【ヒロアカ】轟家の家族構成とそれぞれの個性や過去、荼毘との最後の結末を解説

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【ヒロアカ】轟家の家族構成とそれぞれの個性や過去、荼毘との最後の結末を解説
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僕のヒーローアカデミア』の中でも、特に複雑で深い物語を持つヒロアカ 轟家。

作中での重要性から、その家系図や家族構成に興味を持つファンは少なくありません。

エンデヴァーの歪んだ願いが引き起こした悲劇的な過去、そして視聴者に衝撃を与えた長男荼毘の正体と、彼の死亡したとされる経緯の真相は、物語の核心に触れる重要な要素です。

また、轟家の物語には、それぞれのキャラクターが持つ個性や物語開始時点での年齢、象徴的な赤髪の意味、そして彼らに命を吹き込む豪華声優陣の情報など、知っておきたいポイントが数多く存在します。

インターネット掲示板のなんjなどでは、家族の在り方を巡って活発な議論が交わされることもありました。

この記事では、ネタバレを含みつつ、アニメや漫画で轟家に行く話が何話にあたるのかという情報から、多くの読者が気になる最後どうなったのかという結末まで、ヒロアカ 轟家に関するあらゆる情報を網羅的に解説していきます。

この記事のポイント
  • 轟家の複雑な家族構成と各キャラクターのプロフィール
  • エンデヴァーの個性婚に端を発する轟家の悲劇的な過去
  • 長男・燈矢がヴィラン「荼毘」になった経緯とその真相
  • 最終決戦を経て轟家の物語が迎えた結末
目次

ヒロアカ:轟家の家族構成・キャラクタープロフィール

  • 複雑な関係性を描く家系図・家族構成
  • 物語開始時点での各キャラクターの年齢
  • メンバーそれぞれが受け継いだ個性
  • 轟家の赤髪と白髪に隠された意味
  • キャラクターを演じる豪華声優陣一覧
  • 轟家に行く話はアニメ・漫画の何話?

複雑な関係性を描く家系図・家族構成

ヒロアカに登場する轟家は、父・エンデヴァーの野望によって形作られた、極めて複雑な関係性を持つ六人家族です。No.1ヒーロー・オールマイトを超えるという目的のため、エンデヴァーが「個性婚」に踏み切ったことが、全ての始まりでした。その歪んだ願いは、家族それぞれに深い心の傷を残し、物語全体に大きな影響を与えています。

まずは、複雑な関係性を理解する上で基本となる、轟家の家族構成を以下にまとめます。

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役柄名前関係性・特徴
轟 炎司(とどろき えんじ)No.1ヒーロー「エンデヴァー」。家族を顧みず、息子の焦凍に自身の野望を託す。
轟 冷(とどろき れい)旧姓は氷叢(ひむら)。氷の個性を持つ。夫の仕打ちにより精神を病み、長年入院生活を送る。
長男轟 燈矢(とどろき とうや)故人とされていたが、ヴィラン「荼毘」として生存。父に強い憎悪を抱く。
長女轟 冬美(とどろき ふゆみ)小学校教諭。崩壊した家族を繋ぎ止めようと努力する、轟家の良心的な存在。
次男轟 夏雄(とどろき なつお)大学生。兄や弟を苦しめた父を激しく嫌悪しており、確執が最も根深い。
三男轟 焦凍(とどろき しょうと)雄英高校ヒーロー科の生徒。父への憎しみを乗り越え、家族と向き合おうと成長していく。

このように、父の歪んだ願望が原因で、家族それぞれが異なる形で苦しみを抱えています。長女の冬美は、母不在の家庭で母親代わりを務め、バラバラになった家族を繋ぎとめようと必死に努力してきました。次男の夏雄は、兄・燈矢の悲劇を間近で見ていたため、父への嫌悪感が最も強く、簡単には許すことができません。そして三男の焦凍は、父の野望の「最高傑作」として生まれ、幼少期から虐待同然の訓練を受け続けた結果、深い憎しみを抱くことになります。

物語が進むにつれて、彼らがそれぞれの過去とどのように向き合い、一度は完全に崩壊した関係を再構築していくのかが、この家族の物語の大きな見どころとなります。

うわー、こんがらがってて、なんや切ない家族やなぁ…。

物語開始時点での各キャラクターの年齢

轟家の物語を理解する上で、各キャラクターの年齢設定は重要な要素です。特に、子供たちの年齢差が、それぞれの立場や父親に対する感情の違いに、そして家庭内で起きた悲劇に対する記憶の濃淡に影響を与えています。

物語開始時点での主なキャラクターの年齢は以下の通りです。

  • 轟 炎司(エンデヴァー): 45歳
  • 轟 冷: 年齢不詳(40歳以上と推察)
  • 轟 冬美: 22歳
  • 轟 夏雄: 19歳
  • 轟 焦凍: 15歳
  • 轟 燈矢: 故人(享年13歳)

長女の冬美は22歳の社会人であり、物心ついた頃から家庭が崩壊していく過程を全て見てきた世代です。そのため、彼女は誰よりも「普通の家族」に強い憧れを抱き、その再生を心から願っています。一方、19歳の大学生である夏雄は、兄・燈矢が追い詰められていく姿を間近で感じており、その悲劇が父のせいであるという認識が強いため、憎しみも根深いものになっています。

そして、物語の主要人物の一人である焦凍は15歳。多感な時期に父への反抗心を抱えながらも、主人公デクとの出会いを経て精神的に成長し、家族の問題と正面から向き合う力を持つようになります。彼の若さこそが、硬直した家族関係に変化をもたらすきっかけの一つとなりました。これらの年齢設定と経験の違いが、轟家の複雑な人間模様をより深く、リアルに描き出しています。

なるほど、歳が違うとこないに気持ちも変わってくるんやな。深いわぁ。

メンバーそれぞれが受け継いだ個性

轟家の物語は、「個性」の継承を巡る悲劇そのものと言っても過言ではありません。父エンデヴァーは自身の炎の個性「ヘルフレイム」の弱点である熱の蓄積を克服するため、妻・冷の氷の個性を組み合わせた、弱点のない究極のヒーローを生み出すことを目指しました。

各メンバーの個性とその特性は、彼らの運命を大きく左右します。

  • 轟 炎司(父): ヘルフレイム 絶大な火力を誇る炎を自在に操る個性。しかし、長時間使用すると体内に熱がこもり、身体機能が低下するという明確な弱点が存在します。この弱点こそが、彼を個性婚へと駆り立てた元凶です。
  • 轟 冷(母): 氷結 氷を自在に操る個性。エンデヴァーが追い求めた、ヘルフレイムの弱点を補うための力です。
  • 轟 燈矢(長男): 蒼炎 父の炎を超えるとされるほどの高火力を持つ青い炎。しかし、体質は母譲りの氷結に適したものであったため、自身の炎の熱に耐えられず、個性を使えば使うほど自らの身体を焼いてしまうという致命的な欠陥を抱えていました。
  • 轟 冬美(長女): 冷気系 母から受け継いだ氷の個性。戦闘向きではありませんが、彼女の穏やかな性質を象徴しているかのようです。
  • 轟 夏雄(次男): 氷結系 姉と同じく、母から受け継いだ氷の個性。彼もまた、父が求める炎の力を持たなかったため、早くから後継者候補とは見なされませんでした。
  • 轟 焦凍(三男): 半冷半燃 右手で氷、左手で炎を操る、まさにエンデヴァーが追い求めたハイブリッド個性。理論上は、片方の個性の弱点をもう一方で補うことができ、弱点が存在しない「最高傑作」となるはずでした。

この個性の継承こそが、轟家の愛憎劇と悲劇の中心にあります。エンデヴァーは燈矢を「失敗作」と断じ、焦凍を「最高傑作」として道具のように扱いました。結果として、焦凍が自身の力をどう受け入れていくのか、そして燈矢が自らを破滅させるほどの力とどう向き合ったのかが、物語の非常に重要なテーマとして描かれています。

個性で『傑作』とか『失敗作』とか、そんなん決めたらアカンやろ!ひどいわ!

轟家の赤髪と白髪に隠された意味

轟家の子供たちの髪色は、彼らが両親から受け継いだ個性を象徴しており、キャラクターのアイデンティティや内面を視覚的に表現する重要なデザイン要素となっています。

  • 赤髪: 父・エンデヴァーの炎の個性「ヘルフレイム」を象徴します。
  • 白髪: 母・冷の氷の個性「氷結」を象徴します。

この法則が最も顕著に表れているのが、三男の焦凍です。彼の右半身が白髪、左半身が赤髪という特徴的な姿は、右手で氷、左手で炎を出す「半冷半燃」の個性をそのまま反映しています。物語の序盤、彼は父への憎しみから、父を象徴する赤髪のある左半身の炎の力を頑なに拒絶していました。このように、彼の髪色は単なる外見的特徴ではなく、彼の内面的な葛藤そのものの象徴だったのです。

長女の冬美は、白髪に赤色がまだらに混じった髪色をしています。これは彼女が両親双方から個性を受け継いでいることを示唆し、家族の間で板挟みになりながらも両者を繋ごうとする彼女の立ち位置を象徴しているようにも見えます。

次男の夏雄は現在では完全な白髪ですが、幼少期には一部に赤髪が混じっていました。成長と共にそれが消失したのは、精神的に父の存在を完全に拒絶していった彼の心の変化を表しているのかもしれません。このように、髪色は轟家のキャラクターを深く理解するための鍵となっています。

髪の色にまでそんな意味があったんやね。ようできてるわ、ほんま。

キャラクターを演じる豪華声優陣一覧

轟家の複雑な心情や葛藤を表現する声優陣の卓越した演技も、ヒロアカという作品の大きな魅力の一つです。各キャラクターに命を吹き込むキャストは、いずれもアニメ界を代表する実力派として知られています。

キャラクター名日本語版声優
轟 炎司稲田 徹
轟 冷根谷 美智子
轟 燈矢(幼少期)白石 涼子
荼毘(轟 燈矢)下野 紘
轟 冬美真堂 圭
轟 夏雄新 祐樹
轟 焦凍梶 裕貴
轟 焦凍(幼少期)真堂 圭

特に、No.1ヒーローとしての威厳と、犯した罪に苦悩する父親としての弱さを見事に演じ分けるエンデヴァー役の稲田徹さんの演技は圧巻です。また、クールさの中に秘めた熱い思いや、家族との関係に揺れ動く繊細な心情を表現する焦凍役の梶裕貴さんの演技も、多くのファンの心を掴んでいます。

そして、物語の鍵を握る荼毘役の下野紘さんは、憎しみと悲しみ、そして狂気が入り混じったキャラクターの複雑な内面を見事に表現しており、その迫真の演技は、荼毘というキャラクターの存在感を一層強固なものにしています。

えぇ声優さんばっかりやん!こらもう、ええに決まってるわ〜!

轟家に行く話はアニメ・漫画の何話?

引用元:Amazon

デク、爆豪、そして焦凍がエンデヴァー事務所でのインターン活動中に轟家に招かれるエピソードは、原作ファンやアニメ視聴者にとって非常に印象深く、轟家の物語を語る上で欠かせないものです。このエピソードは、それまで断片的にしか描かれなかった轟家の内部事情や、家族間の生々しい緊張関係が初めて具体的に描写された、極めて重要なターニングポイントでした。

  • アニメ: 第5期 第105話「地獄の轟くん家」
  • 漫画: 原作コミックス26巻 第248話「地獄の轟くん家」から第252話あたり

このエピソードの中心となるのは、長女・冬美の「もう一度みんなで食卓を囲みたい」という切なる願いです。彼女は父と弟たちの関係が少しでも良くなることを期待して、デクと爆豪を夕食に招待します。一見、和やかな雰囲気で始まる食事会でしたが、次男・夏雄が帰宅したことで空気は一変します。

夏雄は、過去の仕打ちを許すことができず、父エンデヴァーに対して積年の怒りをぶつけます。父と子の間で交わされる激しい口論は、視聴者に轟家が抱える問題の根深さと、家族それぞれが持つ癒えない傷をまざまざと見せつけました。ヒーローとして圧倒的な強さを誇るエンデヴァーの、一人の父親としての不器用で苦悩に満ちた姿が描かれるこのエピソードは、彼のキャラクターを多角的に理解する上で必見の内容となっています。

あー、あの回かぁ…。食卓シーン、見てるこっちがハラハラしたもんなぁ。

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ヒロアカ:轟家の家族構成の真実!過去と結末【ネタバレあり!】

  • 物語の根幹となる轟家の壮絶な過去
  • 長男荼毘の悲劇的な正体とエンデヴァーとの確執
  • 死亡したとされる燈矢の衝撃の真相
  • なんjでも物議を醸したエンデヴァーの功罪
  • 最後どうなった?ヒロアカ轟家の物語の結末

物語の根幹となる轟家の壮絶な過去

轟家の悲劇は、全て父・エンデヴァーの「オールマイトを超える」という歪んだ野望から始まっています。No.2ヒーローの座に甘んじ続けた彼は、自身の力だけではNo.1の壁を越えられないと悟りました。そこで彼が選んだのが、自分の個性を強化できる「氷」の個性を持つ女性・冷と意図的に結婚する「個性婚」という非人道的な手段でした。

個性婚と最高傑作への執着

エンデヴァーの目的はただ一つ、自分と冷の個性を理想的な形で併せ持つ「最高傑作」の子を作り、自分に代わって野望を達成させることでした。しかし、生まれてきた長男・燈矢は、父を超える火力を持ちながらも、その熱に耐えられない体質という「欠陥」を持っていました。燈矢を「失敗作」と見なしたエンデヴァーは、長女・冬美、次男・夏雄と、理想の子供が生まれずに焦りを募らせます。

そしてついに、炎と氷の個性「半冷半燃」を宿す三男・焦凍が誕生します。エンデヴァーは焦凍を「最高傑作」と呼び、5歳という幼い頃から他の兄弟から完全に隔離し、泣き叫んでも吐いてもやめさせない、虐待とも言える過酷な訓練を施しました。この歪んだ執着が、家族の歯車を狂わせていくのです。

母・冷の精神崩壊と焦凍の火傷

夫の狂気的な執着と、我が子が日々苦しむ姿を目の当たりにし続けた母・冷の精神は、少しずつ、しかし確実に摩耗していきました。彼女は、エンデヴァーの暴走を止めることができず、次第に追い詰められていきます。

そしてある日、ついに彼女の心は限界を超えます。自分の母親に電話で助けを求めている最中、焦凍の左側(エンデヴァーと同じ炎の個性を持つ側)に夫の面影を見てしまい、錯乱状態に陥りました。そして、衝動的に沸騰したやかんの湯を、焦凍の顔に浴びせてしまったのです。これが、彼の顔に今も残る痛々しい火傷の痕の真相です。

この事件をきっかけに、エンデヴァーは自らの非を省みることなく、冷を精神病院に半ば強制的に隔離しました。こうして焦凍は、唯一の心の支えであった母親を奪われ、父親への消えない憎しみをその胸に刻み込むことになったのです。この一連の出来事こそが、轟家の物語の根幹をなす、あまりにも壮絶な過去です。

もう…むちゃくちゃやんか…。誰も幸せになれへんくて、胸がぎゅーってなるわ…。

【ネタバレ】長男荼毘の悲劇的な正体とエンデヴァーとの確執

物語が進む中で明かされる最大の衝撃の一つが、敵(ヴィラン)連合の幹部である荼毘の正体です。彼は、かつて訓練中の事故で焼死したとされていた轟家の長男、轟燈矢その人でした。この事実は、物語の終盤、全面戦争の最中に、エンデヴァーと焦凍、そして日本中の人々の前で、彼自身の口から明かされます。

燈矢は、エンデヴァーにとって最初の「作品」であり、一時は大きな期待をかけられた存在でした。父を超えるほどの火力を秘めており、燈矢自身も父に認められ、父のようなヒーローになることを夢見ていました。しかし、彼の身体は母・冷の体質を色濃く受け継いでおり、自身の高火力の炎に耐えられない「失敗作」であることが判明します。

その事実を知ったエンデヴァーは、燈矢にヒーローの道を諦めるよう言い渡し、彼から目を逸らすようになりました。そして、弟の焦凍が「最高傑作」として生まれると、その関心は完全に焦凍へと移ってしまいます。自分を見てくれなくなった父への承認欲求と、自分を捨てたことへの激しい憎しみが、燈矢の心を徐々に歪めていきました。

彼はやがて、「エンデヴァーが最も大切にする最高傑作(焦凍)を壊し、その輝かしい名声を地に堕とすこと」で、父親に自分史上最大の絶望を与え、復讐を遂げることを決意します。名を「荼毘」と変え、過去を捨て、エンデヴァーの全てを破壊するためだけに生きるヴィランとなったのです。この父と子の間に横たわる、あまりにも根深い確執は、ヒロアカの物語における最も悲劇的で、心を揺さぶる要素と言えるでしょう。

そら歪むわ!『見てくれへん』って、子供にとって一番キツイことやで!

死亡したとされる燈矢の衝撃の真相

轟燈矢は13歳の頃、自分を顧みなくなった父親にその力を見せつけようと、山の特訓場で個性の訓練を続けていました。そして、感情の昂ぶりから個性が暴走。自身の制御不能な炎で大規模な山火事を起こし、その中で焼死したとされていました。下顎の骨しか発見されなかったことから、家族も世間も彼の死を疑いませんでした。

しかし、彼は奇跡的に生きていました。全身に致死レベルの火傷を負い、瀕死の状態にあった燈矢は、ヴィランの支配者オール・フォー・ワンによって密かに回収されていたのです。そして、彼の腹心であるドクター・氏子の再生治療を受け、一命を取り留めました。しかし、その代償は大きく、目覚めるまでに3年もの歳月を要し、治療の過程で声や顔も別人のように変わり果ててしまいました。

療養施設から逃げ出した燈矢は、一縷の望みを抱いて轟家へと戻ります。しかし、そこで彼が目にしたのは、3年前と何も変わらず、弟の焦凍の育成に執着する父親の姿でした。この光景を目の当たりにし、自分が家族にとって完全に「過去の存在」「いらない子」になったのだと悟った燈矢の心は、完全に砕け散ります。

承認欲求は復讐心へと変わり、希望は絶望へと塗り替えられました。そこから彼は、父親への復讐だけを生きる意味とし、自身の身を削りながら独学で個性を鍛え上げ、ヴィラン「荼毘」として暗躍を開始します。彼の生存と変貌の裏には、父に見捨てられた子供の深い絶望と、その心の隙を巧みに利用したオール・フォー・ワンの悪意が存在していたのです。

やっと家に帰れたのに…そこで心が完全に折れてもうたんやな…。かなんなぁ。

なんjでも物議を醸したエンデヴァーの功罪

なんjでも物議を醸したエンデヴァーの功罪

轟家の物語、特に父・エンデヴァーの振る舞いについては、インターネット掲示板のなんj(なんでも実況J)をはじめ、様々なオンラインコミュニティで、連載当初から現在に至るまで激しい議論が交わされてきました。彼の行動は、単純な善悪二元論では到底割り切れない、複雑な功罪を内包しています。

エンデヴァーの「罪」と家族の責任

多くの読者がまず指摘するのは、彼の父親・夫としての紛れもない「罪」です。

  • 家庭内暴力と虐待: 個性婚という非人道的な行いに始まり、焦凍への虐待、燈矢や他の子供たちへのネグレクト(育児放棄)、妻・冷へのDVは、いかなる理由があっても許されるものではありません。
  • 諸悪の根源: 彼の歪んだ野望がなければ、燈矢がヴィランになることも、家族が崩壊することもなかったという点から、「全ての元凶はエンデヴァー」という意見は非常に根強く存在します。

一方で、議論はエンデヴァーだけにとどまりません。

  • 母親・冷の責任: 息子の虐待を止められず、結果的に加担してしまった母親の責任を問う声もあります。
  • 他の兄弟の立場: 特に次男の夏雄に対しては、「父を非難しながらも、その経済力に頼って生活している」という矛盾を指摘する厳しい意見も見られます。

このように、轟家の問題はエンデヴァー一人の罪ではなく、家族全員が加害者であり被害者でもあるという、複雑な構造を持っている点が議論を深めています。

エンデヴァーの「功」と贖罪の道

一方で、エンデヴァーを単なる悪人と断じることのできない側面も描かれています。

  • ヒーローとしての功績: 「事件解決数史上最多」という輝かしい実績は、彼がヒーローとして多くの人々を救ってきた紛れもない事実です。
  • 苦悩と変化: オールマイト引退後、No.1ヒーローとしての重責を背負い、理想と現実のギャップに人知れず苦悩します。そして、物語後半では過去の過ちを深く反省し、不器用ながらも必死に家族と向き合おうとする姿勢を見せました。
  • 命を懸けた償い: 最終的には、ヴィランとなった息子・燈矢の罪を自らの罪として背負い、命を懸けて彼を止めようとしました。

彼の行動は決して許されるものではありません。しかし、自身の過ちから目を逸らさず、人生をかけて償おうとする一人の弱い人間としての姿もまた、エンデヴァーというキャラクターの真実です。この善と悪、功績と罪が同居するアンバランスさこそが、彼のキャラクターの深みであり、今なお多くの読者の間で議論を呼ぶ要因となっているのです。

うーん、誰か一人だけが悪いって話やないんやな。みんなしんどい思いしてて、ほんま複雑や。

最後どうなった?ヒロアカ轟家の物語の結末

長きにわたる憎しみとすれ違い、そして戦いの末、ヒロアカ轟家の物語は一つの区切りを迎えます。その結末は、ハッピーエンドとは言い難いものの、確かな再生への一歩を感じさせるものでした。

最終決戦において、荼毘(燈矢)は自らの命の炎を燃やし尽くし、周囲数キロを吹き飛ばすほどの巨大な熱エネルギーとなって爆発する寸前でした。最早、彼を止める術はないかと思われました。父・エンデヴァーは、犯した罪の落とし前として、息子と二人だけで空中で逝くことを覚悟します。

しかし、その灼熱地獄の中へ、母・冷、姉・冬美、兄・夏雄が自らの危険を顧みずに飛び込んできます。彼らはそれぞれの氷の個性で必死に燈矢の体を冷却し、「一緒にいる」と声をかけ続けます。そして、そこに弟・焦凍が間一髪で駆けつけ、渾身の必殺技「大氷海嘯」を放ちました。家族全員の力が合わさったことで、ついに燈矢の暴走は鎮火され、最悪の事態は免れたのです。

奇跡的に家族全員が生還したその場所で、エンデヴァーは初めて心の底から、燈矢に、冷に、冬美に、夏雄に、そして焦凍に、一人ひとりへ涙ながらの謝罪の言葉を口にしました。

最終決戦後、エンデヴァーは全身に重度の火傷を負い、右腕を失うという大きな代償を払い、ヒーローを引退。車椅子での生活を余儀なくされます。彼は残りの人生を家族への償いに捧げることを決意し、冷に支えられながら、医療器具に繋がれかろうじて命を保っている燈矢との面会を毎日続け、「あまりに遅すぎたけれど、話をしよう」と対話を試みます。その言葉に、感情を失っていたはずの燈矢の目からは、涙がこぼれ落ちました。

夏雄は恋人と入籍して自立し、冬美も教職を辞して新たな道に進むなど、子供たちはそれぞれの形で未来へと歩み出します。一度は完全に崩壊した轟家が、長い時間をかけ、計り知れないほどの痛みを伴いながらも、ようやく「家族」としての一歩を再び踏み出した、これはそういう再生の物語として幕を閉じました。

ボロボロやけど、やっと家族として向き合えたんやね。よかった…ほんまによかった!

ヒロアカ:轟家の物語の要点を総まとめ

この記事で解説した、ヒロアカ轟家の物語に関する重要なポイントを以下にまとめます。

  • 轟家は父・エンデヴァーの個性婚から始まった六人家族
  • 父・炎司、母・冷、長男・燈矢、長女・冬美、次男・夏雄、三男・焦凍で構成される
  • エンデヴァーはオールマイトを超えるため子供を道具として扱った
  • 三男・焦凍は炎と氷の個性を持つ「最高傑作」として虐待に近い訓練を受けた
  • 母・冷は夫の仕打ちで精神を病み焦凍に火傷を負わせ入院した
  • 長男・燈矢は父以上の火力を持つが熱に弱い体質で「失敗作」とされた
  • 燈矢は事故で死亡したと思われていたがヴィラン「荼毘」として生きていた
  • 荼毘は父への復讐のためエンデヴァーの全てを破壊しようとした
  • アニメ第105話「地獄の轟くん家」で家族の不和が描かれる
  • エンデヴァーは物語後半で過去を悔い家族と向き合おうと変化した
  • 最終決戦で荼毘は自爆寸前になるが家族全員でそれを阻止した
  • エンデヴァーはヒーローを引退し家族への謝罪と償いに余生を捧げることを決めた
  • 燈矢は一命を取り留め家族は対話を続ける道を選んだ
  • 焦凍は父の罪と向き合いながらも兄を止めるために戦い抜いた
  • 轟家の物語は崩壊と長い葛藤の末に迎えた痛みを伴う「再生」の物語である
【ヒロアカ】轟家の家族構成とそれぞれの個性や過去、荼毘との最後の結末を解説

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