【ナルト】カカシが写輪眼を持つのはなぜ？その「理由」となくなった経緯を徹底解説！

「なぜ、うちは一族ではないカカシが写輪眼を？」―。

多くのNARUTOファンが一度は抱いたこの疑問に、あなたは明確に答えられますか？その答えの裏には、親友オビトとの涙なしには語れない悲しい約束と、壮絶な物語が隠されています。

物語の序盤、圧倒的な能力で読者を驚かせた写輪眼の初登場シーン。

そして、親友との絆が引き起こした悲劇の果てに果たされた「万華鏡写輪眼の開眼」…。アニメでは一体何話でその瞬間が描かれたのでしょうか？

当記事では、カカシの写輪眼にまつわる全ての謎を徹底解剖します。彼が「両目に写輪眼を宿した」奇跡の瞬間から、瞳を「失う・なくなる・奪われる」という衝撃の運命、その後の「復活」の有無、そして最大の関心事である「写輪眼なしの強さ」に至るまで、あなたの「知りたい」に全てお答えします。

カカシと写輪眼をめぐる、壮大な物語の全貌を紐解いていきましょう。

カカシの写輪眼にまつわる謎と入手経緯

カカシが写輪眼を持つのはなぜ？

はたけカカシが特徴的な写輪眼を持つ理由は、彼がうちは一族の血を引いているからではなく、かつてのチームメイトであり親友であったうちはオビトから、その左眼を託され移植したためです。本来、写輪眼はうちは一族にのみ受け継がれる特異な瞳術「血継限界」であり、一族の者しか開眼することはできません。したがって、カカシの写輪眼は生まれつきの能力ではなく、彼の人生を大きく左右することになる、後天的に得た力と言えます。

この事実は物語の初期では大きな謎として描かれ、「コピー忍者のカカシ」という彼の異名の源泉となり、そのミステリアスな強さを象徴する重要な要素でした。しかし、うちは一族ではないカカシが写輪眼をその身に宿すことには、計り知れない代償も伴います。血縁者ではないため、うちはの忍のように自在に写輪眼のON・OFFを切り替えることができず、眼が常に写輪眼の状態にあります。これを制御するために、普段は額当てで隠してチャクラの消耗を抑えているのです。

戦闘で使用する際には膨大なチャクラを消費してしまい、特に大技を使った後には疲労困憊で倒れ込む場面がたびたび描かれていました。この燃費の悪さは、カカシが常に抱える戦闘上の大きなハンデキャップでした。

親友オビトから託された左目

カカシの左目に宿る写輪眼は、忍界全体を巻き込んだ第三次忍界大戦の最中、「神無毘橋の戦い」という極限状況下で、瀕死の重傷を負った親友うちはオビトから託された、悲しい記憶と固い約束の結晶です。当時、12歳という若さで上忍に昇格したばかりのカカシを隊長として、オビト、のはらリン、そして上官であり師でもある波風ミナト（後の四代目火影）の四人で、ミナト班として任務に臨んでいました。

父・はたけサクモが「仲間のために任務を失敗した」ことで里中の非難を浴び自決した過去から、カカシは「忍は掟を絶対とするべき」という頑なな考えに囚われていました。そのため、任務の途中で敵にリンが攫われた際、任務続行を主張するカカシと、仲間を第一に救うべきだと考えるオビトは激しく対立します。しかし、オビトの魂からの叫び、「仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ」という言葉は、カカシの心の氷を溶かしました。彼は考えを改め、リンの救出へと向かいます。

救出作戦の最中、カカシは敵の攻撃からオビトを庇い、左目にクナイを受けて失明してしまいます。そのカカシを守ろうとしたオビトは、今度はカカシを庇って崩れてきた岩の下敷きとなり、右半身を完全に圧し潰されるという致命傷を負いました。自らの死を悟ったオビトは、最後に「お前はすごい上忍だ…」「これは…オレからの…上忍祝いだ…」と言い残し、残された自身の左目の写輪眼を、同班の医療忍者であったリンの手によってカカシに移植するよう頼みます。これが、カカシが写輪眼を持つに至った、彼の忍道を決定づける悲しい経緯の全てです。

作中での写輪眼の初登場シーン

カカシが作中で初めてその写輪眼の能力を本格的に披露したのは、物語の序盤、波の国での任務中に霧隠れの抜け忍「鬼人」桃地再不斬と対峙した場面です。このエピソードは、原作コミックスでは第2巻の第12話『終わりだ!!』、アニメでは第7話『霧の暗殺者！』にあたります。

うずまきナルト、うちはサスケ、春野サクラからなる第七班にとって、これが初めてのCランク（実質Aランク級）任務であり、彼らが護衛する橋作りの名人タズナを狙って、元・忍刀七人衆の一人である再不斬が襲来しました。それまでの敵とは比較にならない実力と殺気を前に、ナルトたちが竦む中、カカシは冷静に再不斬と対峙します。そして、戦況が緊迫する中、普段は額当てで隠している左目を露わにし、三つの巴模様が浮かぶ紅い瞳、写輪眼を発動させました。

うちは一族ではないカカシがなぜ写輪眼を持つのか、再不斬は驚愕します。カカシはこの写輪眼の優れた洞察眼を駆使して再不斬の高等忍術「水分身の術」や「水牢の術」を見切り、さらには再不斬の水遁系の術を印ごとコピーして全く同じ術で対抗しました。この衝撃的な戦いを通じて、彼が「写輪眼のカカシ」「コピー忍者」として他国にまでその名と脅威を知られていることが明確に描かれ、読者と、そして同じチームのうちはサスケに強烈なインパクトを与えたのです。

コピー忍者の写輪眼の能力とは

カカシが「コピー忍者」という異名で他国にまで名を轟かせている所以は、オビトから受け継いだ写輪眼が持つ、極めて特異な能力にあります。写輪眼の能力は多岐にわたりますが、カカシが戦闘において主に使用したのは、以下の二つの系統の能力です。

洞察眼（どうさつがん）

一つは、あらゆるものを詳細に見抜く「洞察眼」です。これにより、相手のチャクラの流れや色を視認したり、高速で繰り出される体術の動きや忍術の印を正確に捉えたりすることが可能になります。動きを見切るだけでなく、相手の次の行動を予測するレベルにまで精度が高まるため、戦闘における回避、防御、そしてカウンター攻撃の起点となります。また、高度な洞察眼は、敵が仕掛けてくる幻術の類を瞬時に見破る効果も持っています。この能力があったからこそ、カカシは多くの強敵と渡り合うことができました。

模倣能力（もほうのうりょく）

もう一つが、一度見た術をそっくりそのままコピーし、自分の技としてしまう驚異的な模倣能力です。カカシはこの能力を最大限に活用し、これまでに1000種類以上の術をコピーして自らのレパートリーに加えてきたとされています。再不斬との戦いで見せた水遁の術のように、相手と同じ術を即座に発動して相殺したり、意表を突いたりできるため、戦術の幅を無限に広げることができる非常に応用範囲の広い能力といえます。

ただし、この模倣能力にも限界はあります。例えば、うちは一族の火遁や、白の氷遁といった「血継限界」や、一族秘伝の術など、術者の特殊な体質や才能に依存する術はコピーできません。また、前述の通り、うちは一族ではないカカシにとって写輪眼の使用は体に大きな負担をかけ、特にその上位互換である万華鏡写輪眼の能力「神威」の使用後は、一週間以上寝込むほどの深刻なデメリットがありました。

万華鏡写輪眼の開眼は何話で見れる？

カカシと、そして時空間を隔てた場所にいたオビトが、同時に万華鏡写輪眼を開眼するという衝撃的な瞬間が描かれるのは、アニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』の第565話「オレは地獄に居る」です。このエピソードは、カカシの過去を掘り下げる上で最も重要かつ悲劇的な場面の一つです。

万華鏡写輪眼の開眼条件は、「最も親しい者の死を目の当たりにするなど、極度の精神的ショックを受けること」とされています。カカシとオビトの場合、この条件を満たしたのが、彼らのチームメイトであり、二人にとってかけがえのない存在であった、のはらリンの死でした。

神無毘橋の戦いからしばらく経った後、霧隠れの忍に攫われたリンは、体内に三尾を封印される人柱力にされてしまいます。これは、リンが木ノ葉に帰還した際に尾獣を暴走させ、里を壊滅させるという非道な策略でした。その事実に気づいたリンは、木ノ葉を守るため、自ら死を選びます。追っ手と交戦中だったカカシが放った必殺の術「雷切」に、リンは自ら身を投じ、カカシの腕の中で絶命しました。

そして、その一部始終を、マダラの元でリハビリを終え、二人を助けるために駆けつけたオビトが目撃してしまいます。最も大切に想っていた少女の死、そしてそれが親友の手によるものだったという絶望的な光景を目の当たりにしたことで、オビトの右目と、カカシに移植されていたオビトの左目が、共鳴するように同時に万華鏡写輪眼へと変化しました。

この時カカシは、リンを手にかけたショックでその場で気を失っており、自分が万華鏡写輪眼を開眼したことに長年気づいていませんでした。彼がこの禁断の力を自覚し、本格的に使用し始めるのは、ナルトが修行から帰還した第二部（疾風伝）に入ってからのことです。

カカシの写輪眼の進化、そして喪失へ

オビトの力で両目に写輪眼が宿る

第四次忍界大戦の最終盤、全ての忍の祖である大筒木カグヤとの次元を超えた決戦において、カカシは一時的に両目に万華鏡写輪眼を宿すという、まさに奇跡的なパワーアップを果たします。この力は、彼の忍人生における集大成ともいえる輝きを放ちました。

この現象は、カグヤの「共殺の灰骨」からナルトとサスケを庇い、その身を犠牲にして命を落としたオビトが、死後の世界（浄土）へ旅立つ直前にチャクラ体としてカカシの精神世界に現れ、残された全ての力を「六代目火影就任祝いの前祝いだ」として託したことによるものです。この時、カカシにはオビトが本来持っていた右目の万華鏡写輪眼の能力も加わり、さらにはオビトが十尾の人柱力となった際に得た六道の力の一部も宿りました。

左右両方の万華鏡写輪眼が揃ったことで、うちは一族の中でもごく一部の選ばれた者しか到達できない究極の術「完成体・須佐能乎（スサノオ）」を、カカシは発動させることに成功します。これはチャクラで形成された巨大な武者を顕現させる術であり、カカシの須佐能乎は彼の顔の傷と同様の傷跡を持つ特徴的な姿でした。さらに、両目の「神威」の能力が付加されており、放たれる手裏剣や雷切は触れることすらできず、対象を異空間へ強制転移させる「神威手裏剣」「神威雷切」といった唯一無二の強力な技を繰り出し、カグヤを封印する上で極めて重要な役割を果たしました。しかし、この絶大な力はあくまでオビトから借り受けた一時的なものであり、カグヤを封印し、オビトの魂が完全に昇天すると共に静かに消滅していきました。

なぜ写輪眼がなくなったのか

カカシが十数年にわたり苦楽を共にし、彼の代名詞でもあった左目の写輪眼を完全に失ったのは、第四次忍界大戦のクライマックス、伝説の忍うちはマダラとの直接対決が原因です。

輪廻転生の術で完全な復活を遂げ、さらに十尾の人柱力となって六道仙人モードとなったマダラは、かつて長門やオビトに移植していた自身の輪廻眼を回収しようとします。オビトが隠れ蓑にしていた神威の異空間に存在する片方の輪廻眼を奪い返すため、マダラは同じ時空間忍術を持つカカシの左目に目をつけました。

マダラは圧倒的なスピードでカカシに接近し、抵抗する間も与えず、彼の左眼球を物理的にえぐり取るという衝撃的な方法で奪い取ってしまいました。そして、奪われたカカシの写輪眼は、マダラの手によって本来の持ち主であるオビトの左眼窩へと戻されたのです。

こうしてカカシは、少年時代に親友オビトから託された大切な形見である写輪眼を、最も残酷な形で失うことになりました。この出来事は、彼のアイデンティティの一部であった「写輪眼のカカシ」という存在が、物語の上で終わりを迎えた決定的な瞬間でもあります。

失った写輪眼の復活はあったのか

結論から述べると、うちはマダラに奪われたカカシの左目の写輪眼が、元の形で恒久的に復活することはありませんでした。

写輪眼を失い左の眼窩が空になったカカシは、戦闘不能に陥ります。しかし直後に、六道仙人からその力の半分を授かり覚醒したうずまきナルトによって、新たな左目が創り出され、失明状態からは回復しました。ナルトがこの時用いたのは、無から有を生み出す「陰陽遁」の力であり、カカシ自身の細胞を元に新しい眼球が再生された形です。したがって、再生されたのはカカシ本来の通常の眼であり、そこに写輪眼の能力が宿ることはありませんでした。

前述の通り、その後の大筒木カグヤとの戦いで、オビトの霊体から一時的に両目の万華鏡写輪眼の力を借りますが、それはあくまで限定的なものであり、奇跡的な共闘の証でした。カグヤ封印後、オビトの魂が仲間たちに感謝を告げて昇天すると共に、カカシの瞳に宿っていた写輪眼の力は完全に消え去り、彼の目は再び左右ともに通常の眼に戻ります。

したがって、第四次忍界大戦の終結後に第五代火影・綱手の後を継いで六代目火影に就任したカカシや、その後の物語である『BORUTO -ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』の時代を生きるカカシは、完全に写輪眼を持たない状態で過ごしているのです。

写輪眼なしの強さとその後の活躍

写輪眼という絶大な力を失ったことで、カカシは弱体化したかのように思えますが、実際には全くそうではありません。むしろ、長年の枷から解放され、新たな境地に至ったと考えることができます。彼の忍としての本質的な強さは、写輪眼だけに依存するものではなかったのです。

最大の理由は、彼の戦闘における長年の課題であったチャクラ消費の問題が完全に解消されたことです。うちは一族ではないカカシにとって、適合しない写輪眼は常に膨大なチャクラを消耗させる要因であり、彼のスタミナを大きく制限していました。しかし、写輪眼がなくなったことで、本来彼が持つ膨大なチャクラ量をフルに活用できるようになり、以前よりも持久力が大幅に向上したことが、戦後の活躍を描いた小説『カカシ秘伝 氷天の雷』などで明確に描かれています。

さらに、カカシは写輪眼と、それに付随する雷切に頼らない新たな必殺技として、雷遁系の忍術「紫電」を開発しました。これは手から紫の雷を放つ術で、かつての雷切のように高速の突進を必要とせず、斬撃、牽制、遠距離攻撃など多彩な応用が可能です。

コピーした1000以上の術の知識、暗部時代から培われた戦闘経験、そして木ノ葉随一ともいえる卓越した戦術眼は健在です。これらの要素が、チャクラ効率の向上と組み合わさることで、彼の総合的な実力は決して衰えていません。六代目火影として大戦後の里を見事に復興させ、引退後もナルトを支える信頼できる相談役として、そして時には次世代の忍たちの前に立ちはだかる大きな壁として、その実力と経験を遺憾なく発揮しています。

比較項目	写輪眼ありのカカシ	写輪眼なしのカカシ
主な長所	洞察眼による先読みと幻術対策 術のコピー能力 万華鏡写輪眼「神威」による空間操作	豊富なチャクラ量と高い持久力 チャクラ切れのリスク軽減 新術「紫電」による戦術の多様化
主な短所	膨大なチャクラ消費 万華鏡使用後の深刻な消耗 視力低下のリスク	写輪眼による先読み・コピーが不可 「神威」という切り札の喪失
総合評価	一撃必殺の切り札を持つ短期決戦型	安定した戦闘が可能なバランス型 知識と経験を活かした戦術の専門家

結論：カカシの写輪眼が意味するもの

はたけカカシにとって写輪眼が何を意味したのか、その光と影に満ちた軌跡を振り返ることで、彼の忍としての生き様、そして『NARUTO -ナルト-』という物語のテーマがより深く理解できます。この記事で解説した重要なポイントを、以下に改めてまとめます。