『NARUTO』の主人公うずまきナルトの代名詞とも言える忍術、螺旋丸。
手のひらで荒れ狂う青いチャクラの球体は、多くのファンの心を掴んで離しません。
この技の魅力は、単なる威力だけにとどまらない奥深さにあります。
この記事では、ナルトが螺旋丸をいつ・何話で取得したのかという基本的な情報から、その誕生秘話、数々の壁を乗り越えた過酷な修行の道のり、そして仙術や尾獣の力を取り込み進化を遂げた多彩な種類に至るまで、その全貌を深く掘り下げていきます。
当初は影分身の助けがなければ放てなかったナルトが、いかにして父と同じように片手で術を扱えるようになったのか、その成長の軌跡は物語の核とも言えます。
また、永遠のライバルであるうちはサスケの千鳥と螺旋丸、果たしてどちらが優れた術なのかという長年の疑問にも、多角的な視点から迫ります。
アニメ最終話で描かれ、多くの視聴者の涙を誘った感動的な「みんなの手」の演出の背景や、ファンならば見逃せない美麗な公式イラスト、躍動感あふれる技を精巧に再現したフィギュア情報まで、ナルトと螺旋丸に関するあらゆる情報を網羅的に解説します。
- ナルトが螺旋丸を習得した時期と具体的な修行方法
- 螺旋丸の基本的な威力から多彩な派生技の種類
- ライバルの技「千鳥」との性能や特徴の違い
- 螺旋丸にまつわる物語の背景やファン向けコンテンツ
ナルトの代名詞【螺旋丸】の基本を解説
- 螺旋丸はいつ・何話で取得したのか
- 螺旋丸を会得した過酷な修行の段階
- ナルトが片手で使えるようになるまで
- 螺旋丸を継承した主要な使用者たち
螺旋丸はいつ・何話で取得したのか

うずまきナルトが螺旋丸の修行を開始したのは、物語の第一部で伝説の三忍・大蛇丸と再会し、その圧倒的な実力差を痛感した後でした。サスケを守る力も、自分の夢を叶える力も足りないと感じていたナルトにとって、新たな力の習得は急務だったのです。そのタイミングで師である自来也の指導のもと、三代目火影の葬儀を終え、新たな火影候補である綱手を探す旅の途中で、このA級忍術の会得に向けた修行が始まります。
アニメでは第86話「修行開始 俺はぜってー強くなる!」から本格的な修行の様子が描かれます。そして、綱手、自来也と大蛇丸、薬師カブトによる三竦みの戦いの最中、第94話「くらえ!怒りの螺旋丸」にて、絶体絶命の状況下で初めて実戦での螺旋丸を成功させました。原作漫画では、単行本17巻(第150話)で修行を開始し、19巻(第167話)でカブトとの激闘の末、渾身の一撃を叩き込んでいます。
この術の習得は、ナルトにとってまさに運命的でした。チャクラコントロールが苦手で、複雑な印を結ぶ忍術の才能に恵まれなかったナルトにとって、印を一切必要としない螺旋丸はまさにうってつけの術だったのです。自来也はナルトのその特性と、内に秘めた膨大なチャクラ量を見抜き、この術を伝授しました。伝説の三忍である綱手でさえ「この術を会得できるのは四代目と自来也くらい」と評したほどの超高等忍術を、ナルトが短期間で習得したことは、彼の忍者としての大きな飛躍を意味する出来事でした。
項目 | 内容 |
修行開始の時期 | 物語第一部、綱手(五代目火影)捜索の旅の途中 |
きっかけ | 大蛇丸との再会で圧倒的な実力差を痛感したため |
指導者 | 自来也 |
アニメでの該当話数 | 修行開始:第86話 / 初成功:第94話 |
漫画での該当巻数 | 修行開始:17巻 / 初成功:19巻 |
初成功時の対戦相手 | 薬師カブト |
術の難易度 | A級忍術(綱手が「四代目と自来也くらい」と評するほど) |
ナルトへの適性 | 印を結ぶ必要がなく、印が苦手なナルトに最適な術だったため |

ここからナルトの伝説が始まったんやな!いやー、胸が熱くなるわ!
螺旋丸を会得した過酷な修行の段階


螺旋丸の習得は、単純な威力だけでなく、極めて高度で複雑なチャクラコントロールを要求されるため、一朝一夕に成し遂げられるものではありません。そのため自来也は、ナルトの理解度に合わせて修行を三つの明確なステップに分け、段階的に指導しました。
第一段階:回転
最初の課題は、チャクラを掌の中で「乱回転」させる技術の習得です。目標は、水の入った水風船をチャクラの回転だけで破裂させること。しかし、ただ一方向にチャクラを回すだけでは、風船が伸びるだけで一向に割れません。ナルトはここで壁にぶつかりますが、宿の猫が水風船に様々な方向からじゃれついて割るのを見て、「多方向に回転させる」ことの重要性に気づきます。さらに、人のつむじの巻き方とチャクラの回転の相性があるという自来也のアドバイスもヒントになりました。それでも片手での乱回転は難しく、最終的に「片手でできないなら、もう片方の手で回転を助ければいい」という、ナルトならではの柔軟な発想でこの段階をクリアしました。
第二段階:威力
次の課題は、チャクラの「威力」、すなわち密度を高めることでした。水風船より遥かに頑丈なゴムボールを、空気しか入っていない状態で破裂させるには、桁違いのパワーが必要です。ナルトは腕の経絡系が痛むほどのチャクラを無理やり込めますが、ボールに小さな穴が開くだけでした。ここで自来也は、ナルトの手のひらに渦巻きの印を描き、「ここに意識を集中させろ」とアドバイスします。それでもうまくいかず焦るナルトでしたが、かつてイルカ先生に認められた時の記憶を思い出し、「まっすぐ自分の言葉は曲げねェ」という忍道を胸に、掌が焼け付くほどの高密度のチャクラを練り上げることに成功し、ついにゴムボールを破裂させました。
第三段階:留める
最終段階は、これまでの修行で培った「回転」と「威力」を最大限に引き出した状態を、小さな球状の形に「留める」こと、つまり形態を安定させる技術です。自来也が手本として見せた完成形の螺旋丸は、木の幹に触れただけで容易く抉るほどの威力を見せ、ナルトはその次元の違いに驚愕します。この究極のコントロールを、ナルトは一人で成し遂げることができませんでした。しかし、薬師カブトとの死闘の中、「一人でダメなら二人でやればいい」という、まさに「コロンブスの卵」的な発想に至ります。得意の影分身の術で分身を作り出し、本体がチャクラを放出し、分身が回転と圧縮の維持に専念するという役割分担によって、ついに螺旋丸を完成させたのです。この方法は、術の難易度を劇的に下げる画期的なものであり、後の猿飛木ノ葉丸にも受け継がれました。



諦めへんかったら、道は開けるっちゅうことやな。ほんま、ええ教訓になるわぁ。
ナルトが片手で使えるようになるまで
螺旋丸を習得した当初、前述の通り、ナルトは影分身の補助がなければ術を発動できませんでした。チャクラの放出と形態変化という二つの複雑な操作を同時に行う高度なコントロールが、当時の彼一人では不可能だったためです。この影分身を利用する方法は、習得難易度を下げるという大きなメリットがありましたが、同時に無視できないデメリットも抱えていました。それは、術の発動前に必ず分身を出すという予備動作が必要になるため、相手に攻撃を読まれやすくなる点です。これにより、印が不要で発動が速いという、螺旋丸本来の強みである「奇襲性」が大きく損なわれていました。事実、音の四人衆・左近との戦いでは、技を出す前に腕を掴まれ、不発に終わっています。
しかし、物語が進み、数々の強敵との死線を乗り越える中で、ナルトのチャクラコントロール能力は着実に向上していきます。特に、第二部『疾風伝』で妙木山のフカサクの下で仙術の修行を積み、自然エネルギーを扱う術を学んだことは、彼のチャクラの質を根本から変える大きな契機となりました。
さらに、父ミナトの助けを得て九尾のチャクラを制御する「九喇嘛モード」を会得してからは、その膨大なチャクラを自在に腕の形に変化させ、影分身の代わりとして螺旋丸の形成を補助することができるようになります。この時点ではまだ完全な単独発動ではありませんでしたが、戦闘の流れを止めずに大技を繰り出せるようになり、戦術の幅が大きく広がりました。
そして物語のクライマックス、第四次忍界大戦において六道仙人から力を授かり「六道仙術」を開花させたことで、ナルトの能力は新たな次元へと到達します。この力を得て以降、彼はついに影分身やチャクラの腕の補助を一切必要とせず、本来の形である片手での螺旋丸を、まるで呼吸をするかのように瞬時に形成できるようになったのです。これは、かつて落ちこぼれ忍者と蔑まれた少年が、絶え間ない努力と仲間との絆の末に、天才と呼ばれた父・波風ミナトと同じ領域、いや、それを超える高みにまで到達したことを示す、非常に象徴的な成長の証と言えるでしょう。



最初は不器用でも、努力し続けたら天才にも追いつけるんやで。勇気もらえる話やほんま。
螺旋丸を継承した主要な使用者たち


螺旋丸は、一人の天才忍者が開発し、その術と思想が師弟や親子という強い絆を通じて次世代へと受け継がれてきた、物語の縦軸を象徴する術です。
考案者:波風ミナト
全ての始まりは、「木ノ葉の黄色い閃光」の異名を持つ四代目火影、波風ミナトです。彼は尾獣が放つ究極の術「尾獣玉」の原理を参考に、人知を超えたチャクラの圧縮と回転を人の身で再現すべく、3年もの歳月をかけてこの術を開発しました。特別読切『渦の中のつむじ風』では、術名を妻のうずまきクシナが「螺旋丸」と名付けたことが明かされています。ちなみにミナト自身は「光輪冷菓発起旋毛自来也双式ノ丸」という非常に独特な名前を考えていましたが、妻と師に反対され、シンプルな名に落ち着きました。父が開発し、母が名付けたこの術が、息子ナルトに受け継がれたという事実は、物語に深い感動を与えます。
伝承者たち
ミナトからこの術を受け継いだのが、彼の師である伝説の三忍・自来也です。彼はミナトの術を模倣する形で習得し、その強力な術を自身のレパートリーに加え、後に同じく弟子であるナルトへと伝授する重要な橋渡し役を担いました。
また、ミナトの教え子であったはたけカカシも螺旋丸を使用できます。彼は「コピー忍者」の異名から写輪眼で模倣したと思われがちですが、印の無い術はコピーできないため、正規の指導を受けて習得したと考えるのが自然です。しかし、カカシは螺旋丸に雷の性質変化を加えることができず、その過程で派生した術として、自身の代名詞となる「千鳥(雷切)」を開発しました。
次世代への継承
螺旋丸の継承はさらに続きます。ナルトを兄のように慕う三代目火影の孫・猿飛木ノ葉丸も、ナルトから影分身を用いた方法を伝授され、ペイン襲来時には格上の敵である地獄道をこの術で撃破するという大金星を挙げました。そして物語は新時代へ。ナルトの息子であるうずまきボルトが、師となった木ノ葉丸からこの術を学びます。ボルトは当初こそ小さな螺旋丸しか作れませんでしたが、無意識のうちに雷の性質変化を加えており、投擲すると途中で消えるという特殊な「消える螺旋丸」を完成させました。
この他にも、自来也のクローンである果心居士も使用するなど、螺旋丸は時代と世代を超えて受け継がれる「火の意志」そのものを体現した術なのです。



お父ちゃんが作って、お母ちゃんが名付けた技を息子が使うなんて…ええ話やないか。家族の絆って最高やな。
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進化するナルトの螺旋丸と多彩な種類
- 大玉から仙法まで!螺旋丸の種類一覧
- 宿敵サスケの螺旋丸と千鳥の比較
- アニメ最終話「みんなの手」の感動演出
- ファン必見の螺旋丸の公式イラスト
- 螺旋丸を再現したおすすめフィギュア
- ナルトの螺旋丸の魅力を総まとめ
大玉から仙法まで!螺旋丸の種類一覧


ナルトの飽くなき探求心と、戦いの中での成長に伴い、螺旋丸は驚くほど多くのバリエーションを生み出しました。基本の形にチャクラ量を増やす、性質変化を加える、さらには仙術や尾獣の力を融合させるなど、その進化は留まることを知りません。
最も基本的な強化版が、通常よりも遥かに多くのチャクラを練り込んで巨大化させた「大玉螺旋丸」です。単純ながらその破壊力は絶大で、多くの敵を薙ぎ払ってきました。さらに仙術チャクラを練り込むことで威力を増幅させた「仙法・大玉螺旋丸」や、多重影分身で無数の超大玉螺旋丸を叩き込む「仙法・超大玉螺旋多連丸」など、威力と規模を増した派生技が多数存在します。
しかし、螺旋丸の真の進化は、父ミナトが果たせなかった「性質変化」を加えることで完成しました。ナルトは影分身との連携により、自身のチャクラ性質である風の性質変化を加えることに成功し、「風遁・螺旋丸」を開発します。これをさらに突き詰め、術の中心に無数のミクロの刃を発生させ、細胞レベルで経絡系をズタズタに切り刻む「風遁・螺旋手裏剣」を完成させました。開発当初は、その威力ゆえに術者であるナルトの腕にも深刻なダメージが及ぶ諸刃の剣であり、綱手から使用を禁じられたほどの危険な術でした。ですが、仙人モードを会得し、仙術チャカラで術を練り上げることで、術者への反動をなくし、さらに遠距離から投擲することも可能な完成形へと昇華させたのです。
ナルトの成長はこれに留まらず、六道仙人から力を授かってからは、他の尾獣たちのチャクラ性質を螺旋丸に組み込むという、前代未聞の領域に達します。一尾・守鶴の磁遁を込めた封印術「仙法・磁遁螺旋丸」、四尾・孫悟空の熔遁を込めた灼熱の「仙法・熔遁螺旋手裏剣」、そして九体の尾獣全ての力を結集した究極の術「仙法・超尾獣螺旋手裏剣」など、そのバリエーションはまさに無限大です。
以下に、数ある螺旋丸の派生技の中から、特に象徴的なものをまとめました。
技の名前 | 特徴・解説 | 主な使用者 |
大玉螺旋丸 | 通常より多くのチャクラを練り込み巨大化させた螺旋丸。シンプルな威力向上が目的。 | うずまきナルト |
風遁・螺旋手裏剣 | 風の性質変化を加え、無数のチャクラの刃で細胞レベルで対象を攻撃する術。仙術により完成。 | うずまきナルト |
仙法・大玉螺旋丸 | 仙術チャクラを練り込むことで、通常の大玉螺旋丸を遥かに凌ぐ威力を実現した術。 | うずまきナルト、自来也 |
惑星螺旋丸 | 大きな螺旋丸の周りを3つの小さな螺旋丸が衛星のように逆回転し、命中時に更なる乱回転を生む。 | うずまきナルト |
螺旋乱丸 | 九喇嘛モード時にチャクラの腕を複数展開し、その全てに螺旋丸を形成して同時に叩き込む。 | うずまきナルト |
仙法・磁遁螺旋丸 | 一尾・守鶴の磁遁の力を練り込み、対象を捕縛・封印する能力を付与した特殊な螺旋丸。 | うずまきナルト |
親子螺旋丸 | 親子(ミナトとナルト、ナルトとボルト)でチャクラを合わせ、一つの強力な螺旋丸として放つ連携技。 | 波風ミナト、うずまきナルト、うずまきボルト |
消える螺旋丸 | 雷の性質変化が無意識に加わったことで、投擲後に術が不可視になるという特性を持つボルト独自の術。 | うずまきボルト |
螺旋丸「渦彦」 | 惑星の自転エネルギー(星のチャクラ)を利用し、命中した相手の平衡感覚を永久に奪うボルトの新技。 | うずまきボルト |
この他にも、劇場版やゲームオリジナルの技を含めれば、そのバリエーションは50種類以上にものぼり、螺旋丸という術の拡張性の高さを物語っています。



こないに種類あったんか!どれもカッコええけど、やっぱり螺旋手裏剣はシビれるなぁ。
宿敵サスケの螺旋丸と千鳥の比較
ナルトの螺旋丸を語る上で避けて通れないのが、永遠のライバル・うちはサスケの代名詞である「千鳥」との比較です。この二つの術は、物語の重要な局面で何度も激しく衝突しており、単なる術の優劣を超え、それぞれの術者が歩んできた道や思想そのものを象徴する技となっています。
まず、術の根本的な性質が異なります。螺旋丸は、チャクラの「形態変化」のみを極限まで突き詰めた術です。純粋な高密度のチャクラの塊を叩きつけるため、特定の属性を持たず、どのような相手にも安定したダメージを与えることができます。印が不要であるため、熟練すれば即座に発動できる点も大きな利点です。
一方、千鳥はチャクラを雷の性質に「性質変化」させ、そのエネルギーを手に集中させて相手を貫く暗殺用の術です。その名の通り千の鳥がさえずるような甲高い音を発し、絶大な貫通力を誇ります。雷遁であるため、土遁には強く、風遁には弱いという明確な属性相性が存在します。
術としての完成度という観点では、千鳥には看過できない欠点があります。それは、術者が最高速度で直線的に突進するため、視野が極端に狭まり、相手のカウンター攻撃に対応できないという点です。開発者であるカカシでさえ、優れた動体視力を持つ「写輪眼」を得て初めてこの欠点を克服できたと語っており、千鳥は写輪眼とセットでなければ十全に扱えない、非常にピーキーな術と言えます。これに対し、螺旋丸は術単体で完結しており、汎用性という点では明らかに優れています。
しかし、術の優劣は、術者の技量や戦術によって大きく変わります。螺旋丸が「面」を破壊する広範囲の「威力」に優れるのに対し、千鳥は「点」を穿つ一撃必殺の「貫通力」に特化しています。少年時代の終末の谷での戦いでは、二つの術がぶつかり合った結果、螺旋丸がサスケの額当てを割り、千鳥がナルトの胸を貫きました。術のパワーでは螺旋丸が勝っていたものの、殺傷力では千鳥が上回り、結果としてナルトは敗北しています。このように、二つの術は常に好敵手として描かれ、どちらが上とは一概には言えない、まさにライバル関係を体現した術なのです。



どっちが強いとかやないねんな。使う人の想いが乗っかるから、どっちも最強なんやろな。
アニメ最終話「みんなの手」の感動演出


ナルトとサスケの長きにわたる因縁に終止符が打たれた最後の戦い。このクライマックスを描いたアニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』の第476話から第478話にかけては、原作の展開を補完し、その感動を増幅させる数々のアニメオリジナル演出が加えられました。その中でも、多くの視聴者の心を揺さぶったのが、ナルトが最後の一撃となる螺旋丸を放つ際に描かれた「みんなの手」のシーンです。
サスケが全ての尾獣の力を取り込み、最強の術「インドラの矢」を構える中、ナルトもまたありったけのチャクラで螺旋丸を練り上げます。その瞬間、ナルトの手のひらに、まず師である自来也の温かい手が重なります。続いて、父・波風ミナト、母・うずまきクシナの手が現れ、彼を励ますように力を貸します。さらに、イルカ先生、はたけカカシ、同期であるシカマルやサクラたち木ノ葉の仲間たち、我愛羅をはじめとする五影、師の仇でありながらナルトに平和を託した長門、そしてかつてのライバルであったネジやオビトまで、これまでの物語でナルトが出会い、関わり、支えられてきた数えきれないほど多くの人々の手が次々と現れ、ナルトの螺旋丸を包み込み、共に練り上げていくのです。
この演出は、サスケが「全ての憎しみを一人で背負う」という孤独な革命を掲げたことに対する、ナルトからの明確な答えでした。ナルトは決して一人ではないこと、彼の強さが仲間との「繋がり」によって支えられていることを、言葉ではなく映像で鮮烈に描き出しています。一方で、サスケの千鳥にも、兄であるうちはイタチの手がそっと重なる演出が加えられており、サスケもまた兄との絆という唯一無二の繋がりを背負って戦っていたことが示唆されます。二人の対照的ながらも、根底にある「想い」の強さを描き切った、アニメ史に残る屈指の名シーンと言えるでしょう。



あかん、このシーンは何回見ても泣いてまうわ…。ナルトは一人やないって、ほんまに伝わってくるで。
ファン必見の螺旋丸の公式イラスト
螺旋丸は、そのアイコニックなビジュアルとキャラクターとの強い結びつきから、作品を代表するモチーフとして数多くの公式イラストで描かれてきました。作者である岸本斉史先生が手掛ける原作漫画の表紙や巻頭カラー、記念イラストはもちろんのこと、アニメシリーズのキービジュアルやDVD/Blu-rayのジャケット、さらにはゲームのパッケージアートなど、様々なメディアでその勇姿を確認することができます。
これらの公式イラストの興味深い点の一つに、チャクラの色の違いがあります。原作漫画では、ナルトのチャクラは九尾の影響もあってかオレンジ色で描かれることが多く、螺旋丸もそれに準じています。一方、アニメでは一般的なチャクラのイメージカラーである青色で統一されており、この鮮やかな青い球体はアニメ版『NARUTO』の象徴的なイメージとなりました。画集『UZUMAKI NARUTO』などでは、両方のカラーリングのイラストを見比べることができ、それぞれの表現の違いを楽しむことができます。
また、ナルトの成長に合わせて螺旋丸を構える彼の表情や佇まいも変化しており、初期のがむしゃらな少年時代から、風格と自信に満ちた青年期、そして全てを護る七代目火影としての姿まで、キャラクターの変遷を術と共に追体験できるのも魅力です。
さらに、pixivのような大規模なイラストコミュニケーションサービスでは、「#螺旋丸」や「#Rasengan」といったタグで検索することで、世界中のファンが愛情を込めて描いた創造性あふれるファンアートを無数に見つけることができます。公式とは一味違った解釈や、意外なキャラクターが螺旋丸を使うifの世界など、その表現は無限大であり、螺旋丸がいかに多くの人々に愛されているかを実感できるでしょう。



アニメの青もええけど、原作のオレンジの螺旋丸も味があってええよな。どっちのイラストも見てみとうなるわ!
ファンによる螺旋丸イラスト集
螺旋丸を再現したおすすめフィギュア


螺旋丸の躍動感や、渦巻くチャクラの美しいエフェクトは、立体造形物であるフィギュアと非常に高い親和性を持ちます。そのため、これまで国内外の数多くのメーカーから、螺旋丸をテーマにしたハイクオリティなフィギュアが発売されてきました。
これらのフィギュアは、ナルトやミナト、ボルトといったキャラクター本体の精巧な造形に加えて、螺旋丸をいかにリアルで迫力満点に再現するかに力が注がれています。透明度の高いクリアパーツに繊細な塗装を施すことで、渦巻くチャクラの乱回転や凝縮されたエネルギーの力強さを巧みに表現した製品が主流です。中には、LEDを内蔵し、スイッチを入れると螺旋丸が劇中さながらに発光するギミックを備えた、ファン垂涎のアイテムも存在します。
具体的には、BANDAI SPIRITSが展開する、集めやすい価格帯ながら躍動感のあるポージングが魅力の「VIBRATION STARS」シリーズや、キャラクター同士の絆や術の応酬を豪華なエフェクトと共に再現する「Figuarts ZERO 絆Relation」シリーズは特に人気が高いです。また、メガハウスのハイエンドフィギュア「G.E.M.」シリーズでは、美麗な造形と塗装でキャラクターの魅力を最大限に引き出した決定版とも言えるアイテムがリリースされています。
親子螺旋丸や風遁・螺旋手裏剣といった特定の術や名シーンを切り取ったジオラマ風の大型スタチューもあり、その造形美はもはや芸術品の域に達しています。これからフィギュアを集めたいと考えている方は、まずはお手頃なプライズフィギュアから手に取り、そのクオリティの高さを体感してみるのも良いかもしれません。



部屋に飾ったら、毎日元気もらえそうやな!エフェクトが光るやつとか、めっちゃカッコええんやろなぁ。


ナルトの螺旋丸の魅力を総まとめ
- 螺旋丸は四代目火影・波風ミナトが尾獣玉を参考に3年かけて開発したA級忍術
- ナルトは綱手捜索の任務中、師である自来也の指導のもとで習得した
- アニメでは第86話から修行が始まり、第94話周辺で薬師カブトを相手に初成功した
- 原作漫画では単行本17巻で修行を開始し、19巻で実戦投入を果たしている
- 修行は「回転」「威力」「留める」という、チャクラコントロールの三段階で構成される
- 当初ナルトは一人で術を完成できず、影分身との連携という独創的な方法で克服した
- この修行法は習得難易度を下げるが、発動の隙が生まれるという欠点もあった
- 仙術修行や九尾チャクラの制御を経て、最終的には補助なしの片手発動をマスターした
- 考案者のミナトから自来也、カカシ、ナルト、木ノ葉丸、そして息子ボルトへと受け継がれている
- 基本技に加え、大玉螺旋丸、螺旋連丸、惑星螺旋丸など数多くの応用技が存在する
- 父が果たせなかった性質変化を加え、風遁・螺旋手裏剣として術を一つの完成形に導いた
- 六道の力を得てからは、磁遁や熔遁など他の尾獣の性質を込めた多様な派生技を放った
- サスケの千鳥とは、形態変化のみか性質変化を含むかという根本的な性質が異なる
- 千鳥が写輪眼ありきの特化型であるのに対し、螺旋丸は汎用性に優れた術と言える
- アニメ最終決戦での「みんなの手」の演出は、ナルトが築いてきた絆の全てを象徴する名シーン
- 原作のオレンジ色、アニメの青色という色の違いも、イラストやグッズで楽しめる要素の一つ
- ナルト自身の成長と物語のテーマ「諦めないド根性」「仲間との絆」を体現する、作品の魂とも言える必殺技である



こうやって振り返ると、螺旋丸ってただの技やなくて、ナルトの生き様そのものやな。ほんまに深いわぁ。