【ヒロアカ】ジェントルのかっこいい再登場は何話？個性「弾性」や死亡説・声優も解説

『僕のヒーローアカデミア』（ヒロアカ）において、かつて敵として登場したジェントル・クリミナル。

彼のドラマティックなジェントルの再登場は、ファンの間で大きな話題となりました。

多くの読者が、再登場はアニメの何話で描かれるのか、そして最終決戦でのかっこいい活躍シーンの詳細を知りたがっています。

この記事では、ジェントルの過去や刑務所脱獄を巡るエピソードから、相棒ラブラバとの絆、独特な個性や愛飲する紅茶、担当声優に至るまで、あらゆる情報を網羅的に解説します。

さらに、一部で囁かれる死亡説の真相や、なんjといったファンコミュニティでの反応、最新のフィギュア情報にも触れていきます。

プロフィール表

項目	情報
敵＜ヴィラン＞名	ジェントル・クリミナル
本名	飛田 弾柔郎（とびた だんじゅうろう）
個性	弾性（エラスティシティ）
誕生日	8月29日
年齢	32歳
身長	181cm
血液型	A型
好きなもの	紅茶（特にゴールドティップスインペリアル）
相棒	ラブラバ（本名：相場 愛美）
担当声優	山寺 宏一（やまでら こういち）

ヒロアカ：ジェントルのかっこいい再登場と物語での活躍

かっこいい再登場はアニメの何話で放送された？漫画では何巻？

ジェントル・クリミナルの再登場は、原作漫画では38巻収録の第378話「皆がヒーローになるまでの物語④」、アニメ版では第7期にあたる第154話「ここに至るまでの連なり」で描かれています。このエピソードは、ヒーローとヴィランの最終決戦が激化する中で放送され、視聴者に大きな驚きと感動を与えました。

初登場は雄英文化祭編で、主人公のデクと敵対したジェントルでしたが、逮捕された後は改心していました。最終決戦編での再登場は、まさにヒーローたちが最も助けを必要としていた絶体絶命のタイミングでした。かつての敵が味方として駆けつけるという展開は、物語の重要なターニングポイントの一つとなり、多くのファンを熱狂させたのです。

この再登場シーンは、単なるサプライズにとどまらず、ジェントルというキャラクターの成長と贖罪の物語を象徴するものとして、非常に重要な意味を持っています。デクとの戦いを経て、彼がどのような心境の変化を遂げたのか、そして再びヒーローとしての道を歩み始める決意を固めるまでの過程が、この再登場によって鮮やかに示されました。そのため、ただの助っ人としての登場ではなく、彼のキャラクターアークの集大成とも言えるでしょう。

刑務所脱獄を阻止したかっこいい再登場での活躍シーン

『僕のヒーローアカデミア』
7期 MVヒーロー #ヒロアカMVP
プレイバック!!

7期第16話(No.154)
「ここに至るまでの連なり」
ジェントル・クリミナル#ヒロアカ #heroaca_a pic.twitter.com/69dpWwbN5B

— 僕のヒーローアカデミア／ヒロアカ アニメ公式 (@heroaca_anime) November 4, 2024

ジェントルの再登場における最もかっこいい活躍シーンは、二つ挙げられます。一つは水葛（みくず）刑務所での活躍、もう一つは最終決戦での雄英校舎落下阻止です。

水葛刑務所での単独制圧

オール・フォー・ワン（AFO）がタルタロスを含む全国の刑務所を襲撃した際、ジェントルが収監されていた水葛刑務所も標的となりました。1万人以上の凶悪な受刑者たちが脱獄しようと動き出す中、ジェントルはたった一人で彼らの前に立ちはだかります。

デクとの戦いを経てヒーローとしての心を取り戻していた彼は、自らの個性「弾性（エラスティシティ）」を駆使して、全ての脱獄者を制圧しました。この結果、水葛刑務所からは一人の脱獄者も出さなかったのです。この功績が警察に認められ、後のヒーローへの協力要請へと繋がりました。恐怖に震えながらも、かつてデクが示したヒーローとしての在り方を思い出し、自らの過ちと向き合う覚悟を決めたこの場面は、彼の精神的な成長を象徴しています。

雄英校舎を落下から救う

警察からの要請を受け、最終決戦の場に現れたジェントルは、ヒーローたちの最大の危機を救います。敵のハッキングにより浮遊していた雄英校舎が地上へ落下し始め、多くの人々の命が危険に晒されました。

その絶望的な状況で、ジェントルはラブラバの個性「愛」によるパワーアップを受け、自身の個性「弾性」で巨大な空気の膜を生成します。そして、落下してくる雄英校舎をトランポリンのように受け止め、その衝撃を完全に無効化しました。この「ジェントリースーパーラヴァー」という合体技は、多くの命を救うと共に、彼が真にヒーローとして生まれ変わったことを示す象徴的なシーンとなっています。かつて雄英への不法侵入を企てた彼が、今度は雄英を守るために戦うという構図は、物語のテーマである「誰もがヒーローになれる可能性」を体現するものでした。

ヒーローを目指していたジェントルの過去

今日夕方5:30から　#ヒロアカ 放送!
ジェントル・クリミナル。彼の隠された過去とは? そしてデクとの戦いの行方はー!?#山寺宏一 さん@yamachanoha 演じるジェントルの、信念を懸けた戦いをぜひご覧ください!
『僕のヒーローアカデミア』読売テレビ・日本テレビ系全国29局ネットでON AIR!!#heroaca_a pic.twitter.com/LQ2VafMGAU

— 僕のヒーローアカデミア／ヒロアカ アニメ公式 (@heroaca_anime) March 14, 2020

ジェントル・クリミナル、本名・飛田弾柔郎（とびた だんじゅうろう）は、元々プロヒーローを志す真面目な青年でした。彼は「歴史に名を残す」という大きな夢を抱き、ヒーロー育成高校に通っていましたが、成績は振るいませんでした。

仮免試験に4度も落ちて留年し、学校からは自主退学を勧められるほどの落ちこぼれだったのです。それでも夢を諦めきれずにいた18歳の時、彼の運命を決定づける出来事が起こります。ビルから転落しそうになっている人を助けようと咄嗟に個性を使いますが、その行動が結果的に救助に駆けつけたプロヒーローの妨害となってしまいました。

この一件で彼は公務執行妨害で逮捕され、家族からも勘当されてしまいます。さらに、かつての同級生がプロヒーローとして活躍する姿を目の当たりにし、深い劣等感と絶望に苛まれました。その結果、「どんな手を使ってでも歴史に名を刻む」という歪んだ野望を抱き、犯罪動画を配信するヴィラン「ジェントル・クリミナル」としての道を歩み始めたのです。彼の根底には、承認欲求と、ヒーローになれなかったことへのコンプレックスが深く根付いており、それが彼の行動原理となっていました。

相棒ラブラバとの出会いと深い関係

『僕のヒーローアカデミア』#ヒロアカ 今週も放送スタート！前回デクと激闘を繰り広げたジェントルとラブラバ。2人のおもいがあふれる…。

そして今回はいよいよ雄英文化祭のステージ本番。皆さん一緒に盛り上がりましょう！#YTV #日テレ #全国ネット#heroaca_a #Herotoo pic.twitter.com/BaXsGGzFlp

— 僕のヒーローアカデミア／ヒロアカ アニメ公式 (@heroaca_anime) March 21, 2020

ジェントル・クリミナルの物語を語る上で、相棒であるラブラバの存在は絶対に切り離すことができません。彼女、本名・相場愛美（あいば まなみ）は、単なる協力者や支援者という枠を遥かに超え、ジェントルの活動、思想、そして再生の全過程において、まさに心臓部とも言える役割を担っています。もし二人が出会わなければ、飛田弾柔郎という男は歴史に名を刻むどころか、世間から忘れられた孤独な小悪党として、その活動を終えていた可能性が高いでしょう。

自己肯定感を失った少女と一筋の光

ラブラバの過去は、彼女がなぜそこまでジェントルに心酔したのかを理解する上で非常に重要です。彼女は中学生の時、勇気を振り絞って書いたラブレターを意中の相手に笑いものにされ、陰で「ストーカー」と嘲笑されるという痛ましい経験をしました。この出来事は彼女の心を深く傷つけ、人間不信と極度の自己嫌悪に陥らせます。その結果、社会との関わりを断って自室に引きこもり、インターネットの世界だけが唯一の居場所となりました。人生に絶望し、自らの存在価値を見失っていた暗闇の中で、彼女は偶然にもジェントルが配信していた動画を発見します。

当時のジェントルの動画は、再生数も伸びず、編集も拙い、まさに素人レベルのものでした。しかし、ラブラバはその不器用な映像の中に、他の誰もが見過ごした「歴史に名を刻む」という彼の揺るぎない熱意と、どこか寂しげな瞳の奥にある純粋さを見抜いたのです。自分と同じように社会から認められず、それでも必死に存在意義を叫ぶジェントルの姿に、彼女は救いと共感を覚え、彼の「ファン第1号」となることを決意しました。

運命の出会いとパートナーシップの成立

ジェントルへの想いを募らせたラブラバは、引きこもり生活で培ったプロレベルのハッキング技術を駆使し、彼の居場所を特定して自宅に押しかけるという驚くべき行動に出ます。突然現れた少女のストーカーまがいの行為と異常な執着心に、ジェントルは当初、恐怖を感じて後ずさりしました。

しかし、彼女が語る言葉は、彼が誰からも貰ったことのなかった純粋な賞賛と、彼の夢への絶対的な肯定でした。ラブラバは、ジェントルの動画制作を手伝いたいと熱烈に申し出ます。ジェントルは、彼女の持つ卓越した技術力だけでなく、何よりも自分の夢を自分以上に信じてくれるその真摯な想いに心を動かされました。彼はラブラバのコンプレックスであった目の下の濃いクマを「最高のコンビ」の証として自らも描き、彼女に「ラブラバ」という新たな名前を与え、唯一無二の相棒として迎え入れたのです。

この瞬間から、二人の運命は大きく動き出します。ラブラバが動画編集、ハッキングによる警察の追跡回避、情報収集といった技術面を全面的に担うことで、ジェントルは「演者」として自身のキャラクターを確立することに専念できるようになりました。二人の協力関係は完璧な相乗効果を生み、ジェントル・クリミナルの名は犯罪動画界隈で一躍有名になっていったのです。

愛が力に変わる唯一無二の絆

二人の関係性は、単なる恋愛やビジネスパートナーシップという言葉では到底表現しきれません。それは、互いの欠落を埋め合い、互いの存在を肯定し合うことで成り立つ、魂レベルでの深い結びつきです。ジェントルはラブラバに生きる目的と自己肯定感を、ラブラバはジェントルに絶対的な味方と彼の夢を現実にするための力を与えました。

この唯一無二の絆は、ラブラバの個性「愛」の発動条件そのものとなっています。彼女が「愛してる」と囁くことで、最も愛する者、すなわちジェントル一人の身体能力を短時間だけ爆発的に向上させることができます。この愛が深ければ深いほど、与えるパワーも絶大なものになります。雄英文化祭でデクに追い詰められた際に発動した「愛」は、ジェントルをワン・フォー・オールに匹敵するほどのパワーの持ち主に変えました。

前述の通り、最終決戦を乗り越えた後、二人は共に会社を設立し、結婚という形でその関係を結実させました。これは、彼らの物語が最高のハッピーエンドを迎えたことを示しています。ジェントルが犯した罪を償い、再びヒーローとして輝くことができた背景には、常に彼を信じ、支え、愛し続けたラブラバという存在があったことは疑いようのない事実です。彼女の愛こそが、ジェントルを再生へと導いた最大の力であったと言えるでしょう。

ジェントルが愛するこだわりの紅茶

ジェントル・クリミナルを象徴するアイテムの一つが「紅茶」です。彼は英国紳士風の立ち振る舞いを信条としており、紅茶には並々ならぬこだわりを持っています。

彼が特に愛飲しているのは「ゴールドティップス・インペリアル」という銘柄の高級紅茶です。作中では、高い位置からティーカップに紅茶を注ぐという気取ったスタイルを好んでいますが、不器用なためによくこぼして熱がるという、コミカルで人間味あふれる一面も描かれています。

この紅茶へのこだわりは、彼が理想とする「ジェントルマン」像を体現するための重要な要素です。雄英文化祭への潜入前にも、喫茶店でこの紅茶を嗜んでおり、デクに正体を見破られるきっかけとなりました。彼のキャラクター性を深く理解する上で、この紅茶の存在は欠かせないものと言えるでしょう。たとえヴィランとして活動している最中でも、彼なりの美学や流儀を貫こうとする姿勢が、この紅茶への愛着からうかがえます。

ヒロアカ：ジェントルの再登場で使用した個性「弾性」の強さとは？

ジェントルは最終的に死亡したのか

多くのファンが気にかけている点ですが、ジェントルもラブラバも作中で死亡していません。最終決戦を生き延び、物語の最終回では幸せな未来を歩んでいる様子が描かれています。

最終決戦での多大な功績が認められ、彼らは正式に釈放されました。その後、二人は「GeLInc.（ジーエルインク）」という会社を設立します。これはラブラバの卓越したハッキング能力やプログラミング技術を活かしたIT関連の会社であると考えられます。

さらに、最終回の描写では二人の左手薬指に指輪が輝いており、結婚したことが明確に示唆されています。様々な困難を乗り越え、深い愛と絆で結ばれた二人が幸せな結末を迎えたことは、多くの読者にとって喜ばしいニュースとなりました。ヴィランとして登場したキャラクターが、自らの罪を償い、社会に貢献する形で新たな人生をスタートさせるという結末は、この作品のテーマ性を象徴しているとも考えられます。

特徴的な個性「弾性」の強さ

ジェントル・クリミナルの個性「弾性（エラスティシティ）」は、一見すると地味な能力に思えるかもしれませんが、その本質はヒロアカの世界でも屈指の応用範囲と戦術的深度を秘めた、非常に強力なものです。この個性は、彼が触れた無機物に対して「弾性」、つまりゴムまりのような跳ね返す性質を付与する能力です。彼の強さの根源は、このシンプルな原理を、類まれな知性と創造力で最大限に活用している点にあります。

個性の基本原理と最大の特異点

「弾性」の基本的な効果は、地面や壁、建造物といった固形物に触れることで、そこに反発力のある膜を作り出すことです。しかし、この個性が真価を発揮するのは、対象が「空気」にまで及ぶという特異点にあります。彼は、目に見えない大気そのものに触れることで、意のままに弾性膜を空間に固定することが可能です。これにより、物理法則を無視したかのような三次元的な機動や、予測不能な防御壁の生成が実現します。

この能力は、直接的な破壊力を持つ個性とは一線を画します。むしろ、環境そのものを自らのフィールドに変え、相手を翻弄し、無力化することに特化していると言えるでしょう。彼の紳士的な戦闘スタイルは、この個性の非殺傷的な性質と深く結びついています。

戦況を支配する多彩な応用技術

ジェントルは「弾性」を巧みに応用し、多彩な必殺技を使いこなします。彼の戦闘は、これらの技を組み合わせることで、まるでチェスのように計算されたものとなります。

戦術的利点と無視できない欠点

この個性の最大の戦術的利点は、弾性を付与した対象に「外見上の変化が一切ない」ことです。彼がどこに罠を仕掛けたかは、彼自身の記憶以外に知る術がありません。これにより、敵は常に目に見えない障害物を警戒する必要に迫られ、心理的にも大きなプレッシャーを受けます。

しかし、これは同時に無視できない欠点、あるいはリスクとも言えます。一度付与した弾性は、ジェントル自身が任意で解除することができません。効果は時間経過で自然に消滅するのを待つしかなく、もし敵に弾性膜の位置を看破された場合、逆に利用されてしまう危険性をはらんでいます。

さらに深刻なのは、前述の通り、この「制御の難しさ」が彼の人生を狂わせた過去がある点です。ヒーローを目指していた頃、善意で使った個性が意図せず救助活動の妨げとなってしまったのは、この個性が持つ予測不能な側面が原因でした。強力な能力であると同時に、扱うには極めて高い状況判断能力と精密なコントロールが要求される、諸刃の剣でもあるのです。

「愛」との相乗効果と究極の顕現

「弾性」の能力は、相棒ラブラバの個性「愛」と組み合わさることで、その真価を最大限に発揮します。ラブラバの「愛」は、ジェントル本人の身体能力、すなわち筋力、スピード、反応速度などを爆発的に向上させるものです。

これにより、ジェントルはより高速で弾性膜を設置したり、自らの跳躍によって発生する強烈なG（重力加速度）に耐えたりすることが可能になります。つまり、個性の性能そのものが変わるわけではなく、個性を扱うための「器」であるジェントルのスペックが向上することで、結果的に「弾性」をより高次元で操れるようになるのです。

そして、この相乗効果が究極の形で発揮されたのが、最終決戦における雄英校舎の落下阻止です。落下してくる巨大な質量と衝撃エネルギーは、並大抵のパワーでは受け止めきれません。しかし、離れていた時間によって一層強まったラブラバの「愛」で超強化されたジェントルは、大気圏に匹敵するほどの巨大な弾性膜を生成し、この未曾有の危機から数多の命を救いました。かつて人を救えなかった彼の個性が、最も多くの人々を救う力となったこの瞬間は、彼の再生と個性の真の強さを証明する、物語屈指の名場面と言えるでしょう。

ジェントルを担当した声優は誰？

ジェントル・クリミナルという、威厳と滑稽さ、そして悲哀を併せ持つ複雑なキャラクターに命を吹き込んでいるのは、日本声優界の至宝とも称されるベテラン、山寺宏一さんです。そして、彼を心から信じ支える唯一無二の相棒、ラブラバ役は、絶大な人気と実力を兼ね備えた堀江由衣さんが担当しています。この二人の卓越した演技力と、完璧に計算された声の化学反応こそが、ジェントルとラブラバというコンビをヒロアカ屈指の魅力的なキャラクターへと昇華させた最大の要因と言えるでしょう。

「七色の声を持つ男」山寺宏一の圧巻の表現力

山寺宏一さんは、業界内外で「七色の声を持つ男」という異名で広く知られています。その名の通り、彼の演じる役柄の幅広さは他の追随を許しません。以下に挙げる代表作の一部を見るだけでも、その驚異的な表現力の範囲をうかがい知ることができます。

これほどまでに多様なキャラクターを完璧に演じ分ける山寺さんだからこそ、ジェントル・クリミナルという多面的な人物を表現できたのです。彼の演技は、ジェントルが持つ複数の側面を見事に描き出しています。

一つは、動画配信者としての「ジェントル・クリミナル」を演じている際の、気品と自信に満ちた紳士的な声。もう一つは、紅茶をこぼして慌てたり、ラブラバの突飛な行動に振り回されたりする際の、人間味あふれるコミカルな声。そして、ヒーローになれなかった過去を回想するシーンで見せる、深い悲しみと後悔をにじませた声。これら全てを、山寺さんは声のトーンや息遣いのわずかな変化で巧みに表現しています。

特に、アニメ第7期での再登場シーンにおける熱演は圧巻です。水葛刑務所で他の受刑者たちを制止する際の震えながらも覚悟を決めた声や、雄英校舎を受け止める際の悲壮な決意と、ようやく人を救えたことへの歓喜が入り混じった叫びは、ジェントルの贖罪と再生の物語にこの上ない説得力を与え、多くの視聴者の心を打ちました。

堀江由衣が体現するラブラバの純粋さと二人の相乗効果

一方、ラブラバ役の堀江由衣さんの演技も、このコンビの魅力を語る上では欠かせません。堀江さんは、可憐な少女から芯の強い女性まで幅広く演じることで定定評のある声優です。ラブラバというキャラクターにおいては、ジェントルへ向ける盲目的で純粋な愛情、時折見せるヤンデレ気質な一面、そしてプロレベルのハッカーとしての一面を、その愛らしい声質の中で巧みに表現しています。

彼女の「ジェントルー！」という呼びかけ一つをとっても、場面ごとに喜び、不安、愛情、焦りといった感情が豊かに込められており、ラブラバの心情が手に取るように伝わってきます。

そして何より素晴らしいのが、山寺さんと堀江さんの掛け合いによって生まれる相乗効果です。大仰で芝居がかったジェントルの言動に、ラブラバが純粋な賞賛で応えるという二人の会話は、テンポが良く非常にコミカルです。しかし、シリアスな場面では、互いを心の底から信頼し、想い合う関係性が見事に声だけで表現され、視聴者に深い感動を与えます。この二人のベテラン声優による完璧なキャスティングが、ジェントルとラブラバを単なる敵役ではなく、物語に深みを与える忘れがたい存在にしたのです。

キャラクター	本名	声優	主な出演作
ジェントル・クリミナル	飛田 弾柔郎	山寺 宏一	『新世紀エヴァンゲリオン』（加持リョウジ）、『銀魂』（吉田松陽/虚）
ラブラバ	相場 愛美	堀江 由衣	『〈物語〉シリーズ』（羽川翼）、『フルーツバスケット』（本田透）

なんjでもジェントルの再登場は話題に

ジェントル・クリミナルの再登場は、X（旧Twitter）などのSNSはもとより、なんj（なんでも実況J）に代表される匿名掲示板といった、ファンの率直な意見が飛び交うインターネット上のコミュニティで、爆発的な反響を呼び起こしました。この盛り上がりは、単なる一過性のものではなく、彼が初登場時から積み重ねてきたキャラクターとしての魅力が、最高の形で報われたことへの喝采であったと言えるでしょう。

再登場が熱狂的に受け入れられた背景

まず、この熱狂を理解するためには、ジェントルが文化祭編の時点で既に多くのファンから愛される存在であったことを押さえておく必要があります。彼は単なる「敵役」ではありませんでした。ヒーローになれなかった悲しい過去、どこか間の抜けた紳士的な振る舞い、そしてラブラバとの心温まる純粋な関係性。これらの要素が組み合わさり、彼は「どうしても憎めないヴィラン」「幸せになってほしい敵役」として、読者の心に強い印象を残していたのです。

そのため、多くのファンは彼の退場を惜しみ、再登場を密かに待ち望んでいました。このような下地があったからこそ、物語が最も過酷で絶望的な最終決戦の局面で、彼が味方として現れたという事実は、ファンにとってこの上なく嬉しいサプライズとなりました。

ファンの心を掴んだ三つの「エモい」ポイント

再登場が報じられた際、ネット上では「神展開」「今週のヒロアカ、熱すぎる」といった称賛の言葉が溢れかえりました。その中でも、特にファンの間で繰り返し語られ、議論の中心となったのは、主に以下の三つのポイントです。

1. 過去の挫折と対比される「救済」のカタルシス 多くの感想で指摘されたのが、「かつてビルから落ちる一人を救えなかったジェントルが、今度は落下する雄英（という多くの人々）を救う」という構図の美しさです。彼の人生最大のトラウマであった「救済の失敗」を、これ以上ないほど大きなスケールの「救済の成功」によって乗り越えるという展開は、見事な伏線回収であり、読者に深いカタルシスを与えました。この過去との対比が生み出す物語の感動、いわゆる「エモさ」が、ファンの心を最も強く揺さぶった要因の一つです。

2. 強さと個性の「再評価」 文化祭編の時点では、彼の個性「弾性」はトリッキーではあるものの、トップクラスのヒーローには及ばないと見られていました。しかし、最終決戦で見せた活躍、特に1万人以上の囚人を単身で制圧し、巨大な雄英校舎を完全に受け止めたことで、彼の実力と個性の評価は一変します。「ジェントル、実はめちゃくちゃ強かった」「弾性、使い方次第で最強クラスの個性じゃん」といった驚きと称賛の声が多数上がりました。これは、彼の精神的な成長が、個性のポテンシャルを最大限に引き出したことを示しており、キャラクターの強さが説得力をもって描かれた点も高く評価されています。

3. ラブラバとの「絆の結実」 前述の通り、ジェントルとラブラバのコンビは非常に人気が高く、二人の幸せを願うファンは少なくありませんでした。その二人が再会し、ラブラバの「愛」の力でジェントルがパワーアップして共に戦うという展開は、ファンが最も見たかった光景の一つです。彼らの絆が、物理的な「力」として戦局を左右したという事実は、二人の関係性の尊さを何よりも雄弁に物語っていました。

これらの点から、ジェントルの再登場は単なるキャラクターの再利用ではなく、物語のテーマ性を深め、読者の期待に完璧に応える、計算され尽くした名采配であったことが分かります。こうしたファンの熱い議論と盛り上がりが、ジェントル・クリミナルというキャラクターが、ヒロアカの歴史においていかに特別な存在であるかを証明しているのです。

文化祭編がテーマのフィギュアも発売

ジェントルとラブラバの人気を受け、彼らをテーマにしたフィギュアの発売も決定しています。特に注目されているのが、BANDAI SPIRITSの「一番くじ 僕のヒーローアカデミア 開催文化祭!!」です。

この一番くじは2024年10月25日の発売が予定されており、景品としてデク、ジェントル・クリミナル、ラブラバの3キャラクターのフィギュアが登場します。文化祭編での激闘や印象的なシーンを彷彿とさせる造形となっており、ファンにとっては見逃せないアイテムです。

ヴィランでありながら、その魅力的なキャラクター性から商品化の機会にも恵まれており、彼らの人気の高さがうかがえます。再登場による活躍でさらにファンが増えたことから、今後も様々なグッズ展開が期待されるでしょう。フィギュアという立体的な形で彼のジェントルな佇まいやラブラバの愛らしい姿を楽しめるのは、ファンにとって大きな喜びとなります。

【まとめ】ヒロアカ ジェントルの再登場