り」と見ることもできますが、彼の真意は別のところにありました。
カブトは、大蛇丸の力を取り込み、大蛇丸の意志や力を受け継いだ上で、彼を超える存在になることを目指したのです。ナルトが九尾の人柱力でありながら「うずまきナルト」としての自分を失わなかった姿に影響を受け、カブトは「大蛇丸を超える新たな自分」を確立しようとしました。顔の半分が蛇のように変貌した姿は、彼の決意の表れでした。



師匠を超えるために自分に取り込むって、発想がすごいで!落ち込むだけやなくて、前に進もうとしたんやな。
カブトが死亡したのは何話?


「カブトが死亡したのは何話?」という疑問を持つ視聴者や読者が多いようですが、結論から言うと、薬師カブトは原作漫画やアニメ『NARUTO-ナルト- 疾風伝』のいずれにおいても死亡していません。
彼が死亡したと誤解されやすいシーンが、作中にいくつか存在します。
一つ目は、第一部「綱手捜索編」での戦闘です。大蛇丸と共に綱手と交渉し、決裂した際、ナルト、自来也、シズネたちと三忍の戦いに発展します。この戦いで、カブトはナルトが放った「螺旋丸」を腹部にまともに受けてしまいました。この時、カブトは「回復が追いつかない程の重傷」と描写されており、戦闘不能に陥ります。このダメージの深刻さから、死亡したと誤解された可能性がありますが、彼は持ち前の医療忍術と自己治癒能力で一命を取り留めています。
二つ目は、第四次忍界大戦中のうちはイタチ、サスケ兄弟との戦闘です。この戦いで、カブトはイタチの究極幻術「イザナミ」にかかり、敗北します。イザナミによって精神が無限ループの世界に閉じ込められ、現実世界では意識を失ったまま動かなくなりました。この状態が長く続いたため、「事実上の死亡」あるいは「再起不能」と捉えられたようです。
しかし、前述の通り、この戦いでもカブトは死亡しておらず、後にイザナミから自力で脱出します。したがって、カブトが死亡したという事実はなく、物語の最後まで生存している重要なキャラクターの一人です。
イタチ戦と幻術イザナミ


第四次忍界大戦において、カブトは「強すぎ」る敵の一人として忍連合軍の前に立ちはだかります。「口寄せ・穢土転生」の術者として、うちはマダラを含む数多の強者を蘇らせ、戦場を大混乱に陥れました。彼のこの術を止めるため、同じく穢土転生で復活したうちはイタチが、サスケと共にカブトの隠れ家へと向かいます。
この時のカブトは、師である大蛇丸を超えることを目指し、仙人モードを習得していました。さらに、大蛇丸や音の五人衆、香燐や水月といった忍たちの細胞も取り込み、多彩な能力を身につけています。仙人モードの圧倒的な力と、多種多様な術のコンビネーションは凄まじく、イタチとサスケという最強クラスの兄弟が二人でかかっても、カブトを圧倒するまでには至りません。
カブトは、写輪眼による幻術対策として蛇の角膜で視界を完全に遮断し、仙術チャクラによる感知能力だけで戦っていました。この用意周到さもあり、兄弟は苦戦を強いられます。
この戦いの決着をつけたのが、イタチが使用したうちは一族の禁術「イザナミ」です。イザナミは、相手の視覚ではなく、お互いの体感を共有させることで発動する特殊な幻術です。一度術にかかると、術者が設定した特定の出来事を起点とした「無限ループ」の世界に精神を閉じ込められてしまいます。
カブトもこのイザナミにかかり、イタチとの特定の攻防を、意識下で永遠に繰り返すことになりました。この術から抜け出す唯一の方法は、術にかけられた者が、自らの失敗や偽りの運命を受け入れ、ありのままの自分を認めて改心することです。
カブトは無限ループの中で、大蛇丸を模倣し、他者の力を寄せ集めて「完璧な自分」になろうとしていた過ちに気づきます。そして、自分が本当に求めていたのは、幼い頃にマザー(ノノウ)に名前と眼鏡を与えられ、一人の人間として認められた「孤児院のカブト」としての自分であったことを思い出しました。
自らの運命を受け入れたカブトは、ついにイザナミから解放されます。この幻術はカブトを殺すためではなく、彼の歪んだアイデンティティをリセットし、救うためのものでした。イザナミによって、カブトは長年求め続けた「自分自身」を見つめ直し、改心するきっかけを得たのです。



イタチ兄さんも粋なことするわぁ。倒すんやなくて、立ち直るキッカケをあげるなんて、優しさやな。
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薬師カブト死亡後の展開と強さ
- 仙人モードのカブトは強すぎた
- 穢土転生の術者一覧
- 大蛇丸の細胞を取り込んだ能力
- カブトは最後いいやつになった?
- 戦争後のカブトの最後とは
仙人モードのカブトは強すぎた


大蛇丸の細胞を取り込み、その力を制御したカブトは、さらなる高みを目指しました。彼は、三大仙術の地の一つであり、大蛇丸が拠点としていた「龍地洞」で修行を行います。その結果、彼は師である大蛇丸ですら、肉体が耐えきれず習得できなかった「完全な蛇の仙人モード」を会得するに至りました。
この仙人モードの習得こそが、カブトを「強すぎ」と言わしめるほどの最強クラスの忍へと変貌させた最大の要因です。
仙人モードとなったカブトは、自然エネルギーを取り込むことで、チャクラの質と量が飛躍的に向上しました。これにより、身体能力が桁違いに強化されただけでなく、五感に頼らないチャクラの感知能力を身につけます。イタチとサスケとの戦いでは、写輪眼の幻術を封じるために自ら蛇の角膜で視界を閉ざしましたが、仙人モードの感知能力によって、二人の動きを正確に把握し続けました。
特に強力だったのが、仙人モードでしか使用できない仙術です。
仙法・白激の術
カブトが口から龍のようなエネルギー体を放ち、それが発する強烈な光と音波、そして空気振動によって、相手の視覚と聴覚を麻痺させ、身動きを取れなくする術です。カブト自身は、蛇の角膜で光を遮断し、さらに鬼灯一族の水化能力で体内を液化させることで、音や振動のダメージを受け流すことができます。この術は、永遠の万華鏡写輪眼を持つサスケの須佐能乎(スサノオ)ですら、振動によって維持が困難になるほどの規格外の威力でした。
仙法・無機転生
自然エネルギーを利用し、周囲の無機物、すなわち生命を持たない物質(地面、岩、鍾乳洞など)に生命を与え、自在に操る術です。イタチとサスケとの戦いでは、洞窟の鍾乳石を鋭利な槍のように変形させて二人を串刺しにしようとするなど、予測不能な攻撃で二人を絶体絶命のピンチに追い込みました。
これらの仙術に加え、後述する多彩な能力を組み合わせ、カブトはイタチ(穢土転生体)とサスケ(永遠の万華鏡写輪眼)という最強クラスの二人がかりでなければ止められない、まさに作中屈指の強さを誇る存在へと変貌したのです。



なんやこの強さ!仙人モードに全部乗せって、ロマンありすぎやろ!最強兄弟相手に無双とか、笑うしかないわ!
穢土転生の術者一覧
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第四次忍界大戦におけるカブトの最大の脅威は、彼が二代目火影・千手扉間が開発し、大蛇丸が改良した禁術「口寄せ・穢土転生」を、さらに高性能化させて操ったことです。これは、死者の魂をこの世に呼び戻し、生贄の体に縛り付けることで、生前の能力を持ったまま自在に操る術です。
カブトはこの術を使い、忍の歴史に名を刻んだかつての強者たちを大量に復活させ、忍連合軍を壊滅寸前に追い込みました。彼が穢土転生で口寄せした主な忍たちを、以下の表にまとめます。
| カテゴリ | 復活した主な忍 |
| 暁 | うちはイタチ、長門(ペイン)、デイダラ、サソリ、角都 |
|---|---|
| 元・人柱力 | 二位ユギト(二尾)、やぐら(三尾)、老紫(四尾)、ハン(五尾)、ウタカタ(六尾)、フウ(七尾) |
| 元・五影 | 二代目土影・無、二代目水影・鬼灯幻月、三代目雷影・エー、四代目風影・羅砂 |
| 忍刀七人衆 | 桃地再不斬、栗霰串丸、通草野餌人、無梨甚八、林檎雨由利、西瓜山河豚鬼、鬼灯満月 |
| 血継限界所持者 | 君麻呂(屍骨脈)、白(氷遁)、パクラ(灼遁)、ガリ(爆遁)、トロイ(磁遁)、日向ヒザシ(白眼) |
| 各里の精鋭 | チヨ(砂隠れ)、加藤ダン(木ノ葉)、猿飛アスマ(木ノ葉)、半蔵(雨隠れ)、金角・銀角(雲隠れ) |
| 切り札 | うちはマダラ |
このように、各国のかつての影や人柱力、血継限界を持つ伝説の忍たちを、個人の感情をほぼ消去した状態で自在に操ることで、カブトは一人で戦局そのものを支配していました。
特に「うちはマダラ」本人を、トビ(うちはオビト)にも内密で口寄せしたことは、彼の最大の切り札でした。これを交渉材料にトビと協定を結び、さらにはトビの計画すらも無視してマダラを戦場に投入するなど、戦争の混乱を拡大させた元凶となりました。
大蛇丸の細胞を取り込んだ能力
カブトの強さは、仙人モードと穢土転生だけではありません。彼の根底にあるのは、師である大蛇丸の細胞や、その膨大な研究成果(他の忍の細胞)を自らの体内に取り込み、融合させたことにあります。彼は自らの体を改造し、「この世のすべてを集める」という大蛇丸の思想を、文字通り己の肉体で体現しました。
大蛇丸の能力と蛇の口寄せ
大蛇丸の細胞を取り込んだことで、カブト自身の回復力や生命力は人間離れしたものになりました。顔半分が蛇のように変貌した姿は、大蛇丸のチャクラを宿している証拠です。これにより、大蛇丸が得意とした「潜影多蛇手」や、大蛇丸の口寄せ獣であったマンダの細胞を活性化させて生み出した、より強力な「二代目マンダ」の口寄せも可能になっています。
音の五人衆・「鷹」メンバーの能力
カブトはさらに、大蛇丸の実験体であった音の五人衆や、サスケの小隊「鷹」のメンバーの能力も取り込んでいます。
- 水月の水化能力: 鬼灯一族の秘術である「水化の術」を使い、物理攻撃を受け流したり、仙法・白激の術の振動を防いだりしました。
- 香燐の治癒能力: うずまき一族特有の強力な生命力と自己治癒能力を取り込み、戦闘中でも瞬時に傷を回復させることができました。
- 重吾の呪印化: 自然エネルギーを取り込む重吾の能力を応用し、仙人モードの安定化に役立てたと考えられます。
- 音の五人衆の能力: カブトは自らの腹部から大蛇丸(のちに左近)の体を出現させ、そこから他の五人衆の能力を使用する「伝異遠影」という術を披露しました。具体的には、鬼童丸の「蜘蛛巣開(クモしばり)」、次郎坊の「土遁・土陸返し」、多由也の「魔笛・夢幻音鎖(幻術)」、そして君麻呂の血継限界である「屍骨脈(しこつみゃく)」まで自在に操りました。
これらの多種多様な能力を、仙人モードの圧倒的なパワーと組み合わせ、戦況に応じて的確に使い分ける戦闘スタイルこそが、カブトの真の恐ろしさであり、彼が「強すぎ」と言われる理由です。
カブトは最後いいやつになった?
第四次忍界大戦を引き起こした元凶の一人であり、穢土転生によって多くの犠牲と混乱を生み出した薬師カブトですが、「最後はいいやつになったのか」という疑問は多くの読者が持つところです。
前述の通り、カブトはイタチの幻術「イザナミ」によって、自分自身と向き合うことを余儀なくされました。彼は大蛇丸を模倣し、他者の力を取り込み続けることでしか自分を見出せない、という弱さを抱えていました。しかし、無限ループの中で、彼は自分が本当に求めていたもの、つまりマザー(ノノウ)に名前を与えられ、一人の人間として認められた「孤児院のカブト」としての純粋なアイデンティティを思い出すに至ります。
自らの過ちと、偽りの自分でしかなかった過去を認めたカブトは、イザナミから解放されました。この改心は、彼のその後の行動に明確に表れます。
イザナミから脱出したカブトは、戦場でうちはマダラによって心臓を貫かれ、瀕死の状態にあったサスケのもとへ駆けつけます。そして、自らが培ってきた医療忍術のすべて、仙術チャクラ、そして大蛇丸の研究で得た柱間細胞の知識を総動員し、サスケの蘇生治療を行いました。この行動がなければ、サスケは間違いなく死亡しており、その後のマダラやカグヤとの戦い、そして忍連合軍の勝利も有り得ませんでした。
彼は自らの行いを「この世の中に自分の居場所がなくなってしまったと思い込み皆を巻き込んだ」と深く反省しました。贖罪の行動を選んだカブトは、「いいやつになった」、あるいは「本来の自分を取り戻した」と言えるでしょう。
戦争後のカブトの最後とは
第四次忍界大戦が終結した後、カブトの「最後」、すなわち彼のその後の人生が描かれました。彼は第四次忍界大戦の重要参考人・戦犯として、木ノ葉隠れの里の監視下に置かれることになりましたが、投獄されることはありませんでした。
カブトが選んだのは、彼自身の原点である孤児院の運営です。かつてマザー(薬師ノノウ)が運営し、自分が育ったあの児童養護施設を引き継ぎ、同じく孤児院出身の幼馴染ウルシと共に、園長として戦争孤児たちの世話をしています。
これは、彼がイザナミの中で見出した「本来の自分」として、マザーの意志を継ぎ、罪を償っていくという決意の表れです。彼は他者を模倣することをやめ、「子供たちを守り育てる者」という新たな、そして本来のアイデンティティを見出したのです。
木ノ葉隠れの里の上層部も、彼の改心を認めると同時に、彼の持つ仙術や医療忍術、膨大な知識といった特異な能力を、万が一の有事の際の「カウンター(抑止力)」として温存するという政治的な意図もあり、彼の施設運営を支援しています。
続編である『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』の時代でも、彼は引き続き孤児院の院長として登場します。そこでは、うちはシンのクローンたちを引き取り、穏やかな表情で子供たちを育てる姿が描かれており、彼が過去を乗り越え、平穏な日々を送っていることが確認できます。
総括:カブトは死亡した?
この記事の重要なポイントをまとめます。
- 薬師カブトは作中で死亡していない
- 死亡説はナルトの螺旋丸やイタチ戦での敗北が原因と推測される
- カブトの正体は大蛇丸の側近であり音隠れのスパイだった
- 彼の生い立ちは戦災孤児であり非常に「かわいそう」なものだった
- アイデンティティは孤児院のマザー(薬師ノノウ)に与えられた名前と眼鏡だった
- ダンゾウの策略でマザーを手にかけアイデンティティが崩壊した
- 大蛇丸に拾われ新たな存在意義を見出す
- 大蛇丸の死後、彼の細胞を取り込み「大蛇丸を超える」ことを目指した
- この行動は「裏切り」ではなく新たなアイデンティティの模索だった
- 第四次忍界大戦では「強すぎ」る敵として忍連合軍を苦しめた
- 大蛇丸すら超えた「蛇の仙人モード」を習得
- 仙法・白激の術や仙法・無機転生といった強力な仙術を使用した
- 穢土転生の術者として歴代の影や人柱力など多数の強者を操った
- 穢土転生で復活した忍の一覧にはうちはマダラも含まれる
- イタチとサスケとの戦いで幻術「イザナミ」にかかり改心した
- イザナミによって本来の自分自身を受け入れループから脱出した
- 改心後は瀕死のサスケを蘇生させ、戦争終結に貢献した
- 「最後」は「いいやつ」として、自身の原点である孤児院の院長となった
- カブトは死亡せず、戦争で生まれた孤児たちを育てることで贖罪の日々を送っている



ええ最後や、ホンマに…。自分の原点に戻って、マザーの意志を継ぐとか、泣けるで。めっちゃ応援したなるわ!


