【NARUTO】うちはイタチ死亡は何話？死因の病気や穢土転生のその後まで解説

『NARUTO -ナルト-』に登場するうちはイタチは、作中でも屈指の人気を誇るキャラクターです。

しかし、うちはイタチの死亡シーンは多くのファンに衝撃と悲しみをもたらしました。

物語序盤では、一族を皆殺しにした冷酷な裏切り者として描かれたイタチ。その死亡シーンで一体誰に殺されることになったのか、そして漫画やアニメの何巻何話で描かれているのか、多くの疑問が浮かぶことでしょう。

また、彼の若すぎる死亡年齢や、その直接的な原因となった病気の正体も気になるところです。

さらに物語が進むと、穢土転生で生き返るという驚きの展開を迎え、そこで語られたサスケへの最後の言葉は、多くの視聴者の涙を誘いました。

この記事では、当初は非情な敵に見えながら、その裏で誰よりも弟を愛し、優しすぎる真実を隠し持っていたうちはイタチの死亡に関する全ての情報を、深く掘り下げて解説していきます。

うちはイタチ死亡の経緯とサスケとの決戦

死亡シーンで誰に殺されるのかという疑問

うちはイタチの最期は、弟であるサスケとの壮絶な戦いの末に訪れました。そのため、一見すると「サスケに殺された」と誤解されがちですが、これは正確ではありません。

イタチの直接的な死因は、長年患っていた重い病気と、限界を超えたチャクラの消耗によるものです。サスケとの戦いは、彼の死期を早める引き金にはなりましたが、サスケの攻撃が致命傷となったわけではないのです。

戦闘中、イタチは何度も吐血し、明らかに体調が万全でない様子が描かれています。この戦いを監視していたゼツも「今の攻撃をイタチが避けられないはずがない」「様子がおかしい」と評しており、イタチが意図的に攻撃を受けているかのような、あるいは体が思うように動かない状態であったことが示唆されます。

したがって、イタチはサスケとの戦いの果てに力尽きて死亡しましたが、それはサスケによる殺害ではなく、病と戦闘による消耗が招いた自滅に近いものでした。むしろイタチは、この結末を自ら望んでいたと考えるのが自然です。

アニメと漫画の何巻何話で描かれたか

うちはイタチとサスケの運命の兄弟対決、そしてイタチの死亡シーンが描かれているのは、原作漫画とアニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』のそれぞれ以下の箇所になります。

媒体	話数/巻数	タイトル（または該当話）
原作漫画	第43巻（第393話～第394話）	第393話「オレの眼…!!」 第394話「サスケの勝利」
アニメ	NARUTO -ナルト- 疾風伝 第358話	「終焉」

原作漫画では、第42巻の終盤から兄弟の戦いが始まり、第43巻でクライマックスを迎えます。緻密な心理描写と迫力ある戦闘シーンが続き、イタチが倒れる瞬間は静寂の中に描かれ、読者に強い印象を残しました。

一方、アニメでは原作の展開をよりダイナミックに表現しています。キャラクターの表情の変化、声優の迫真の演技、そして劇的なBGMが組み合わさることで、イタチの苦悩とサスケへの愛情がより深く伝わってくる演出となっています。特に、イタチが最期にサスケの額を指でつつくシーンは、アニメならではの間と演出が光る名場面です。

これらのエピソードは、イタチの物語における最初の終着点であり、彼の真実が明かされる前の重要な転換点として、多くのファンにとって忘れられないものとなっています。

イタチの死亡年齢と壮絶な生涯

うちはイタチがその生涯を閉じたのは、享年21歳というあまりにも若い年齢でした。彼の短い人生は、平和を願いながらも、常に過酷な運命と隣り合わせの日々だったと言えます。

イタチの卓越した才能は幼少期から明らかで、その経歴はまさに「天才」と呼ぶにふさわしいものでした。

うちはイタチの略歴

この若さで里の中枢に関わるほどの地位に就いたイタチですが、その裏では一族と里との間で引き裂かれる苦悩を抱えていました。そして13歳の時、里の平和を守るという大義のため、愛する弟サスケを除いた一族全員をその手にかけるという、あまりにも悲壮な任務を遂行します。

その後は抜け忍として犯罪組織「暁」に身を置きながら、影から里とサスケを見守り続けました。21歳という若さで亡くなるまで、彼の人生は自己犠牲の連続であり、真実を知る者から見れば、その生き様はあまりにも壮絶であったと考えられます。

死の直接的な原因となった病気の正体

イタチの死の大きな要因となったのは、彼の体を蝕んでいた重い病気です。作中で具体的な病名が明かされることはありませんでしたが、その症状からいくつかの可能性が考察されています。

最も特徴的な症状は、戦闘中に何度も見られた「吐血」です。サスケとの決戦では、術を使うたびに激しく血を吐き、胸を押さえて苦しむ姿が描かれました。このことから、ファンの間では労咳、つまり現代でいう「肺結核」だったのではないかという説が有力視されています。

さらに、イタチの病状を悪化させたもう一つの要因が、万華鏡写輪眼の酷使です。万華鏡写輪眼は、使用者に絶大な力を与える一方で、視力の低下と共に体に深刻な負担をかけ、寿命を削るとされています。イタチは「天照（あまてらす）」や「月読（つくよみ）」、「須佐能乎（スサノオ）」といった強力な瞳術を多用しており、これが彼の病をさらに進行させたことは間違いないでしょう。

本来であれば戦うことすら困難な状態であったにもかかわらず、イタチは薬で無理やり延命しながら、サスケとの決戦に臨みました。これは全て、サスケを大蛇丸の呪印から解放し、彼に新たな力を授けるという目的を果たすためでした。イタチの死は、病という不可抗力と、弟を想う強い意志が交差した末の、悲劇的な結末だったのです。

最後の力を振り絞ったサスケとの戦い

イタチとサスケの兄弟対決は、単なる憎しみによる復讐戦ではありませんでした。イタチ側には、この戦いを通じて成し遂げなければならない、いくつかの重要な目的があったのです。

戦いの真の目的

戦いは熾烈を極め、互いの瞳術が激しくぶつかり合います。イタチは「月読」でサスケの精神を攻め、「天照」の黒い炎で追い詰めます。一方のサスケも、修行の成果である「麒麟（きりん）」という最大級の雷遁忍術を放ち、イタチを追い込みました。

しかし、イタチは最強の防御術「須佐能乎」を発動して麒麟を防ぎきります。そして、チャクラが尽きたサスケの中から現れた大蛇丸を、須佐能乎が持つ霊剣「十拳剣（とつかのつるぎ）」で封印し、最大の目的を果たしました。

身動きが取れなくなったサスケに、イタチはゆっくりと歩み寄ります。サスケの眼を奪うかのような素振りを見せますが、それは演技でした。最期の力を振り絞り、かつてのように優しくサスケの額を指で突き、「許せサスケ……これで最後だ」と微笑みながら、その場に崩れ落ちたのです。この一連の流れは、イタチが最後の最後まで弟の未来のために戦っていたことを物語っています。

うちはイタチ死亡に隠された真実と深い愛

全ては弟のため、優しすぎるイタチの真実

イタチの行動は、一見すると冷酷非道そのものです。しかし、その全ての行動の根源には、最愛の弟サスケと、彼が生きる木ノ葉隠れの里への深い愛情がありました。彼が「優しすぎる」と言われる理由は、この隠された真実にあります。

イタチは、サスケに自分を憎ませ、復讐者として生きる道を与えました。これは、サスケが強くなるための原動力になると考えたからですが、それだけではありません。イタチは、サスケの手によって自分が討たれることで、サスケが「一族の仇を討った英雄」として里に認められ、平穏に生きていける未来を計画していたのです。自分の命と名誉を犠牲にしてでも、弟の幸せな未来を願う。これほど自己犠牲的な愛情は他にありません。

また、イタチはサスケに万華鏡写輪眼の秘密を語る際、「最も親しい友を殺すこと」が開眼の条件だと告げました。しかし、サスケとの決戦後、イタチの死をきっかけにサスケは万華鏡写輪眼を開眼します。つまり、サスケにとっての「最も親しい者」は兄であるイタチだったのです。イタチは、自分の死がサスケに新たな力を与えることまで計算に入れていました。

悪役を演じ続け、憎まれ役を一身に引き受けたイタチ。その裏にあったのは、どこまでも深く、そして優しすぎるほどの兄弟愛でした。

一族抹殺という非情な任務の背景

イタチが一族を抹殺するという凶行に及んだのは、彼自身の意志ではなく、木ノ葉隠れの里の上層部から下された極秘任務によるものでした。この悲劇の背景には、うちは一族と里との間にあった、根深い確執が存在します。

うちは一族は、かつて里を創設した名門でありながら、二代目火影・千手扉間の政策により、徐々に里の政治の中枢から遠ざけられていました。さらに、九尾襲来事件の際に、九尾を操れるのはうちはの瞳術だけであるという理由から、一族が事件の首謀者ではないかと疑われ、里の隅へと追いやられ監視されるようになります。

こうした長年の不満が積もり積もった結果、イタチの父であるうちはフガクを中心とした一族は、クーデターを計画するに至りました。里の中で内乱が起きれば、国力が疲弊し、他の隠れ里からの侵攻を招く恐れがあります。そうなれば、第四次忍界大戦の引き金にもなりかねません。

暗部に所属し、二重スパイとして一族と里の間で板挟みになっていたイタチは、この最悪の事態を避けるため、苦渋の決断を迫られます。そして、志村ダンゾウから「一族と共に滅びるか、一族を抹殺して弟だけを助けるか」という非情な選択を突きつけられ、後者を選びました。イタチは、全ての罪と憎しみを一人で背負い、里の平和とサスケの命を守る道を選んだのです。

穢土転生で生き返る感動の再会

一度は命を落としたイタチですが、第四次忍界大戦の最中、薬師カブトの禁術「穢土転生（えどてんせい）」によって、意思のない操り人形として現世に蘇ります。

カブトの駒として、ナルトとキラービーの前に現れたイタチ。しかし、ここでもイタチの用意周到さが光ります。彼は生前、万が一サスケが木ノ葉に牙を剥いた時のためにと、親友うちはシスイの万華鏡写輪眼「別天神（ことあまつかみ）」を仕込んだカラスをナルトに託していました。

「木ノ葉を守れ」という最強の幻術がプログラムされたこの瞳術は、皮肉にも穢土転生されたイタチ自身に発動します。結果、イタチはカブトの支配から脱し、自らの意志を取り戻すことに成功しました。

その後、穢土転生の術者であるカブトを止めるべく単独で行動を開始したイタチは、その道中で偶然にもサスケと再会を果たします。兄の真実を知り、木ノ葉への復讐に燃えるサスケと、それを止めたいイタチ。目的は違えど、二人はカブトを倒すために、夢にまで見た共闘を繰り広げることになります。幼い頃の修行を思い起こさせるような二人の連携は、ファンにとって感動的なシーンとなりました。

サスケに本当に伝えたかった最後の言葉

カブトとの戦いは、仙人モードを会得したカブトに苦戦を強いられますが、イタチはうちは一族に伝わるもう一つの禁術「イザナミ」を発動します。これは、相手を無限ループの運命に閉じ込める幻術であり、これによってカブトの動きを封じ、穢土転生を解かせることに成功しました。

術が解かれ、自らの体も光の粒子となって消えゆく中、イタチは残されたわずかな時間を使って、サスケに全ての真実を伝えます。幻術によって、一族抹殺の夜の出来事、両親の最期の言葉、そして自分がサスケをどれだけ愛していたかを、ありのままに見せました。

今まで嘘で塗り固めてきた人生の最後に、イタチは初めて本当の気持ちを、ありのままの言葉でサスケに伝えます。

「お前はオレのことをずっと許さなくていい… お前がこれからどうなろうと、おれはお前をずっと愛している」

この言葉は、イタチのサスケに対する無償の愛の集大成であり、彼の本心そのものでした。この言葉と共に、イタチは穏やかな表情で二度目の死を迎え、サスケの心に深く刻み込まれることになったのです。

穢土転生が解ける二度目の別れ

イタチの死は、物語の中で二度描かれます。一度目はサスケとの戦いの末の肉体的な死、そして二度目は穢土転生が解かれたことによる魂の昇天です。この二つの別れは、似ているようで全く異なる意味を持っていました。

一度目の死は、イタチが計画した「偽りの死」でした。サスケに憎しみを引き継がせ、彼を英雄にするための、計算された幕引きです。この時、イタチは真実をひた隠しにし、冷酷な兄を演じきりました。その結果、サスケは更なる闇へと進むことになります。

一方、二度目の別れは、「真実の別れ」でした。穢土転生という予期せぬ形で得た時間の中で、イタチは初めてサスケに全ての真実と本心を伝えることができました。嘘や演技は一切なく、ただ純粋な兄として、弟への深い愛情を示したのです。この別れによって、サスケは長年の憎しみと迷いから解放され、自分が本当に進むべき道を見つめ直すきっかけを得ます。

一度目の別れがサスケを闇に突き落としたのに対し、二度目の別れはサスケを光へと導く道標となりました。イタチは死してなお、弟の人生に大きな影響を与え続けた、偉大な兄だったと言えます。

【総括】うちはイタチ死亡の物語を辿る