うちはフガクの万華鏡写輪眼とは？秘められた能力・本当の強さ・登場話数を考察

『NARUTO -ナルト-』に登場するうちはフガクは、サスケとイタチの父親として、また、うちは一族の長として物語の重要な局面に関わる人物です。

彼の存在は、うちは一族の悲劇と深く結びついています。

この記事では、特に謎多き、うちはフガクの万華鏡写輪眼に焦点を当てて詳しく解説します。

アニメで彼の万華鏡写輪眼が登場したのは何話なのか、その秘められた能力や「兇眼」とまで呼ばれた本当の強さ、そして一族を巻き込んだクーデター計画の末に迎えた悲しい最後と心に残る名言、さらにはなぜ彼は穢土転生されなかったのかという長年のファンの疑問に至るまで、あらゆる角度から掘り下げていきます。

フガクの真実に迫ることで、うちは一族の物語をより深く理解できるはずです。

うちはフガクの万華鏡写輪眼はアニメオリジナル設定

うちはフガクの万華鏡写輪眼のデザイン

うちはフガクの万華鏡写輪眼は、彼の息子であるイタチやサスケ、あるいは一族の他の開眼者たちのものとは一線を画す、非常に特徴的なデザインをしています。

具体的には、三枚刃の手裏剣のような模様を中心に持ち、その刃と刃の間にそれぞれ小さな円形の模様が配置されている形状です。このデザインは、他のどのうちは一族のメンバーにも見られない、フガクだけのオリジナルな文様となっています。

万華鏡写輪眼は、開眼者一人ひとりの内面や経験が反映されるため、その形状は個人によって大きく異なります。フガクのデザインが持つ複雑さは、彼が背負ってきた一族の長としての重責や、忍として生きてきた壮絶な経験を象徴しているのかもしれません。

この瞳が初めて描かれたのはアニメのオリジナルエピソードであり、原作マンガでは描かれていないため、ファンの間ではその存在自体が大きな話題となりました。彼の瞳のデザインは、フガクというキャラクターのミステリアスな側面と、秘められた実力を視覚的に表現する重要な要素であると考えられます。

参考までに、主要なキャラクターの万華鏡写輪眼のデザインを以下の表にまとめました。

開眼者	デザインの特徴
うちはフガク	三枚刃の手裏剣と、その間に配置された三つの円
うちはイタチ	三枚刃の手裏剣のような形状
うちはサスケ	六芒星のような形状
うちはマダラ	直線的な巴模様が円を描くような形状
うちはオビト/はたけカカシ	三枚刃が渦を巻くように歪んだ形状
うちはシスイ	四枚刃の手裏剣のような形状

このように比較すると、フガクの万華鏡写輪眼がいかに独特なデザインであるかがよく分かります。

アニメで万華鏡写輪眼が登場したのは何話？

うちはフガクが万華鏡写輪眼を開眼していることが初めて明かされたのは、アニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』のオリジナルストーリーである「イタチ真伝篇～光と闇～」の中です。

具体的には、第455話「月夜」というエピソードで描かれました。

このシーンは、うちは一族によるクーデター計画が佳境に入り、フガクが息子であるイタチに協力を求める非常に緊迫した場面です。フガクは、南賀ノ川の祠堂でイタチと対峙し、自らが万華鏡写輪眼を開眼しているという衝撃の事実を告白します。

そして、その瞳の力の一端を示すために、イタチに対して幻術を使用しました。幻術の中で、フガクは九尾の妖狐を自身の万華鏡写輪眼でコントロールする未来を見せ、クーデターが成功する可能性を示唆します。このわずかなシーンで、フガクの万華鏡写輪眼が初めて視聴者の前に姿を現したのです。

このエピソードは、原作マンガにはないアニメ独自の追加要素であり、フガクというキャラクターの評価を大きく変えるきっかけとなりました。単なる厳格な父親ではなく、一族の未来を憂い、強大な力を密かに宿していた忍として、彼の人物像に新たな深みを与えたと言えるでしょう。

明かされなかった万華鏡写輪眼の固有の能力

フガクの万華鏡写輪眼が持つ固有の能力については、作中で明確に語られることはありませんでした。そのため、その力は今なお多くの謎に包まれています。

万華鏡写輪眼は、イタチの「月読」や「天照」、オビトの「神威」、シスイの「別天神」のように、開眼者ごとに特有の強力な瞳術を宿すのが一般的です。しかし、フガクが自身の能力を戦闘などで披露する場面は描かれなかったため、彼の固有瞳術がどのようなものだったのかは、ファンの間での考察の域を出ません。

ただ、いくつかのヒントは示唆されています。前述の通り、アニメ第455話でイタチに見せた幻術の中で、フガクは未来の出来事（九尾のコントロール）を映像として見せていました。この描写から、一部のファンの間では「未来を予知、あるいは見せる能力」だったのではないかと推測されています。もしこの推測が正しければ、戦闘だけでなく、戦略を立てる上でも絶大な効果を発揮する非常に強力な能力であったと考えられます。

また、フガク自身が「この瞳を使えば九尾ですら容易く操れる」と語っていたことから、強力な幻術能力を持っていたことは間違いありません。九尾をコントロールできる瞳術は、うちは一族の中でも限られた者しか持たない最高レベルの力です。

結局のところ、公式な設定として彼の能力が明かされることはありませんでしたが、作中の描写や彼の立場から察するに、木ノ葉の歴史を左右しかねないほどの強力な瞳術を秘めていた可能性は非常に高いと言えます。

原作小説では開眼していないという事実

アニメで衝撃的な登場を果たしたフガクの万華鏡写輪眼ですが、その設定の元となったとされる原作小説『イタチ真伝』では、彼が万華鏡写輪眼を開眼していたという描写は一切ありません。

この点は非常に重要で、フガクの万華鏡写輪眼は、あくまでアニメ制作チームによって追加されたオリジナルの設定であると理解する必要があります。

原作小説『イタチ真伝 光明篇』および『暗夜篇』では、フガクはうちは一族の長として、また警務部隊の隊長として優れた忍ではあるものの、万華鏡写輪眼の開眼者として描かれることはありませんでした。小説における彼は、一族の不満と里との板挟みになり、苦悩の末にクーデターという道を選ばざるを得なかったリーダーとして描写されています。

アニメ化されるにあたり、フガクというキャラクターをより深掘りし、イタチとの対立や彼の決断の重みを強調するために、万華鏡写輪眼を開眼しているという設定が加えられたと考えられます。この変更により、フガクは単にイタチに討たれる悲劇の父親というだけでなく、イタチと互角以上に渡り合える可能性を秘めた実力者としての側面が強調されることになりました。

このように、メディアによって設定が異なる点は『NARUTO』という作品の興味深い部分の一つです。原作マンガ、小説、そしてアニメ、それぞれのフガク像を比較してみることで、キャラクターへの理解がさらに深まるでしょう。

なぜ開眼の事実を一族に隠していたのか

フガクが万華鏡写輪眼を開眼しているという事実を、なぜ一族の仲間たちにさえ秘密にしていたのか。その理由は、彼の深い思慮と責任感に起因すると考えられます。

フガク自身がイタチに語ったところによると、「一族がこのことを知ればさらなる事を望んでしまう」からだとされています。

当時のうちは一族は、九尾襲来事件以降、里の中枢から疎外され、監視下に置かれるなど不遇な扱いを受けていました。その不満は日に日に高まり、一部の強硬派を中心にクーデター計画が推し進められていた状況です。

もし、一族の長であるフガクが伝説の瞳術である万華鏡写輪眼を開眼しているという事実が知れ渡れば、一族の士気は過剰に高揚したでしょう。強硬派は勢いづき、「フガク様の力があれば、我々は勝てる」と、より過激な行動に走る可能性がありました。そうなれば、フガクが望んでいた「可能な限り血を流さない無血革命」という理想とはかけ離れた、大規模な内乱へと発展しかねません。

フガクは、万華鏡写輪眼が持つ強大な力が、使い方を誤れば一族をさらなる破滅へと導く「諸刃の剣」であることを深く理解していたのです。そのため、彼はこの切り札を最後まで隠し通し、暴走しがちな一族を抑える最後の砦であろうとしました。

彼のこの行動は、ただ強い力を誇示するのではなく、力の危険性を理解し、慎重に扱おうとするリーダーとしての器の大きさを示していると言えます。

うちはフガクの万華鏡写輪眼と彼の人物像

兇眼フガクと呼ばれた彼の本当の強さ

本日8月16日は「NARUTO」のうちはフガクの誕生日。おめでとう♪
#NARUTO #ナルト #NARUTO疾風伝
#うちはフガク生誕祭
#うちはフガク生誕祭2019
#8月16日はうちはフガクの誕生日 pic.twitter.com/2GyOKU1Ia5

— “嘲笑のひよこ” すすき (@susuki_Mk2) August 15, 2019

うちはフガクは、第三次忍界大戦において「兇眼（きょうがん）のフガク」という異名で他里にまでその名を轟かせた、屈指の実力者でした。この異名は、彼の写輪眼が持つ力と、戦闘における彼の卓越した能力を物語っています。

彼の強さは、単に瞳術だけに依存するものではありませんでした。

忍としての総合力

フガクは、うちは一族の長であり、木ノ葉警務部隊の隊長を務めていました。警務部隊は里の治安維持を担うエリート組織であり、そのトップに立つということは、戦闘能力はもちろん、統率力、判断力、政治的な手腕など、あらゆる面で高い能力が求められます。志村ダンゾウでさえ、フガクを「歴代の警務部隊長の中でも切れ者」と評価しており、その実力は折り紙付きだったことがうかがえます。

得意な術

うちは一族の例に漏れず、フガクも火遁忍術を得意としていました。作中では、幼いサスケに一族の基本である「火遁・豪火球の術」を教える場面が描かれています。また、手裏剣術にも長けており、忍としての基本的な戦闘技術のレベルが非常に高かったことが分かります。

万華鏡写輪眼の力

前述の通り、アニメ版では万華鏡写輪眼を開眼しており、その力は九尾をもコントロールできるほど強力なものでした。もし彼が本気で戦っていれば、たとえ息子のイタチであっても無傷では済まなかった可能性が高いとされています。彼の異名である「兇眼」は、この万華鏡写輪眼の力を指していたのかもしれません。

彼の本当の強さは、これらの戦闘能力に加え、一族の未来を憂い、最後まで平和的な解決を模索しようとした精神的な強さにもあったと言えるでしょう。力に溺れることなく、その危険性を理解し、ギリギリまで行使をためらった彼の姿勢こそが、「兇眼」という恐ろしい異名の裏に隠された、リーダーとしての真の強さだったのかもしれません。

クーデター計画と万華鏡写輪眼の関係

うちは一族が計画したクーデターと、フガクの万華鏡写輪眼は、切っても切れない関係にありました。この計画において、彼の瞳は成功の鍵を握る最大の切り札と見なされていたからです。

フガクが目指していたのは、可能な限り犠牲者を出さない「無血革命」でした。彼は、万華鏡写輪眼を持つ自分と、すでに暗部でその才能を開花させていたイタチが協力すれば、木ノ葉の上層部だけを迅速に制圧し、大きな争いを避けることができると考えていました。

具体的には、彼の万華鏡写輪眼が持つ強力な幻術能力で、火影をはじめとする里の中枢人物を無力化し、権力をうちは一族に移譲させるという筋書きです。特に、九尾をコントロールできるほどの瞳力は、木ノ葉側にとって最大の脅威となり、交渉を有利に進めるための強力なカードになるはずでした。

しかし、この計画には大きな問題点がありました。それは、息子のイタチがフガクの考えに同調していなかったことです。イタチは、たとえ無血革命を目指したとしても、一度クーデターを起こせば里は内乱状態に陥り、結果的に多くの犠牲者を生むだけでなく、他国からの侵攻を招きかねないと危惧していました。

フガクは、自身の万華鏡写輪眼という強大な力を背景に、イタチを説得しようと試みます。しかし、イタチの決意は固く、彼は一族ではなく里の未来を選びました。結果として、フガクの万華鏡写輪眼はクーデターを成功させるための力としてではなく、うちは一族の悲劇的な結末を決定づける要因の一つとなってしまったのです。

イタチに全てを託したフガクの最後

うちは一族滅亡の夜、フガクが迎えた最後は、彼の父親としての深い愛情と覚悟を示す、非常に印象的なものでした。

里の命令を受け、一族を抹殺する覚悟を決めたイタチが両親の前に現れた時、フガクは妻のミコトと共に、息子を静かに迎え入れます。彼はイタチを責めることも、抵抗することもありませんでした。

アニメ版では、この最後の瞬間に親子の会話が描かれています。フガクは、イタチが自分たちとは違う道を選んだことを悟り、その決断を受け入れます。そして、イタチに対して「考え方は違っても、お前を誇りに思う」と、父親としての変わらぬ愛情を伝えました。

さらに、彼は「お前に比べれば我らの痛みなど一瞬で終わる」と言い、これから弟を、そして一族の汚名を背負って生きていかなければならないイタチの苦しみを思いやったのです。そして最後に、「サスケのことは頼んだぞ」と、残されるもう一人の息子の未来をイタチに託しました。

このフガクの態度は、彼が単なるクーデターの首謀者ではなく、最後まで息子のことを信じ、その未来を案じていた優しい父親であったことを示しています。彼は、一族の長としての立場と、父親としての愛情との間で葛藤しながらも、最終的には息子の選んだ道を尊重し、自らの死を受け入れたのです。

彼の万華鏡写輪眼を使えばイタチに抵抗することも可能だったはずですが、彼はそうしませんでした。それは、息子との無益な争いを避け、イタチに全ての未来を託すという、彼なりの最後の決断だったのでしょう。

不器用な父フガクの心に残る名言

うちはフガクは、口数が少なく厳格な人物として描かれることが多いですが、その言葉の端々には、息子たちへの深い愛情や、リーダーとしての哲学が込められています。彼の心に残る名言は、彼の不器用ながらも優しい人柄をよく表しています。

「さすがオレの子だ。もう兄さんの後は追うな」

これは、サスケが豪火球の術を習得した際にフガクがかけた言葉です。前半の「さすがオレの子だ」は、サスケが初めて父親に認められたと感じた瞬間であり、非常に重要な意味を持ちます。しかし、それに続く「もう兄さんの後は追うな」という言葉には、複雑な親心が隠されています。これは、当時一族と距離を置き始めていたイタチと同じ苦しみの道をサスケに歩ませたくないという、父親としての切なる願いが込められていたと考えられます。

「考え方は違ってもお前を誇りに思う。お前は本当に優しい子だ」

一族滅亡の夜、自らを殺しに来たイタチに対してかけた最期の言葉です。自分とは異なる道を選んだ息子を非難するのではなく、その決断を尊重し、誇りに思うと伝えました。そして、イタチの本質が「優しい子」であることを見抜いていたこの言葉は、イタチが背負う重荷を少しでも軽くしようとする、究極の親心と言えるでしょう。

「恐れるな… これがお前の決めた道だろ」

これも最期の場面での言葉です。一族と両親を手にかけなければならないという、想像を絶する苦痛と恐怖の中にいるイタチの背中を押す一言です。父親として、息子の覚悟を最後まで支えようとする強い意志が感じられます。

これらの名言から、フガクがただ厳しいだけの父親ではなく、息子たちのことを深く理解し、その成長と幸せを心から願っていたことが伝わってきます。

なぜフガクは穢土転生されなかったのか

第四次忍界大戦では、薬師カブトによって数多くの強力な忍たちが「穢土転生」で蘇り、忍者連合軍を苦しめました。しかし、「兇眼」とまで呼ばれた実力者であるうちはフガクが穢土転生されることはありませんでした。その理由については、作中で明確な説明はなく、ファンの間では様々な考察がなされています。

理由1：DNAサンプルが入手できなかった

穢土転生を行うには、対象者の死体から一定量のDNAを採取する必要があります。うちは一族の虐殺事件は、木ノ葉隠れの里の極秘任務として処理されました。事件後、彼らの遺体がどのように扱われたかは不明ですが、カブトのような外部の者が容易にアクセスできる状況ではなかった可能性が高いです。特に、クーデターの首謀者であったフガクの遺体は、厳重に管理または処理されたと考えるのが自然でしょう。

理由2：物語の都合上の理由

物語の構成上、フガクを登場させる必要がなかったという見方も有力です。第四次忍界大戦のテーマの一つは、ナルトやサスケといった次世代の成長でした。もしフガクが穢土転生で蘇り、サスケやイタチと再会する場面が描かれれば、物語の焦点がぶれてしまう可能性があります。うちは一族の因縁は、マダラと柱間の時代から、イタチとサスケの兄弟の物語へと集約されていました。そこにフガクを介入させることは、物語を複雑にしすぎるため、意図的に避けられたのかもしれません。

理由3：魂が浄土に留まっていた

穢土転生は、死者の魂を浄土から口寄せする術です。しかし、何らかの理由で魂が浄土に縛られていない場合（例：屍鬼封尽で封印されている）、術は失敗します。フガクは息子に未来を託し、納得して死を受け入れたように見えます。そのため、彼の魂は安らかに浄土へ旅立ち、穢土転生の術が及ばない状態にあったという考え方もできます。

これらの理由のいずれか、あるいは複合的な要因によって、フガクは穢土転生されなかったと推測されます。

総括：うちはフガクの万華鏡写輪眼の謎

この記事では、うちはフガクの万華鏡写輪眼を中心に、彼の強さや人物像について詳しく解説しました。最後に、重要なポイントを箇条書きでまとめます。